こんにちは、R4Dで衛星データ利用の研究をしているyukkiです。
R4Dでは、2018年7月から宇宙分野に参入。同年11月からはJAXA(宇宙航空研究開発機構)とパートナーシップを締結して、本格的に衛星データ利用の共同研究を行っています。これにより、メルカリが推進しているAIなどのテクノロジーを応用して、今までになかった衛星データ解析手法の開発を目指しています!
そんな私たちの活動や衛星データ活用について知ってもらうため、先日、メルカリメンバーに向けて「Satellite Data Analisys Workshop」を開催しました! 当初は「みんな来てくれるだろうか……」とハラハラしていましたが、告知とともに参加希望者が殺到。抽選をした結果、当日は17名のメルカリメンバーが参加してくれました。
本日は、そんなワークショップの様子をご紹介します。
衛星データによる価値は無限大
そもそも、地球にはさまざま種類の地球観測衛星があり、そこで得られたデータは農業、漁業、気象、金融などの分野で利用されています。しかし、衛星データはデータ形式などの扱いが難しく……。まだまだ活用の幅が狭いのです。
メルカリはCtoCサービスということで、たくさんのデータが集まっています。そこへ衛星から得たデータが加われば、これまで誰も思いつかなかったバリューを発揮し、メルカリのお客さまによりよいサービスをつくりだすことができるかもしれません。そういった可能性を高めるためにも、日々メルカリを開発しているエンジニアたちに衛星データについて知ってもらいたい。そして、魅力的な発想を生み出してほしい。そんなことを夢見て、今回のワークショップ開催に至りました。
カリキュラムは「ワークショップ参加後、自分で衛星データ分析ができるようになる」をゴールに、約2ヶ月かけて話し合いました。そして誕生したのが、人工衛星の仕組みからデータ取得方法、データ構造、分析までを体験できる4時間完結型の実践ワークショップ「Satellite Data Analisys Workshop」でした。
また、参加メンバーの事前アンケートでは「宇宙やGIS(Geographic Information System:地球上に存在する物や事象の情報を地図上に可視化するシステム)に興味がある」「新しい施策を生み出す発想のタネを見つけたい」「衛星データがどのように役立つが学びたい」など、宇宙や衛星データ利用の関心の高さを感じました。Global Operations Teamによる同時通訳も入り、グローバルなイベントとしてスタートしました。
衛星データ解析は全員初めてなのに、予定より90分も早く完了!
今回のワークショップでは、日本の地球観測衛星「GCOM-C(通称:しきさい)」のデータを用いて、リモートセンシング分野ではおなじみの解析方法である「バンド間演算(各波長帯を演算して物体の特徴を捉える解析手法)」を試みました。衛星データ解析は全員初めてでしたが、なんと予定より90分も早く完了! 波長の演算だけで容易に植物のあるエリアを可視化できるので、それぞれ気になるエリアの衛星データを取得して楽しんでいました。
ワークショップを経て、参加したメンバーからは「データ構造の読み取りや変換は、複雑で面倒」というコメントが非常に多く寄せられました。一方で、より高度な機械学習を利用した衛星データ解析や人流データ、気象データなどGISを連携した解析に積極的な声もありました。
また、参加していたグローバルメンバーほぼ全員から「R4Dの衛星データプロジェクトに参加したい」という嬉しいコメントも! バーチャル的なプロジェクトも検討していきたいと考えています!!
今回はメルカリメンバーを対象としたワークショップでしたが、今後は社外のエンジニアの方々にもカリキュラムを公開し、衛星データを知ってもらえる機会もつくりたいと思っています。
それではまた、明日の#メルカリな日々で!