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メルカリ新卒採用担当者が本気で学生と向き合って気づいた、責任と覚悟

2019-4-26

メルカリ新卒採用担当者が本気で学生と向き合って気づいた、責任と覚悟

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    メルカリの新卒採用担当者が、新卒メンバーの入社当時から現在までを探っていく特集企画。ファーストキャリアとしてメルカリを選んだ新卒メンバーたちは、今何を思い、どのようなキャリアを手にしているのでしょうか。

    第1回目第2回目第3回目第4回目と続けてきた本特集もいよいよ最終回。そこで今回は、これまでインタビュアーを務めてきた新卒採用担当の奥田綾乃とHRBP(Human Resource Business Partner)のCheng Tsz Kiu(以下、Liz)が登場します。

    今回の特集では、彼女たちが採用を担当してきた新卒メンバーや、海外選考会にも参加していた経営メンバーにインタビューを実施してきました。そのなかで、彼女たちが感じていた「メルカリ新卒採用の変化」とは。そして、次はどのようなフェーズへ進もうとしているのでしょうか。彼女たちが胸の内を明かしました。

    新卒メンバーたちが生み出しつつある「人を引き寄せる」循環

    ー今回の特集では、奥田さんとLizさんが聞き手となり、新卒メンバーや名村さん(メルカリCTO)にインタビューしてきましたが、直に話を聞いてみて何か感じたことはありますか?

    Liz:第1回目で海外から来た新卒メンバーにインタビューしたとき、入社の決め手について「選考スピードの速さ」と話していたのが印象的でした。実は、彼らを採用するきっかけとなった海外選考会では、個々の能力を見させていただき、個別でオファー額を決めていました。同時に社内調整を行いながら選考中にオファーを出していたので、実はとても大変だったんです。でも、それが彼らのようなメンバーの採用につながっていたと知って、当時の努力が報われた気がしました。

    奥田:私もです。メルカリでは中途・新卒関わらず「優秀な人材を採用する」という考えが当初からあります。そのため、新卒採用においても、中途採用に近い選考フローになっているんです。そこで採用された新卒メンバーたちが今、テックリードやマネージャーなどのキャリアパスを掴み始めている姿を見られたのは、とても刺激になりましたね。

    奥田綾乃(新卒採用担当 マネージャー)

    ー入社した当時に比べて、「メルカリの新卒採用」はどのように変化していると思いますか?

    奥田:メルカリの「企業としての認知度」が高まったと感じています。私がメルカリに入社したのは2017年。入社する前からフリマアプリ「メルカリ」の認知度はありましたが、「企業としてのメルカリ」はあまり知られていませんでした。そのため、オフィスが六本木ヒルズにあると伝えたら驚かれることもありましたね(笑)。メルカリが新卒採用を本格的にスタートさせるうえでも、2018年は企業としての認知度を高めることに注力していました。

    Liz:そうですね。サービスと企業それぞれの認知度は、当然ながら採用にとても大きく影響します。私はグローバル新卒採用として2018年度と2019年度を担当していましたが、特に2018年度に関してはキャリアサイトも整備されていない状態でしたので「メルカリってどんな企業なの?」「入社して大丈夫なの?」と思う人が多く、けっこう苦労しましたね。でも、2019年度については、インタビューの第1回目に登場したTonyやStingのような新卒メンバーがFacebookなどで積極的に社内の様子やカルチャーを発信してくれたおかげで「先輩が働く日本企業」としての認知が広がりつつあるように感じています。

    奥田:国内の新卒採用でも、同じ手応えがあります。嬉しいことにメルカリには個性的な新卒メンバーが集まっているのだと、今回の特集で再認識できました(笑)。そして、彼・彼女らの情報発信によってさらに個性の強い新卒メンバーが集まっています。メルカリの新卒採用は今、人が人に惹きつけられる、いい循環ができつつありますよね。

    未経験者と経験者、異なる立場で始めた「新卒採用」

    ーそもそもお2人がメルカリで新卒採用担当になった経緯とは何だったのでしょうか?

    奥田:私は2017年3月にメルカリへ入社しました。前職では約8年間、ソーシャルゲームのプロデューサーを務めていました。人事領域での経験はなかったのですが、前職では多くの新卒が入社していたため、私も入社2年目からメンターやトレーナーをやっていたんです。そこで「若手の活躍をサポートするのは楽しい」と思うようになって。転職活動中にメルカリが新卒採用チームを立ち上げると聞き、入社を決めました。

    Liz:私は大学時代からグローバル人材に関わる人事をやりたいと思っていました。そのため、前職では日本企業に就職し、留学生の採用などを担当していたんです。採用業務の1つとしてLinkedInページの運用もしていたのですが、「日本でLinkedInをうまく使っている企業はどこですか?」と聞いたところ、メルカリのことを教えてもらって。そこから、メルカリについていろいろ調べるようになり「ここなら人事担当者としていろいろチャレンジして成長できそう!」と思って入社しました。

    Liz(HRBP)

    ー入社当時は、どんなことをしていたのでしょうか?

    奥田:私が入社したときには採用候補者のアウトプットをもとに選考を進める「GitHub採用」などがスタートしていましたが、新卒を受け入れる仕組みはまったくできていませんでした。そのため入社早々に当時マネージャーだった石黒さん(Organization & Talent Development Team マネージャー)から「新卒研修の準備してほしい」と言われて(笑)。採用と同時に、ものすごいスピードで新卒研修をつくった記憶があります。

    Liz:私の入社当時は、メルカリがインド工科大学(IIT)で新卒選考会を開催しているタイミングでした。私も入社一週間後にイギリスでの選考会へ行きましたね。

    「社会人としてのスタートライン」だからこそ数字にとらわれてはいけない

    ー国内も海外も、メルカリの新卒採用はどんどん変わってきていますが、一貫して意識していることなどありますか?

    奥田:私がすごく大事にしているのは、メルカリが掲げるバリューの1つである「Be Professional(プロフェッショナルであれ)」です。新卒、学生など立場、肩書きなどは働くうえでまったく関係ないと思っているので、そういうマインドを持った人を採用したいです。また、個人が持っているプロフェッショナルさをどうやって適正に評価できるのかをずっと考え続けています。入社する新卒メンバーを対象に、アウトプットに応じて、人それぞれに採用オファーを行う仕組み「Mergrads(メルグラッズ)」も、そうした課題意識から生まれたものでした。入社年次に関わらず一人ひとりがプロフェッショナルであることを前提に設計していますね。

    Liz:海外では、日本のように「新卒」という概念があまりありません。みんな、即戦力でなければ就職できないと思っています。

    ーそうなのですね!

    Liz:そのなかで私が意識してきたのは「採用は人の人生に直接関わっている」という責任の重さです。就職や転職は、人生のなかでの大きな転機。特に新卒メンバーにとっては、社会人生活のスタートラインです。その責任感があることは、いつも考えるようにしていました。

    奥田:それは私も同じです。それを忘れて、採用人数という目標値だけにとらわれるのは、私たちにとしてもあってはならないことです。

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    Liz:もう、めちゃくちゃ激しく同感です! 特に海外から来た新卒メンバーは、異国の地に引っ越して働くという勇気と覚悟が必要な決断をしています。ともに人生のなかで大きな決断となる就職先として選んでくれたのだから、彼・彼女たちにとってバリューを発揮しながら働けるかどうかはとても大事。会社の方向性や現状をきちんと伝え、入社後のギャップをなくすためのコミュニケーションは特に細かくとるようにしていますね。

    新卒採用が次に挑むは「若手メンバーの育成強化」

    ーメルカリの新卒採用は、次はどのようなフェーズに進むのでしょうか?

    奥田:メルカリの新卒採用で今求められているミッションは、ポテンシャルのある若手メンバーの成長幅をいかに広げられるかです。そこでまず変えていきたいのが、選考基準や選考フローの最適化。この部分がさらに整えば、メンバーごとに異なる得意分野やバリューを把握し、適正な評価やプロジェクト、チームへのアサインが可能になります。あとは、やはり育成の強化ですね。

    ー育成の強化?

    奥田:これまでは、マナー研修のようなものはあれど、現場で必要となる知識をシェアされる場はありませんでした。すべて、各メンバーの気概に任せっきりだったのです。そこをもっと仕組み化し、新卒メンバーが成長できる場づくりができればと考えています。私個人としても、新卒メンバーがメルカリに入社する流れのなかで、障壁になりそうなものをどんどんなくしていきたい。そのためにできることは、すべてやっていくつもりです。

    ーLizさんは今年4月からグローバル新卒採用チームから離れ、HRBPに異動していますよね。そこにはどんな想いがあったのですか?

    Liz:私は、採用した新卒メンバーはもちろん、彼らを受け入れるメルカリメンバーやマネージャーが幸せになれるような環境を人事観点からつくりたいと思っています。これまでの「新卒採用担当」としてのバックグラウンドを活かしながら、多国籍なメンバーたちがバリューを発揮しながら働けるよう、貢献していきたいですね。

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    奥田:そうですね。役割は異なりますが、採用も人事も「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションは同じ。今後も密に連携していきたいので、引き続きよろしくお願いします!

    Liz:私こそ、よろしくお願いします!

    プロフィール

    奥田綾乃(Ayano Okuda)

    2009年株式会社サイバーエージェントに入社。社長室配属を経てソーシャルゲームのプロデューサーとして企画立案、運用、進行管理を経験した後、複数のゲームを束ねるユニット長として事業戦略、マネジメントを経験。2017年3月に株式会社メルカリに入社。新卒採用に従事。

    Cheng Tsz Kiu

    香港中文大学心理学部を卒業後、新卒として株式会社東芝へ入社。2016年4月に株式会社東レに転職し、留学生採用を担当。その後、2017年12月にメルカリに入社し、グローバル採用とDiversity & Inclusionプロジェクトを立ち上げる。2019年4月からはHRBPを担当している。

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