メルカリで働くソフトウェアエンジニアにちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第36回では、メルペイEngineering Officeメンバーである@kikoさんにちょこっと話を聞きました。聞き手は、メルペイVP of Engineeringの@hidekです。
以前まで、エンジニアのプレゼンス向上や技術PRのサポートなどを行うメルカリEngineering Operationsにいたという@kiko。2ヶ月前、メルペイEngineering Office立ち上げと同時に異動してきた彼女は、今の環境をどう感じている?「Engineering Officeとは?」「これから何をやっていくの?」など、@hidekがいろいろ聞きました。
iOSDC Japanをきっかけに、エンジニアのサポートへ
@hidek:@kikoさん、ちょっとお話いいですか?
@hidek(メルペイVP of Engineering)
@kiko:え、私ですか?私、ソフトウェアエンジニアじゃないんですが、いいですか?
@hidek:いいです!@kikoさんはEngineering Office設立に合わせて、今年10月にメルカリからメルペイに異動いただきました。今回はそのEngineering Officeについてお話ししたいなと。
@kiko:絶賛、新メンバー募集中ですもんね!
@hidek:そうなの。でもまずは@kikoさん自身についてオシエテクダサイ。
@kiko:ワカリマシタ。2018年にメルカリEngineering Operations Team(EOT)のメンバーとして入社しました。EOTは、メルカリグループのソフトウェアエンジニアたちのプレゼンス向上や、技術PRのサポートやエンジニア組織の強化を目標にしたチームでした。そのチームで私がやっていたことは、技術系イベントの運営やテックブログやエンジニア向けTwitterアカウントの運用などです。
@kiko(メルペイEngineering Office)
@hidek:@kikoさんはもともとソフトウェアエンジニアではないよね?なのに、どうしてエンジニアに関わる仕事をするようになっていったの?
@kiko:きっかけは、2016年に参加したiOSDC Japanというカンファレンスです。当日スタッフとして司会業をやっていたのですが、そこで聞いたトークがどれも面白くてためになる内容だったのと、質問タイムに参加者と登壇者が楽しそうに話しているのを見て、とても素敵な空間だなぁと思いました。また、主催の方が、エンジニアではない私に対して、他のエンジニアスタッフと同じように接してくれて。なんとなく、 「エンジニアが楽しむ場所をつくる側の人」として受け入れられた感じがしました。このときに体験したこと、関わった人たちの影響で、今の仕事をしていると言っても過言ではないです。
@hidek:イイハナシダナー。
メルペイのEngineering Office…とは?
@kiko:メルカリが先んじてEngineering Officeを立ち上げていましたが、メルペイもこの10月から本格始動させるということで「立ち上げをやりたい!」と手を挙げさせてもらったんですよね。@hidekさんは、どうしてこのタイミングでEngineering Officeを設立しようと思ったんですか?
@hidek:自分一人じゃ何もできないから(苦笑)。これは本音なんだよね。メルペイは設立から1年半経って、順調に組織が拡大しつつ、プロダクト・開発ともに運用ラインが増えています。そのなかで、もっとソフトウェアエンジニア自身が成長できる環境を自分たちでつくっていきたくて。メルペイは、メルカリグループとしてテックカンパニーであることを妥協したくないんです。
@kiko:なるほど。
@hidek:メルペイEngineering Officeのミッションは多岐に渡ります。これまではVP of EngineeringやCTO、各エンジニアリングマネージャーが担っていたエンジニア組織に関わることのほとんどを、一気通貫で戦略的に進めていきます。例えば、ソフトウェアエンジニアの採用や育成、組織最適化のための施策提案、実行など。もちろん、我々のミッションである「信用を創造して、なめらかな社会を創る」へのコミットは大前提です。@kikoさんにはその1人目として、チームカルチャーからつくっていただきたいな!
@kiko:やっていき!
メルペイにはすでに「アウトプット」のカルチャーがある
@hidek:異動してまだ2ヶ月だけど、メルペイらしさとか感じることある?
@kiko:エンジニア主体でアウトプットできるカルチャーがかなり根付いているなと思います。コミュニティイベントを主催したり、勉強会でトークしたり、企業カンファレンスで得た知見を社内に共有したり、寄稿したり、ブログを書いたり…。もちろん全員というわけではありませんが、社外活動をしているメンバーがけっこういるなぁと。
@hidek:金融事業だからと閉じるのではなく、できるかぎり公にしていく姿勢は、メルペイのOPENNESSに紐付いていて、僕も誇らしいですね。これは「技術をアウトプットするところに技術は集まる」をコンセプトにしているメルペイエキスパートチームの存在も大きいと思うんですよね。
@kiko:本当にそうですね。GoやKotlin、Swiftなどのエキスパートが社内メンバーとして在籍しながら、技術コミュニティと事業とのバランスがうまく保てているのが非常に資産になっていますね。もともとメルカリグループには、コミュニティへの貢献を推奨していくカルチャーはありますが、それはメルペイにも生きていることをすごく感じます。
@hidek:いいことばっかり挙げてもらっても少し気持ち悪いから、ここをもっと伸ばしたい、みたいな点も聞いてみたい。
@kiko:しいて言うなら、メルペイに関わったエンジニアがもっと「成長した」「自分の市場価値が上がった」と思える会社にしたいです。それがエンジニアにとっても会社にとっても良い状態なんじゃないかなと考えているので。ここら辺、やりたいけど着手できていないことが多いので、のびしろがあるのでは?と思います。
@hidek:個人の成長が会社の成長につながるのはおっしゃるとおりだと思うので、力を入れていきたいと思います。良い人が採用を通じて仲間になってくれて、その人が成長しながら会社に貢献してくれて、その人たちが正しく評価されて…。その活躍を世の中にアウトプットしていくことで、それを見た方が新たに仲間になってくれる、そんなサイクルを戦略性を持って好転させていきたいですね。
あらゆるメンバーと一緒に良くしていく
@hidek:Engineering Officeのミッションからわかるとおり、実はEngineering Officeだけでやること、やれることってほとんどないんだよね。
@hidek:採用だったらTalent Acquisition、組織や評価周りはHRBPやEngineeringManager、オンボーディング周りはTalent Management、そしてあらゆる施策はすべてのソフトウェアエンジニアと進めていくことになります。そこで最後に、@kikoさん的に、どうしていきたいかを聞かせてください!
@kiko:個人的には、エンジニアが「自分は好きでメルペイで働いている」と言っている状態がいいなぁと思っているんです。とは言え、どうしたらそうなるのかぜんぜんわからないんですけど。なので、同じような仕事をしている人にいろいろ相談したいです。今は数百人規模のエンジニア組織づくりに携わってるとか、やったことあるよって人がこれを見てたらぜひ連絡ください…!たくさん試行錯誤をくり返して、より良いエンジニア組織にしていきたいです。
@hidek:まさに、やっていき!ですね。