2020-1-23
エンジニアと立ち話。Vol.39 @ wadatch(メルカリCorporate Productsチーム、EM)ちょっとお話いいですか?
メルカリで働くソフトウェアエンジニアにちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第39回では、Corporate EngineeringにあるCorporate Productsチームで、エンジニアリングマネージャー(EM)を務める@wadatchにちょこっとお話を聞きました。聞き手は、Backendエンジニアの@yui_tang。
Corporate Engineeringとは、メルカリにある社内システムの開発・運営・管理を担当するグループ。なかでも、@wadatchがEMをしているCorporate Productsチームでは、人事評価システム、会計システムの開発・運営を行っています。そんな@wadatchが「社内システム開発」に関わるようになったきっかけは?
「お客さま目線じゃないのが許せない!」がきっかけでエンジニアへ
@yui_tang:あっ、そこにいるのは@wadatchじゃないですか!ちょっとお話いいですか!?
@yui_tang:さっそくですが、入社した時期を教えてください。
@wadatch:(コーヒーを注文したところなんだけど…)はい、僕がメルカリに入社したのは、2018年1月です。もともとは、人事評価や会計システムなど社内で内製するCorporate Solutions Engineering(CSE)で、エンジニアをやっていました。それが、あれよあれよと体制が変わり、今はCSEを再結成させたCorporate EngineeringにあるCorporate ProductsチームでEMを担当しています。
@yui_tang:@wadatchは、なぜエンジニアになったんですか?
@wadatch:きっかけは、大学時代に学内Webサイトを立ち上げたことでした。当時、大学はiモードに対応したサイトしかなく、僕が使っていたJ-PHONE携帯では必要な情報、例えば休講情報とかにたどり着けませんでした。それが許せなくて。何というか、お客さま目線(ユーザー目線)じゃないのはよくないと思ったんです。そして、いろいろ意見していたら「じゃあ、お前がつくれよ!」となり、Perlの本を片手にサイトを開発していきました。
@yui_tang:ということは、エンジニア経験ゼロでいきなり開発?
@wadatch:ですね。そこから本格的にプログラミングするようになり、SIerに入社。4年ほどJavaで開発していました。その後「これからはモバイルがくる」という話を聞いて、グリー株式会社(GREE)に入社しました。GREEのCTOである藤本さんと一緒に決済システムをゼロからつくりました。同時に、社内のITシステム開発もやったりしていました。
@yui_tang:なんだか…当時から今と変わらない仕事をしているような(笑)。
@wadatch:そうそう(笑)。社員目線になると、人事評価や勤怠システムを使っていて「どうしても気になるところ」が出てきちゃうじゃないですか?それに、既存ツールに仕事を合わせるのは、難しいところがあります。会社としても事業としても自由に動けるように、社内システムをつくりかえたいと思っていたんですよね。GREEでは社内システムをつくったり、8年ほど勤めていました。その後少ししてから、メルカリへ入社したんです。
メルカリの社内システム「これから第三段階へ進むところ」
@yui_tang:そこからなぜメルカリへ?
@wadatch:「社員DBをつくらない?」と、声をかけられたんです。何もないところから立ち上げるのは面白そうだ、と思ってジョインしました。そして誕生したのが、CSE。その後、紆余曲折あって、今僕がいるCorporate Engineeringとなりました。
@yui_tang:@wadatchは、そのなかにあるCorporate Productsチームに所属しています。ここでは、引き続き社内システム開発を?
@wadatch:ですです。大きくは、人事評価システムと会計システムの開発・運営を担当しています。人事評価システムでは、「Teams」という社員DB、そして「Benefits」というメルカリでのRSUを実現するための2つ。会計システムでは、フリマアプリ「メルカリ」などで発生したお客さまに関連した会計情報と、社内の経理システムをつなぐ架け橋のようなシステムを開発しています。
@yui_tang:@wadatchは、Corporate Productsチームの前身と言えるCSE立ち上げからメルカリで社内システムの開発を担当していますよね。入社当時から見て、メルカリの社内システムは今どんな状態になっているんですか?
@wadatch:まず、メルカリでの社内システム活用には三段階あります。第一段階は、迅速に事業を進めるためにSaaSを導入し、業務自体を立ち上げる段階。第二段階では、メルカリとしてこだわりたいバリュー・カルチャーに合わせた社内システムを内製で開発する段階。この時期にCSEは生まれ、人事評価システムやマイクロサービス化した時代を見据えた会計システムを生み出しました。それに続く第三段階では、大規模なSaaSと密に連携するための、筋肉質な社内システムをつくることが重要です。
@yui_tang:では、今は第三段階にいる?
@wadatch:そうです。第三段階である今は、これまで築きあげてきたシステムをさらにブラッシュアップ中です。ちなみに、会計システムのPM、人事・評価システムのソフトウェアエンジニアを募集中です!
「メルカリで働くメンバーが、めちゃくちゃ好きだ!!」
@yui_tang:@wadatchの仕事って、会社や働いているメンバーが好きじゃないとできない気もするんですよね。私はこの会社が好きですし、働いているメンバーも好きなんですけど、@wadatchは?
@wadatch:確かに、会社や働いているメンバーが好きじゃないとできないかも。僕はわりと斜に構えるタイプで、自分から好きだとあまり言わないんです。でも、メルカリは入社してからどんどん会社もメンバーも好きになっていった気がします。今では、自分から好きだと言えるようにもなりました。
@yui_tang:つまり、めちゃくちゃ好きってことじゃないですか!
@wadatch:そう、めっちゃ好き!!だからこそ、メルカリで働くメンバーの課題解決をしたいと思うし、ストレスなく使えるシステムをつくりたいです。人事評価システムも、マネージャーはもちろん、メンバーにとって振り返りになり、思考が整理されるようなものにできればと思っています。内省する機会が増え、前向きに働ける環境づくりを支えたいですね。
@yui_tang:最高のアウトプットですね!
@wadatch:もうね、好きの気持ちが溢れたから言いますけど…僕、メルカリで働くメンバーの、真剣な顔と笑顔のコントラストがいいなぁと思っているんです。普段はわいわいしているけど、決めるときはちゃんと決めにいくような感じ。この先も、そんなメルカリであってほしい。そのための環境をエンジニアリングで支えることは、僕のモチベーションにもつながっている気がします。
@yui_tang:@wadatchは、大学生のときに感じた「お客さま目線じゃないのが許せない」という姿勢を一貫しているんですね。その「お客さま」が今、メルカリで働くメンバーになっているだけであって。
@wadatch:そうですね。どんなプロダクトにも言えることですが、開発するだけでは成立しないんです。使ってくれる人の存在やフィードバックがあってこそ、プロダクトが成立します。僕らCorporate Productsチームが担当している社内システムもそうです。それに、社内システムは、組織や事業規模と同じようにスケールさせなければならない。僕らのチームだけで頑張っても難しいので、メンバーはもちろん、同じCorporate Engineeringの中でSaaSの導入・運用を担当している方々とも連携しながら、引き続きやっていきたいです。
@yui_tang:@wadatch個人は、今後やりたいことはあるんですか?
@wadatch:僕自身がエンジニアなので、社内で使うシステムは誰でも作る事ができる世界感を目指したい、という理想があります。そして、適切な範囲でAPIを公開していく。エンジニアにとって、メルカリが「ちょっとした発明ができる会社」であればいいなと思っていたりします。あ、コーヒーきた。
@yui_tang:ありがとうございました!