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250名が参加。メルカリ大規模社内イベント「#MercariHackWeek」完全オンライン開催のすべて

2020-4-27

250名が参加。メルカリ大規模社内イベント「#MercariHackWeek」完全オンライン開催のすべて

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みなさんこんにちは!Engineering Officeの@Kayoreenaです。

2回目の開催となったメルカリのエンジニアのための技術のお祭り「Mercari Hack Week」(以下、Hack Week)。新型コロナウイルスの感染拡大で状況が一刻一刻と変わるなか、初のオンライン開催を決意したことについては、以前のメルカン記事でお伝えしたとおりです。

そして先日、ついに全日程が終了!そこで今回は、運営メンバーの@tweeeetyと@afroscript、@braitomに、Hack Weekが始まった経緯や運営、オフラインからオンラインに切り替えた工程などをざっくばらんに話してもらいました。

運営メンバーである(写真左上から)@Kayoreena、@tweeeety、@braitom、@afroscript

Hack Weekの目的の再定義と浸透からスタートした

ーHack Weekをリードしていたのは、前回の運営にも参加していた@tweeeetyさん。Hack Weekが開催される期間は実際1週間なのですが、企画自体は今年1月からスタートしています。具体的には、どういった準備が必要だったのでしょうか?

@tweeeety:Hack Weekは今回で2回目の開催でした。前回は、開催予定日の直前から一気に盛り上がり、当日は大盛況だったものの、運営面では企画や準備が不充分だったという反省があったんです。それでも前回の手応えは非常に大きく、今回開催の合意が前もって取れていたので早めの企画と準備に取り掛かりました。

まず、企画面では目的から再設定を行いました。

@tweeeety:ポイントは「1年/半期を通した開発全体スケジュールにメリハリがつく」です。メルカリでは、エンジニアが十分に力を発揮できるエンジニア組織を作るべく、プロダクト開発とエンジニアリングに集中するサイクルを設けることとしました。その1つが、Hack Weekです。

@tweeeety:「Hack Week=イノベーティブなことにチャレンジする期間」「Sprint Buffer=プロダクトコードのリファクタリングやクリエイティブなことをする期間」とし、1年を通して開発サイクルのリズムとなるように位置づけました。これを言語化することで、まずは運営チームで共通認識を持ち進められる形を目指しました。また、エンジニアリング組織だけでは実現が難しいため、他部署を巻き込んでいくためにもこの言語化は役立ちました。

続いて、準備面です。前回の「行き当たりばったり感」が多くなってしまった反省から、今回はプロジェクト化して進めることにしました。おもに準備したのがこちらです。

・スケジュール/タイムライン
いつどんなことをするかの認識を合わせるため、グランドスケジュールで全体感を、タイムラインで細かな運用イベントを全員が見えるようにする

・スプリントっぽいものを作成
一週間内でのコミュニケーションやレポートの流れを設計し、会議体を設置する

・タスク管理
タスクの種類、粒度が増えることが想定されたため、Jiraでのタスク管理をHack Weekにフィットするかたちで設計/導入する

・コミュニケーションとナレッジの共有スペースを作成
SlackチャンネルやGoogleドキュメント、スプレッドシート、Daily Standupなど常にオープンで誰もが確認・共有できる場を作る

Jiraを画面共有してタスクを確認している様子

@tweeeety:この企画と準備により、「WFH(=Work From Home・在宅勤務)」対応へ移行して行く中、週単位で出社の可否、オンライン/オフライン開催の判断が変わっていっても柔軟に対応してプロジェクトを進められたと思います。

WFH環境下で「完全オンライン開催」に舵を切るまで

ー前回の反省を活かしつつ順調にスタートしたように見えたのですが、そんな状況を一変させたのが新型コロナウイルスによる原則WFH状態への突入でした。Hack Weekではオフラインでのイベントがたくさん計画されていましたが、変更や企画の進め方にはどのような工夫があったのでしょうか?

@braitom:WFHが始まった2月中旬当初から、オンラインで開催できるかどうかの検討を開始。ここまでオフライン前提で計画を立てていたにも関わらず、ほぼ最初から全体設計をすることになるので大きな手戻りが発生していました。

中止または延期するという選択肢もあったのですが、多くのメンバーが楽しみにしているイベントであり、「開発のリズムを作る」というHack Weekの目的の1つを達成できなくなってしまうことから、オンライン実施に舵をきる決断。正直、時間の猶予がない状況だったので、運営メンバーで集まり、4時間ぶっ続けで一気にオンライン開催の計画を練り上げましたね。

原則WFHになる前は、このようにオフィスにポスターを張り、イベントの告知を積極的に行っていました

@braitom:このときに大事だったのは、オフラインで狙っていた効果をなるべくオンラインでも効果が得られるように設計することでした。(細かい工夫はこの後、@afroscriptが語ってくれます!)

とは言え、オフラインだとできないことももちろんたくさんあります。他の運営メンバーはHack Weekをオンラインでも盛り上げようとさまざまな企画を考えてくれました。しかし、そこに工数をかけた結果、オンライン開催の質を落とすようなことになってはいけない。そのため「それって本当にやる価値あるの?」という問いかけを定期的にして、やらないことを決めるように促しました。

この短期間でオンライン開催の効果を最大限出すためには、本当に必要なことに焦点を当てて取り組む必要があると考えたためです。結果、オンライン開催にも関わらず参加したメンバーから良い評価を多くもらえたので、正しい判断だったと思っています。

ー最終日のDemo Dayでは、3分間のピッチを全編オンラインでの開催に変更。実際にオフラインのイベントをオンラインに切り替える際の懸念点や、参加者を巻き込み、盛り上げるための工夫点は何かありましたか?

@afroscript:一番意識したのは、発表者が発表しやすい雰囲気をつくることです。

まだみんながそこまでリモートワークに慣れていない時期での開催だったので、オフラインでの発表にも不慣れな人が多いだろうと思ってました。Demo Dayは、Hack Weekで取り組んだ成果を披露する重要な場。発表者がそのアウトプットの魅力を十分に伝えられるかどうかは、とても大事なポイントです。

受賞者に用意されたノベルティグッズ。2020 Springの限定デザイン仕様です!

@afroscript:発表しやすい雰囲気づくりに必要なのは、聞いている側からのレスポンスです。オフラインだと、表情や声で聞き手の反応がダイレクトに伝わりますが、オンラインだとそこが一気に難しくなります。そこで、具体的に工夫した点は2つ。

まず、Demo DayのOpening talkで「Slack上での盛り上がり練習タイム」をつくりました。イベント中のメインのコミュニケーションはSlackチャンネルを指定。しかし、「Slackでどんどんコメントしてください」とだけ伝えても、やはり300人くらいがいるSlackグループで気軽に投稿するのって、気が引ける人も多いと予想しました。

なので、明確に盛り上げの練習をする時間をつくり、その時間になんでもいいから1つ以上投稿してもらうようにしたんです。1回投稿さえしてしまえば、心理的障壁も大きく軽減されます。また、DemoDay開催中に最もSlackチャンネルを盛り上げてくれた人に「ワイワイKING賞」を贈ると促したのもあり、当日のSlackチャンネルは異様な盛り上がりを見せていました。

実際にSlackで行われたやりとり

@afroscript:2つ目は、発表を聞く側の人もハングアウトで顔を出してもらうことです。やはり聞き手の顔が見えると、誰かが聞いてくれている安心感が生まれ、発表がしやすくなります。発表者以外の人たちにもなるべくPCのカメラをONにしてもらうようにして、顔や表情が見えるようにしました。

ーこういった環境下の中で、2回目のHack Weekは無事終了しました。Awardの授与式もオンラインでの開催でしたが、私たちとしては、受賞を含めてHack Weekの重要な企画と考えています。直接のトロフィー授与式ができていないものの、オフィス出勤が可能になった暁には、受賞者の方へのAward授与式を実現させたいですね。

最後まで不安だった、でもやってよかった!

ー最後に、第2回目のHack Weekを通して、運営として感じたことや、考えたことを一言ずつお願いします!

今回はAward受賞者に歴代受け継がれていくトロフィーを準備

@tweeeety:率直な感想としては、企画・準備を整えたものの、突然のWFH対応は先の見えなさと成功かどうかが本当に不安でした。ただ、当日はオンライン開催でも想像以上の盛り上がりが感じられて本当に良かったです。やったぁああ!(突然の気の緩み)

また、1年を通した開発リズムを作る点においては、メルカリのエンジニアリングカルチャー昇華への第一歩にできたは、大きかったと思います。Engineering OfficeというEngineering Employee Experienceを作り上げていくチームがあることも、面白みの1つだなと改めて感じました。

@braitom:ほかの人も言っていますが、本当に当日まで「盛り上がらず、シーンとしたイベントになったらどうしよう」という不安がありました。でも、いざ始まると、Slack上で盛り上がっているのが見られて本当に安心しました(笑)。中止や延期せず、オンライン開催に踏み切って本当によかったなと感じました。

今回のHack Weekを通して「目的」をきちんと設定し、そこがブレないように考え抜くことの大切さを改めて実感しました。明確な「目的」さえ持っていれば、例えそれを実現するための「方法」(オフライン開催からオンライン開催))が変わっても、目的達成は可能であることが証明できたと思います。

@afroscript:僕も、Hack Week期間に突入するまで、本当にオフラインでも盛り上がるかどうか不安でいっぱいでした。個人的にも、ハッカソンはface to faceでワイワイしながらやるものというイメージがありましたし、そこが好きな点でもありましたし。

しかし、他の運営メンバーをはじめ、参加してくれたみんなも「オンラインだから盛り上がりにくい」ではなく「オンラインにも負けずに盛り上げよう」「オンラインだからこそできる盛り上がりは何だろう?」という方向に思考を向けてくれたおかげで、オフラインでもしっかり盛り上がることができたなと思います。

ーありがとうございました!

WFHでの勤務体制が長期化するなか、こういった社内でのイベントや、チームビルディングにも大きな転換期が来ている気がします。私たちも引き続き試行錯誤しながらEngineering Employee Experienceを盛り上げていくわけですが、だからこそ一度Hack Weekでの運営を振り返りたいと思い、記事にしました。読んでいただいて、ありがとうございます!

それでは次回のHack Weekまで、See you soon!!!

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