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メルカリのエンジニア×知財メンバーによるコラボで誕生した「Open Source Program Office」の正体

2020-11-26

メルカリのエンジニア×知財メンバーによるコラボで誕生した「Open Source Program Office」の正体

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こんにちわ!Mercari JP Engineering Officeの@tweeeetyです。普段はエンジニア組織の組織開発を行っています。

今回は、Open Source Program Officeというチームについてご紹介したいと思います!エンジニアはもちろんのこと、知財の方にもご興味を持っていただけるのではないかと思います。

<目次>
1:Open Source Program Office(以下OSPO)って何?
2:メルカリOSPOは何をしているの?
・ 何を目指し、どんなことをしているのか
・ どんなメンバーで活動しているのか
3:メルカリOSPOはどのように誕生したの?
・ メルカリでOSPOが生まれた背景
・ 最初はゴールを定義することがゴールだった

1:Open Source Program Officeって何?

Open Source Program Office(以下、OSPO)という名前をはじめて聞いた方も多いのではないでしょうか?実は、Google、Microsoftなど世界にはOSPOを有する企業がそれなりにあります。

OSPOは、ものすごく簡単にいえば「企業でのオープンソースの活用、創造、コントリビューションの推進とコンプライアンスを担う組織」です。

2:メルカリOSPOは何をしているの?

何を目指し、どんなことをしているのか

メルカリのシステムは、多くのオープンソースで開発されたソフトウエアによって支えられています。オープンソースのコミュニティ、文化、そして成果がなければメルカリが今のシステムを作り上げ、多くのお客様に価値を提供することは難しかっただろうと断言できます。また、社内においてもオープンソースの公開・貢献をしているエンジニアがたくさんいます。

そこで、メルカリ OSPOでは「オープンソースの活動支援とコミュニティへの貢献」「Employee Engagementの向上」という2つの相互促進を上段となるコンセプトに置いています。

また、何事にも目的の明確化が必要です。OSPOでは、目的としてMissionを、方向性を示す構想として3つのVisionを掲げています。具体的には、オープンソースの公開・利用の推進とコンプライアンスを担う目的をMission/Visionとして言語化しています。

OSPOの活動範囲は幅広くGroup横断、かつ、オープンソースコミュニティなど社外にもわたります。図で表すと以下のイメージです。

活動における項番1-3は、visionとも対応しています。活動とVisionの関連は以下のようになっています。

「1. OSSの公開」では、エンジニアがオープンソースの公開や貢献が行いやすいように推進・整備を行っていきます。「2. OSSの利用」では、オープンソースで開発されたソフトウェアの真摯な利用を促進すべく適切なコンプライアンス基盤を提供していきます。また、「3. OSS Public Relations」では、1と2の活動情報をオープンに発信することで社内外の信頼を高めて行こうと考えています。

どんなメンバーで活動しているのか

ここまで、活動を簡単にご紹介させていただきましたが、活動内容はEngineeringだけにとどまらずセキュリティやライセンスの知識も必要です。そこで、メルカリのOSPOではエンジニア、知財、セキュリティのメンバーで構成されています。所属も国籍も多様なチームなんです!

すでに退職したメンバーも含んでいますが、今でも我々は仲間です!

3:メルカリOSPOはどのように誕生したの?

メルカリでOSPOが生まれた背景

冒頭でも触れましたが、社内にはオープンソースの公開・貢献をしているエンジニアがたくさんいます。そんな中、メルカリにおけるOSPOは現場からのボトムアップで誕生しました。

ざっくりとメルカリ OSPO誕生の経緯にも触れてみます。

・ エンジニアから、オープンソースの利用やコントリビュートに対して、企業として整備すべきではないかと提案
・ Engineering Division(Engineering Office) が、その声を拾いオープンソースに関する推進とガバナンスを行うべく知財に相談
・ エンジニア x 知財でProjectを立ち上げるべく、CTOや技術役員にチームとしての活動を提案
・ OSPOの前進となるOSS推進室が立ち上がる
・ 何を目指し、何をすべきか、何から行うべきかの情報収集と検討を重ねる
・ 英語表記のOSPO(Open Source Program Office)を正式名称に
・ 徐々にメンバーを誘い入れて(騙し入れて?)現在のメンバー構成へ(笑)

現場からのボトムアップ Projectはしばらくのあいだ、活動と試行錯誤を重ねました。さまざまな過程を経るさなか、「我々の活動は一般的にはOSPOと呼ばれているらしいので我々もそう名乗ろう」ということからOSPOにたどり着きました。

さらっと書いていますが、この経緯だけでもおおよそ1年強経ているんです…。やろう!となったものの、何をどう始めたらよいかもわからず何度も心が折れかけそうになった記憶があります。

最初はゴールを定義することがゴールだった

さて、チームやメンバーは上記の変遷を経てなんとか形になりました。でも、大事なのは活動の中身ですよね。国内では事例が少なく「そもそも何を目指して何をすればよいのか?」をクリアにすることにも長い時間がかかりました。

・ まず、目の前の課題を改善すればよいのではないだろうか
・ きちんとやるとしてもわれわれは何を目指すべきなのか
・ というか、全体像として何があってどこにスコープにすればよいのか
・ Group会社間での整合性は?運用やツールはどうする?
・ 今の方向でよいんだっけ?
・ ・・・上にもどってループ・・・

こういったことを少しずつ・ひとつずつディスカッションや認識合わせを行い、まずは「やること全体像の洗い出し」をしました。全体像が見えてくると「これを行うと何になるんだっけ?」という輪郭もはっきりしてきます。

やはりチームとして活動するには意義が必要です。われわれメルカリとして、オープンソースを中心としたエンジニアやコミュニティにとって本当によい活動はなんだろう?とたびたび模索し、そして、輪郭がクリアになったタイミングで「我々の活動はEmployee Engagementに繋がるはずだ」という想いに至りました。それが先ほどのコンセプトを経て、現在のMission/Visionにつながっています。

最後に、興味ある方へメッセージ!

今回、メルカリのOSPOでは、どんな事をどんなメンバーで行っているのか、また、どのように誕生したのかをご紹介させていただきました。しかし、道もまだ半ば、やることはとても多いのでメンバーを募集しています!

現在メルカリIPチームでは新しいメンバーを募集しています。OSPOはメルカリGroup全体にわたる最先端のエンジニアリングに触れることができるチャレンジングなプロジェクトです。その一員として知財メンバーがメルカリで利用しているOSSのライセンス違反の確認・修正やメルカリが公開するOSSの知財クリアランスなどを他のメンバーと一緒に担っています。メルカリがOSS活動を推進していけるようなコンプライアンス体制を多様なメンバーと一緒に作っていきたいという方のご応募をお待ちしています!

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