こんにちは、メルカリEngineering Officeの牧です!
Mercari Gears Lecture Series(MGLS)ではメルカリグループ内、そしてグループ外からのゲストスピーカーにお願いして、メルカリ内で培われている技術や、興味のある技術について講義形式で語っていただくコンテンツを提供しています。これまで以下の10エピソードを公開してきました。
・ これからのメルカリのエンジニアリング – Namura Suguru
・ Digital Social Innovation: Taiwan Can Help / 6 Questions From Mercari- Audrey Tang
・ 未完成な技術と歩む道のりでの試行錯誤
・ Streaming Systems at Merpay
・ Fault Injection Testing at Merpay
・ Learn GraphQL The Hard Way
・ メルカリにおけるEdgeAI
・ Responsive Web Design: The Next Decade
・ Introduction to Server-Side Swift
・ メルカリをサポートするAI社員HISASHI
2020年秋に始まったこの企画も、「メルカリをサポートするAI社員 HISASHI」の3話でシーズン1もとうとう締めくくりを迎えます。
シーズン2も鋭意準備中ですが、ここでシーズン1走破を記念し、それぞれの動画の見所を紹介させていただきたいと思います!まだ見たことのない方は、シーズン2が公開される前にぜひ興味のあるエピソードを見つけて視聴してみてください!
感染症対策の最前線!台湾のデジタル政策とその裏側
台湾デジタル担当大臣であるAudrey Tangさんのレクチャーでは、2020年初頭の台湾の感染症対策について語っていただました。その活動の裏側だけでなくAudreyさんの活動などについて質問もしています。
2021年現在も余談を許さないなか、パンデミックの初動で世界に注目された台湾の対応は最も注意していくべき事柄のひとつではないでしょうか。
余談ですが、Audreyさんは収録時間ぴったりに現れ、収録が終わると風のように素早く退出されていきました。多忙な大臣の日常もうかがえました。
カメラを向けるだけで商品を査定!モバイルデバイス上におけるAI/MLの活用
メルカリEdgeAIチームのエンジニアである大嶋さんのレクチャーでは、みなさまの手元のデバイスの中で動くAI/ML、 EdgeAI について語ってもらいました。AIを使うと言っても、ただそこにそのコードを配置するのではなく、クライアント側の環境や通信のトレードオフを考えて技術選択をしていく様子が解説されていて、とても参考になるお話です。
デモ画面では、ユーザーの経験や利便性を考えてプロダクトが進化していくのが垣間見れます。
圧巻!レスポンシブデザインの生みの親のレクチャー
「レスポンシブ ウェブブデザイン」という言葉を作り世に広めたEthan Marcotteさんのレクチャー。レスポンシブウェブデザインのこれまでの10年と今後の10年を考えながら、モダンな方法でレスポンシブデザインを実現する方法を解説していただきました。
レスポンシブウェブデザインについて解説したブログ記事から10年の間のCSS技術の変遷、その間にコミュニティによって培われたベストプラクティスなどの復習を交えながら、今後のウェブデザインにおいて重要となるキーポイントを語っています。
これまでもさまざまな場所で講義をされているEthanさんのレクチャークォリティは圧倒的!私が見てきたレクチャーのなかでもトップ5に入る完成度、そして密度の高いレクチャーでした。デザインの世界だけでなくもうワンステップ上のプレゼンテーションを目指す人にとっても、素晴らしいコンテンツとなっています。
GraphQLとは?その導入と運用
メルカリBackendエンジニアであるJason Lauさんのレクチャーでは、メルカリのカスタマーサポート業務を支えるシステムにGraphQLを導入していく過程を解説してもらいました。GraphQLは強力な仕組みですが、導入においては試行錯誤も必要。それらに関する知見・経験を共有しています。
GraphQLの仕組みそのものの解説から、それを運用していくために考えなければならないチーム間の調整や、実装する際に気を付けるべきことにも触れています。
そこで停止!外部からエラーを注入するテスト手法 “Fault Injection”
メルペイPayment Platform TeamのLiang Junweiさんのレクチャーでは、複雑な分散システムをテストする際に、任意の箇所でエラーを起こすよう設定する Fault Injectionを紹介。
分散システムでは失敗ケースのテストを行うのが難しいことも多いため、意図的にエラーをテストプログラムの中から注入(インジェクト)可能にしておく実装を使った検査手法をFault Injectionと言います。
メルペイのようなクリティカルなシステムをテストする際に必要なこれらの手法について、くわしく解説してもらいました。
リアルタイムに解析!大量データをストリーミングで処理
メルペイData & ML Platformチームに所属する大久保さんのレクチャーでは、リアルタイムにデータを処理していくため仕組みについて解説。
例えば、怪しい量の取引などを検知するためには大量のイベントを処理していく必要がありますが、そのためにどのようなツールを使ってシステムを構築するのか。その運用で問題はどのような点なのか。実際に構築した人にしかわからない経験知を余すことなく共有しています。
なんでも教えてくれる!AI社員HISASHI
シーズン1の締めくくりは、Advanced Technologyチームの山下さんによる、AI社員 HISASHIについての解説です。AI社員 HISASHIは、社内メンバーの私も意識しないうちにいつもお世話になっています。リモートワーク時代にぴったりのパートナーと言えるでしょう。資料の置き場所、社内手続きの説明、ドキュメントの翻訳などをチャットで話しかけるだけでやってくれるすぐれもの。特に社内の手続きなど、ちょっと他人の手間をとらせるのも気が引けるちょっとしたことを時間や回数(毎回忘れるので…)を気にせずに聞けるのは素晴らしいの一言につきます。
HISASHIの実装・運用体制の他、メイン業務以外で社内でこのようなツールを開発できるメルカリの良さを感じていただけるレクチャーとなっています。
シーズン2も乞うご期待!
以上、シーズン1の見所でした!実はシーズン2の準備も着々と進んでおります。
シーズン2では 2020年から突然身近になったビデオ会議システムの裏側や、システム内でのQAのためのメタデータの利用、KubeMLの利用などについての レクチャーを2月〜3月ごろからの公開を予定しております。
見逃さないよう、ぜひチャンネル登録をしてください!