メルカリグループで働くソフトウェアエンジニアに、ちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第52回は、メルペイAndroidエンジニアの@amane(TwitterIDは@a2kaido)が登場します。
2020年3月、メルペイに入社した@amane。実は、前職、前々職もFinTechプロダクト開発をしていました。ワークフロムホーム(WFH)下での入社に不安はなかった?同じドメインでも、会社の雰囲気は違うもの?聞き手は、メルペイExpertチームの@mhidakaです。
1年間で物理出社3回!メルペイのニューノーマルAndroidエンジニア
@mhidaka:ではでは、「メルカンエンジニアと立ち話」をするシリーズなんですけれども、やっていきましょう!今回はメルペイAndroidエンジニアの@amaneさんと立ち話しておこうと思いまーす!ヨロシクオネガイシャス!
@amane:よろしくお願いします!
@mhidaka:まずは入社時期や職種から教えてもらえますか?
@amane:はい、入社時期は2020年3月です。
@mhidaka:昨年3月は、弊社では原則WFHが始まった時期ですね。ということは、あまり出社していない勢ですかね?
@amane:そうですね、まだ3回くらいしか会社に行ってないです(笑)。
@mhidaka:3回(笑)。僕も同じ感じです。
@amane:出社していない時期に、社内で引っ越しがあって。今はもうどこに自分のデスクがあるのかわかりませんね(笑)。
Androidエンジニアになったきっかけは…バックエンドからのコンバート
@mhidaka:続いてメルペイでの仕事の内容に入る前に、簡単にこれまでの経歴やAndroidエンジニアになったきっかけを教えてください。
@amane:新卒で入社した会社では、最初はBackendエンジニアを4年ほどやっていました。ですが、当時はアプリ開発に興味がありました。たまたまアサインされていたサービスでアプリ版をリリースしていたので、Androidエンジニアにコンバートするかたちで開発に参加したんです。
アプリ開発に興味があった理由は、バックエンドだけをやっていると、お客さまが直に触る部分をつくれないので少し寂しかったから。会社や上司には1年くらい前から「アプリ開発をしたい」と要望を伝えていました。そして、たまたま機会に恵まれた感じですね。
@mhidaka:アプリ開発にコンバートするために、なにか準備とかしてました?Kotlinの勉強をするとか。
@amane:自分でアプリをつくってました。あとは、Androidアプリの開発者の方に教えてもらったり。
@mhidaka:いいですね!メルペイのエンジニアでもバックエンドからAndroid開発にコンバートした人はいますね。実際にコンバートした後、難しかったことや違和感があったところはあましたか?
@amane:ライフサイクルとか非同期処理はバックエンドの世界ではあまり書かなかったので、慣れるまで時間がかかりましたね。
@mhidaka:いやー確かに。Androidのライフサイクルは、「慣れるとは何なのか?」って気持ちにはなりますよね(笑)。今でもFragmentとActivityがあって、たまにエラーに遭遇するという状況なので…。なるほど、背景がよくわかりました、ありがとうございます。
送金機能開発は3度目!
@amane:メルペイに入社してからやってきたことは、NTT docomoの「dアカウント連携」機能や、「おくる・もらう」機能の実装をしたり、「ネット決済」機能でとあるサービスの対応をやったり。最近はQAの自動化をやっています。
@mhidaka:お話を聞いていると、とても幅広い業務をしているなと思うんですが、この中でも特に印象深いエピソードや、やってよかったと思う機能はありますか?
@amane:実は「機能」内にある送金機能部分は、前職・前前職でもやっていたので…。
@mhidaka:まさかの3回目?(笑)
@amane:そうですね(笑)。今回はどうなるんだろうと気にしつつ、開発にジョインしました。また、「おくる・もらう」機能における送金機は、他サービスとは明確に異なるコンセプトを持っていました。お金をただ送るだけではなく、メッセージカードを添えて送るのが特徴的で面白かったですね。
@mhidaka:なるほど、すごく面白い経験してますね!
オープンドアが活発なのが良い
@mhidaka:ちなみに、入社前まではメルペイにどんなイメージを持っていました?
@amane:メルペイのエンジニアっていろいろなところで技術発信しているので、技術力がある人たちが集まっているんだろうなと思っていましたね。
@mhidaka:実際に入社してみて、なにか新しい発見とか気づきってあります?
@amane:入る前のイメージ通り、技術力がある人がたくさんいて、自分も負けないように頑張らないとと、モチベーションを高めてもらっている感じがしますね。
@mhidaka:そろそろ入社して1年ですもんね。この1年間で驚いたこととか、これは想像してなかったなという出来事はあります?
@amane:いろんな種類のオープンドア(誰でも入って聞きに来ていいよという会)がすごくたくさん行われているのが良い文化だなと思っていて。例えばRSUの仕組みについてもオープンドアで話したのが印象深かったです。
※RSU(Restricted Stock Unit) とは?・・・RSUとは「Restricted Stock Unit」の略で、日本では「譲渡制限株式ユニット(または事後交付型譲渡制限付株式)」 と呼ばれる制度です。簡単に言えば、社員に株式をもらう権利が付与されたあと、一定の勤務期間を経てその権利が確定され、自らの株式になるという制度です。
@amane:もう一つ、社内でチップを送り合う「メルチップ」制度もすごくいいなと思っています。AndroidチームだとPull-Request(プルリク)のレビューをするとメルチップがもらえたり、Tech Talkで話をすると「登壇ありがとう」と感謝と一緒にチップがもらえたり。自分がもらったときに嬉しかったですね。
@mhidaka:今はWFHなので同僚と軽いコミュニケーションがしづらい状況です。だからこそ感謝の気持ちをメルチップで伝えられるのはいいですよね。
やりがいに感じているところは?
@mhidaka:送金機能の開発が3度目ということは、金融系の企業でたくさんお仕事されてきたと思うんですけど、特にメルペイでやりがいだなと思うことはありますか?
@amane:大きく2つあります。1つ目は、アプリの安定性は使いやすさへのこだわりです。メルペイに限りませんが、決済アプリがあるだけでは、お客さまに利用してもらえません。選ばれるには、アプリの安定性や使いやすさにこだわることも大事。その考えを持ってアプリ開発に取り組めるのは面白いと思っています。お客さまの大事なお金を扱っているので、信用できるサービスじゃないと使ってもらうのが難しいですよね。
@mhidaka:確かに、お金を預けるのにちょっと不安な動作をされると嫌ですもんね。
@amane:そうですね。チャージしたのに金額が増えないとかお客さまが不安に覚えるのは避けたいですよね。
@mhidaka:「自分でリロードしないと残高増えません!!」となると開発者の立場でも、「おやおや大丈夫かな?」って思いますもん。
@amane:もう1つは、個人的にメルペイのAndroidアプリが面白いなと思っているところで。メルペイのAndroidは少し変わった開発の仕方をしているんです。たとえば、Reduxアーキテクチャを使っていたり、Single ActivityでゼロFragmentな構成だったりします。その環境下でどうやってAndroidアーキテクチャコンポーネントを組み合わせていくかをみんなで考えながら試行錯誤して進んでいくのが面白い。そこがやりがいかなと思っていますね。
@mhidaka:メルペイだとSDK的に機能を集約している点もあったりするんですけど、決済に関わるUIも持っているのでバランスをとるのが難しいですよね。そのあたりは、社内メンバーでディスカッションしながら開発をしていると思います。基本機能があるので手を加えて改善していくのがメインだと思うのですが、少しずつ現代的なモジュールを取り入れながらという感じですよね?
@amane:そうですね。もともとRxJavaを使ってReduxを実装していたところを、最近はCoroutineのRedux実装を加えて、新しく開発する機能は新しい方に置き換えていくところはみんなでやっていますね。
@mhidaka:そういうチャレンジをずっとできると自分たちの経験としてもすごく良いと思いますよね。…意外と規模が大きいので難しさとかもあるんですけどね(笑)。
@amane:そうなんですよね〜、ライブラリのアップデートとかなかなか…(笑)。みんなに「上げるぞっ!上げるぞっ!」と言って確認してもらったり。
新しい趣味は、自作キーボードと囲碁
@mhidaka:WFHが始まって1年くらい経ちましたけど、慣れてきました?大丈夫そうですか?
@amane:だいぶ慣れてきましたけど、出社できるのなら週に1回とか月に何回かくらいは出社というのもいいなと思いますね。
@mhidaka:よいですね。ご存じないかもしれないですけど、実はオフィスにはカフェとかもあってすごく過ごしやすい空間なんですよ(笑)。ところで、普段は開発で大変だと思いますけど、おうちでどうやって息抜きして、ワークライフバランスを整えていますか?
@amane:家だとNetflixでアニメを見たり、YouTubeでゲーム実況を見たりしています。最近はキーボードを自作してみたり、昨年から囲碁を始めてみたり…。
@mhidaka:囲碁!?
@amane:囲碁です。今年は囲碁のAIを自作してやってみようかなと思っています。
@mhidaka:AIだとあっという間に作者より強くなってしまうかもしれませんね…。
メルペイは…大企業っぽくもあるしベンチャーっぽくもある
@mhidaka:いろんなプロジェクトをやってきた@amaneさんですけど、社内で特にメルペイエンジニアっぽいと感じる人はいたりします?
@amane:メルペイっぽい人…は挙げるのが難しいですね(笑)。組織としてのメルペイは大企業っぽくもあるしベンチャーっぽくもありますよね。特にスピード感とかはベンチャーですね。
@mhidaka:確かに「おくる・もらう」機能もそこまで時間をかけてなかったですよね?
@amane:そうですね、開発は2ヶ月位ですね。
@mhidaka:そういう意味だと、スピード感がありますけど、利用されているお客さまが多くて、社会的影響を考えると大企業だな、と身が引き締まる所があります。もしかしたら、バランス感覚が問われるところなのかもしれないですね。
そして、これでまとめになっちゃいますが。最後に今後やりたいメルペイでの活動や将来の展望、キャリアビジョンなんかがあれば教えてください。
@amane:Androidエンジニアとして腕を磨いてチームメンバーやPM、他の領域のメンバーに「Androidはあの人に任せておけば安心だよね」と思われるような存在になれたらと思います。
@mhidaka:いやー、満点の回答ですね!これがインターネットに残り続けると思うとワクワクしますね!
@amane:いやいやいや(笑)。
@mhidaka:今日はここまでとしましょう。ありがとうございましたー!
@amane:ありがとうございました!