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メルカリが創業時から情熱を注ぐ“お客さま対応”、東京・仙台・福岡CSそれぞれの役割を聞く

2021-4-13

メルカリが創業時から情熱を注ぐ“お客さま対応”、東京・仙台・福岡CSそれぞれの役割を聞く

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東京ではプロダクト開発やPRなどのチームと連携してサービスを改善し、福岡ではお客さま対応、さらに仙台ではお客さま対応に加えて不正検知対応──。何の話…?メルカリグループの各CS拠点の担当領域の話です!

メルカリでは、創業時から「サービス拡大の要」としてカスタマーサポート(CS)を重要視してきました。そのため、創業して間もなかった2014年4月に仙台拠点、2017年3月には福岡拠点をオープンさせています。各拠点ごとで業務を分担し、それぞれの役割をアップデートし続けてきたCSグループですが、今どんな状況になっているのでしょうか?

今回のメルカンでは、東京CS拠点のDirectorである山田和弘と西垣道仁、仙台CS拠点長の三浦 理、福岡CS拠点長の小貫良祐が登場。メルカリCS及び各拠点の発足時から現在、今後を語ります。聞き手は、福岡CSのマネージャーである梅﨑美加です。

この記事に登場する人


  • 山田和弘(Kazuhiro Yamada)

    株式会社ミクシィのカスタマーサポート部門の責任者として約7年間従事。ソーシャルゲーム業界団体の立ち上げ、青少年保護に関わるサービス健全化施策を実施。2014年4月に株式会社メルカリに参画。カスタマーサポート部門のマネージャーに就任し、仙台拠点の立ち上げやカスタマーサポートの業務設計、メンバーの採用・育成を担う。2017年2月執行役員就任、現在はCS東京拠点のDirectorを務める。


  • 西垣道仁(Michihito Nishigaki)

    大学卒業後、いくつかの企業にてお客さまサポート業務やカスタマーセンターの運営改善を担当。前職の株式会社スカパー・カスタマーリレーションズでは衛星放送「スカパー!」のカスタマーセンター運営および関連業務に従事。2018年9月より現職。メルカリでは、TnS(Trust & Safety)のDirectorとして、禁止出品物や禁止行為の監視体制の構築をはじめ、お客さまに安心・安全にサービスをご利用いただくための環境整備に務める。マーケットポリシー委員会 リーダー。


  • 三浦 理(Osamu Miura)

    BPOサービス企業のCS部門にて顧客対応オペレーターとしてキャリアをスタートしオペレーション管理を担当。メルカリでは、TnS(Trust & Safety)のManagerとして2019年1月に参画し、禁止出品物や禁止行為の監視体制の構築を実施。2020年4月よりCSオペレーションの運用構築・管理全般を担当。2019年7月より仙台CS拠点の拠点長を務める。


  • 小貫良祐(Ryosuke Onuki)

    BPOサービス企業のCS部門にて顧客対応オペレーターとしてキャリアをスタートしオペレーション管理を担当。前職のアマゾンジャパン合同会社では、CS部門にてトレーニング担当を経て業務委託先のベンダーマネジメントに従事。2018年9月より現職。CSオペレーションの運用構築・管理全般を担当。2020年9月より福岡CS拠点の拠点長を務める。


  • 梅﨑美加(Mika Umezaki)

    大学卒業後、メーカーのドキュメントコンサルタントとして従事。2018年1月よりCX プロダクトマネージャーとして、株式会社メルカリにジョイン。現在はお客さまからいただく声と従業員の声を元に、フリマアプリ「メルカリ」の改善を行うチームのマネージャー。


東京、仙台、福岡…メルカリCS各拠点の担当領域と体制はどうなっている?

梅﨑:メルカリには東京・仙台・福岡に拠点があります。改めて、それぞれの役割と体制を教えてください。

山田:簡単にお伝えすると、以下のような感じです。

東京CS拠点・・・お客さまから寄せられた問い合わせから課題を分析し、プロダクト開発チームやPR・リーガルチームなどと連携してサービス改善を行う
仙台CS拠点・・・メルカリのお客さま対応のほか、不正検知を中心とした対応を行う
福岡CS拠点・・・メルカリ・メルペイのお客さま対応を行う

西垣:東京拠点にはプログラム構築を行うチーム、仙台・福岡拠点にはオペレーションのチームがあり、それぞれ役割は明確に異なります。東京拠点は、メルカリ東京オフィスにいる他の関連部署との距離の近さを活かし、お客さまの声をプロダクトやPR・リーガルチームなどに届け、サービスを改善するためのサイクルを回す仕組みをつくっているんです。

山田:一般的なCSでは、企画とオペレーションを分断しているところが多くあります。そういう意味では、メルカリでCS内にプログラムチームを拡充している点は、良いポイントかもしれません。

そもそもメルカリは創業して早いタイミングで仙台にCS拠点を立ち上げるなど、「サービス拡大の要」としてCSを重要視してきました。「お客さま対応」に留めず、寄せられた声を分析し、プロダクト開発チームと議論を交わしながらサービス改善につなげてきた歴史があるんです。だから、メルカリにおけるCSの役割は大きい。リリース前にプロダクトサイドからCSに「この機能周りで、お客さまから意見や要望ある?」と声がけもあるほどですから。

山田和弘(東京CS拠点、Director)

梅﨑:仙台拠点では、不正検知を中心としたCS業務も担当しているとのことですが?

三浦:仙台拠点では、おもにメルカリのお客さまからのお問い合わせ対応とお客さま対応で発見された違反出品物の監視・削除する対応を担当しています。そのほかにも第三者機関の対応を行うチームや障害対応など行うチームなどもあり、業務範囲が幅広いですね。

小貫:一方、福岡拠点ではおもにメルカリとメルペイのお客さま対応が中心です。メルカリとメルペイを合わせて1日約2万人のお客さまからお問い合わせをいただいており、私たち福岡・仙台拠点、そして業務委託先のパートナーさんたちと対応しています。お客さまの体験をより良くしていくことにフォーカスし、業務に取り組んでいます。

三浦 理(メルカリ仙台CS拠点長)

サービス改善の東京、お客さま対応と不正検知の仙台、お客さま対応の福岡

梅﨑:メルカリのCS組織が設立された当時に比べて、変化を感じるところはありますか?

山田:設立当初から変わらないのは「プロダクト開発チームとの近さ」。メルカリCSはお客さま対応だけでなく「一緒に事業をつくる仲間」として、サービス設計にも参加しています。

そして今、ちょうど組織としてのスケール感が変わってきているタイミングなんですよね。お客さまの数は増えて、同時にメルカリのサービスそのものの期待も上がってきている。僕らはその期待を超えるような体験を提供していかなければいけないわけで。

西垣:ようやく、CS組織としての基礎が整ってきた手応えはありますよね。これからは、CSとして次のステップに進んでいきたい。メルカリの事業規模が大きくなってきているので、CSも拡張して「CSだけど、CSの枠に捉われない」ような組織へと進化させていくところです。

西垣道仁(東京CS拠点、Director)

小貫:そのためにやりたいことは2つあります。1つは、新しいサービスをローンチしたときのCSオペレーション強化。新しいサービスがローンチされても、問い合わせ対応に3〜4日もかけていたら、お客さまは離脱してしまう。そのあたりをきちんと下支えできるCSオペレーションをつくっていこうとしています。

もう1つは、既存オペレーションの改善です。これまでメルカリの成長に適応していくために、増築に増築を重ねてきたので、どこかに歪みや無駄があるんですよね。必要な箇所は一度まっさらな状態に戻して、オペレーションを再設計する必要もあると考えています。

梅﨑:当然ながら、拠点間で連携することも多いと思います。大事にしていることはありますか?

山田:あえて挙げるとするなら、お互いに「本社だ」「拠点だ」という意識は持たないようにすることでしょうか。物理的に距離は離れていますが、別に分断されているわけではないですし、お客さまにとって対応する拠点がどこかは関係ありませんからね。

小貫:ですね。お互いにリスペクトしながら仕事しているから、隔たりがないんだと思います。

三浦:特に2020年はコロナ禍だったので、よりネットワーク上でコミュニケーションする機会が増え、物理的な距離すら感じなくなりました。連携して、より強固な組織になってきている印象です。

写真左から小貫良祐(メルカリ福岡CS拠点長)、梅﨑美加(福岡CS、マネージャー)

3拠点での連携、働くCSメンバーの特徴

梅﨑:各拠点における業務で、意識していることはありますか?

山田:プロダクト開発チームやオペレーションチームとの連携機会が多いため、関係者間の円滑な連携を心がけています。多様なスキルを持つメンバーが働いているので、それぞれが各領域で専門性を発揮しやすいようにしています。

西垣:お客さまへ「あんしん・あんぜん」なサービスを提供するために、常にスピード感や機動力を持ち続けることが重要だと考えています。そして、リーダーシップを発揮し、あるべきルールや対策について、関係者を巻き込みさまざまな議論や提案を日々行っていますね。

梅﨑:福岡・仙台拠点はどうですか?

三浦:お客さま対応を行っているチームが多いので、「お客さま視点を持つ」は常に重要ですね。日々の業務のなかで、より良い体験をつくるためになにができるかを考え、継続的な改善を積み重ねています。

小貫:お客さま中心で業務を設計・運用しているので「お客さま体験を向上するために何ができるか」を本気で議論し、施策を実施しています。また、福岡拠点で働くメンバーに対しても、よりよい業務環境を構築できるように検討しているところです。

梅﨑:そんなメルカリCSでは、どんなメンバーが働いているんですか?

三浦CS経験者はもちろん、エンジニアやWebディレクター、エンジニアリングマネージャーなどの多様なキャリアを持つメンバーが働いています。刺激は得やすいと思いますよ。

小貫:福岡拠点では、CS未経験者でなおかつ活躍しているメンバーも多いですね。そこで共通しているのが「周りのメンバー」「お客さま」を主語にコミュニケーションしていること。これ、僕にとってすごく好きなポイントでもあります。

CS組織全体に言えるのですが、基本的に「いい人」が多いんですよね。セクショナリズムとは無縁なので、隣のチームや別の部署の人でも困っていたらサポートします。助け合いが成立しているから、働きやすいんです。

「CSだけどCSの枠にとらわれない」体制確立までの進捗は?

梅﨑:今のメルカリCSで働くメリットは?

西垣:先ほどから何度か言及していることではありますが、大前提としてメルカリCSは「お客さま対応だけしていればいい」という仕事ではありません。メルカリでは、CSを中心に物事が決まる場面も多いです。お客さま対応のルールはもちろん、メルカリのサービス内容だってCS中心で変えることができる。CSの範疇を大きく超えたパフォーマンスを発揮できるポジションであることは、メルカリならではだと思います。

山田:お客さま視点を持ちながら顧客体験にこだわって仕事していれば、いろいろな道が拓けるはず。キャリアという意味では、メルカリジャパンCEOの田面木さんは元CSですからね。CEOも夢じゃないという(笑)。

(一同笑い)

山田:メルカリほどのサービス規模で、CSとして顧客体験に影響を与える意思決定に携われることはなかなかないですからね!オーナーシップを持ってどんどん発言できるカルチャーも、会社に根付いています。チームワークでアウトプットしていくことが得意な人にとっては、働きやすい環境だと思います。

梅﨑:先ほど「CSだけどCSの枠に捉われないチーム」を目指していると言われていましたが、今の進捗はどのくらいですか?

山田:東京拠点に所属するプログラムチームは、20〜30%ぐらいの進捗かもしれません。顧客体験を改善していくために、自分たちの仕組みとともに、使用するツールもアップデートしていかなければならないので。チャレンジしていきたいことはたくさんあります。

小貫:福岡拠点のオペレーションチームも同じ印象です。我々が目指す新しいCS像は、CS発の事業アイデアや改善案が次々と生まれて、ビジネスに貢献していく世界観。現在の進捗は20〜30%くらいですね。

三浦:仙台も同じ感覚です。CSとしての一定水準はクリアしていると思いますが、目指すべきゴールを踏まえるとまだまだ。だからこそ、外の知見をお持ちの方と一緒にこれからのCSをつくっていきたいと思います。

山田:そのためにもやはり新しい力は必要だと思います。今一緒に働いているメンバーはもちろん、今後新しく入社される方とも力を掛け合わせて、より組織を強くしていきたいですね。

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