メルカリグループで働くエンジニアにちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第53回は、メルペイSREチームの@foostanが登場します。
ソーシャルゲームの会社、SaaSを提供するスタートアップを経て、メルペイSREチームのメンバーとして2019年12月に入社しました。彼が実感した“メルペイならではの楽しさ”とは?さらにメルカリグループ屈指の”キーボードマニア”でもある@foostanが、その片鱗をチラ見せします。聞き手は、@tjunです。
本題に入る前に…キーボードの話をさせてくれ!
@tjun:さっそく、最近のキーボード事情について教えてください。
@foostan:え、ぜんぜん本題と関係なくないですか?(笑)
@tjun:あ…やめておきますか?
@foostan:話したいかどうかで言いますと…めちゃくちゃ話したいです!!
@foostan(メルペイSREチーム)
@tjun:では今、どんなキーボードを使っているんですか?
@foostan:自分で設計したアルミ製の40%キーボードです。長年60%キーボードで有名な「HHKB Professional2」を使っていたんですが、2016年ぐらいから世の中的に分割キーボードが流行り始め、その後は自作キーボードが増えました。個人的に「数字の列がなくてもいける」と思っていたので、どんどんキーを減らしていったら50キー未満まで到達。いろいろ試行錯誤した結果、「40%で一体型のエルゴノミックを意識した感じの方が打鍵感が良い」と思い、設計したのが今のキーボードです。
@tjun:他にもいくつかキーボードを持っていると思いますが、どのように使い分けているんですか?
@foostan:気分によって使い分けようと思っていた時期もありました。でも最近はずっと同じものを使っています。そういえば、キーボード好きって、他人のキーボードを見るのが好きなんですよ。
@tjun:ほうほう。
@foostan:メルペイへ入社して驚いたのが、メルカリグループには特徴的なキーボードを使っている人がたくさんいたこと。入社してすぐのころは、あわよくば自作キーボードの布教活動をしようとしていたんです。でも、それどころじゃなかった(笑)。しかも、みんなこだわりが強いんです。エンジニアのキーボードというとこだわりがある方でも、「HHKB」「REALFORCE」「ErgoDox」あたりがメジャーなのですが、それ以外のものを使うエンジニアもたくさんいて、かなり“ヤバい会社”だと思います。
@tjun:そういえば、ちょっと前にもメルカンでもキーボード記事がありましたね。
『逃げ恥』でザワついた、星野源のキーボード
@tjun:最近はどんなキーボードが流行っているんですか?
@foostan:「分割を使いたい」という人が多いような気がします。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』でも星野源さん演じる主人公が分割キーボードを使っていて、僕の周りはザワザワしていました。
@tjun:僕も観ていましたけど、全然気がつかなかった。
@tjun(メルペイSREチーム)
@foostan:もう少しコアな部分だと、アルミ削り出しの高級キーボードはトレンドですね。安価でもケースだけで3万円はしますが、世界的に需要が伸びている印象です。
@tjun:@foostanさんのおすすめは?
@foostan:難しい質問ですね…「Moonlander」「BAROCCO」、あとは自作キーボードのキットで分割のものがたくさんあるのでどれもおすすめです。
@tjun:現在、メルカリグループは在宅勤務を推奨していますが、このような環境下になってから何か変化はありましたか?
@foostan:キーボードに?
@tjun:たとえば、「お昼休みに中に一個つくってみるか」みたいな。
@foostan:いや、ないですよ(笑)。
@tjun:なるほど、ないですか。
@foostan:そろそろ本題に入りましょうか。
信頼性が重視される決済サービスで、実力を試したかった
@tjun:では、 メルペイへの入社経緯を教えてください。
@foostan:当時はスマホ決済サービスが次々に生まれているタイミング。メルペイは数あるスマホ決済サービスの1つという印象でした。メルカリグループは社外への情報発信に積極的なイメージが強く、エンジニア仲間と話題にすることも多かったです。その影響もあってか、「働く環境としては良さそうだな」と漠然と思っていました。
@tjun:転職先に選んだ決め手は?
@foostan:ひと言でいうと「プロダクト」ですね。家族や友人の生活が便利になるようなサービスに携わりたいと考えていたので。
そして、決済サービス全般にも興味がありました。メルペイを選んだのは、いい意味で大変そうなところも楽しめそうだと感じたからです。決済のようなサービスの信頼性が重視される分野のほうが、SREとしてはやりがいを感じられるはずなので。
@tjun:最もチャレンジングな環境を選んだってことですね。
@foostan:ですね。あとはメルカリが情報発信に積極的だったことも大きなポイントです。どういう人が働いているのかを知ることに加えて、そもそも社内で得た知識をブログや勉強会などで社外に還元する姿勢はエンジニアとしてはすごく魅力的でした。
@tjun:メルカンをやっていてよかったです(笑)。
@foostan:先ほどのキーボードの話じゃないですが、エンジニアコミュニティの中心メンバーがメルカリやメルペイで働いていることが多くて。そういう人たちと一緒に働けることも魅力でしたね。
@tjun:入社後はどんな業務を?
@foostan:メルペイのサービス運用をしつつ、標準化を進めているところです。具体的には、サービスの品質を担保するための仕組みづくりですね。品質管理のチェックリストを作成したり、チェックの自動化を推進したり。
あとはサービスの信頼性を数値化したSLO(Service Level Objective)の基盤をつくっています。最近はSLOをベースにした監視をしていて、お客さまに影響が出るインシデントやエラーが起きると指標としている数値が下がって、アラートが鳴り、すぐに対応できるような仕組みづくりや文化の浸透などを進めています。
メルペイSREチームで活躍するための条件
@tjun:今、SREチームで感じている課題はありますか?
@foostan:とにかく人手不足ですね。SREとしてより深くプロダクトに関わっていきたいのですが、メルペイはどんどん成長している状態なので、いかんせん人が足りない。
@tjun:@foostanさんは、課題設定からチームメンバーのタスクまでを上手に整理して、プロジェクト全体をリードしていますよね。だからこそ「メルペイSREはこういう人なら活躍できる」と感じるところはありますか?
@foostan:あえて絞るとしたら2つ。1つは「自分から行動し、手を動かせる人」ですね。指示待ちだと遅い。自分でやるべきことを見つけられる人、そのために手を動かせる人がいいですね。もう1つは「お客さま目線でプロダクトを見られる人」です。SREの存在意義はお客さま目線でサービスの信頼性を高めていくことなので、客観性を持ち合わせている人が向いていると思います。
僕からも@tjunさんに聞いてみたいことがあるんですけど、ちょっと質問いいですか?
@tjun:はいどうぞ!
@foostan:@tjunさんは、メルペイSREの実質一人目でしたよね。メルペイSREは、社内はもちろん、メルカリ側の動きも把握しておく必要があります。とはいえ、情報は大量で、かつ流動的。情報のキャッチアップで工夫していることはありますか?
@tjun:SREは当番制なので「この週はこの人がアラート対応する」が決まっています。僕の場合は、自分が当番じゃないときも「何が起きていて、関係者は誰か」みたいなことをインプットしておくようにしています。その蓄積があると、自分が当番のときにアラートが鳴っても対応しやすくなるので。
@foostan:僕も似たような感じですね。さらに僕の場合は2つあります。1つはSlackのチャンネルをなるべく追うようにしておくこと。もう1つはインシデント対応のときに問題の上辺だけを理解するのではなく、サービスを深掘りするようにしています。やはり、インシデント対応で得られる知識量は馬鹿にできないので。
@tjun:でも、各サービスについて深く知らない状態でもある程度運用できるのが理想的ですよね。そのためにメルペイではPlaybookなどの仕組みを整えて、誰でも簡単にアラート対応できる世界を目指しています。
ちなみに、よく選考で聞かれるのですが、メルカリとメルペイそれぞれのSREの違いはどこだと思いますか?
@foostan:シンプルに「見ている対象が違う」という点でしょうね。メルカリSREには、ネットワーク周りを見るメンバーもいますし、マイクロサービスに関わっているメンバーもいます。メルペイSREは、メルカリで言うところのMicroservices SREチームとだいたい同じです。
注視すべき対象をここまで絞り込めるSREは他にない!
@tjun:今後はどういったチャレンジをしていきたいですか?
@foostan:まずは先ほどお伝えしたSLOをベースにした監視ですね。お客さまに影響が出てしまったときにすぐ反応できるので、お客さまへの影響を最小限に抑えられるし、僕らにとっても余計なアラートは鳴らさずに素早く対応できるので、なるべく早く実現したいと思っています。
@tjun:メルペイSREチームに入って…良かったですか?
@foostan:よかったです!なんと言っても、やるべきことに注力できるところが多いのはいいですよね。僕が知る限り注視すべき対象をここまで絞り込めるSREは他にありません。SLOに関する施策にここまで集中できるなんて、すごくめずらしいと思いますよ。
@tjun:ということは、SREとしてより集中してレベルの高い業務を担当したい方にはこれ以上ない環境だと言えるかもしれませんね。今日はありがとうございました!またキーボードの話もしましょう。
@foostan:キーボードの話だったらいつでも!