こんにちは。政策企画の@fusekenです。2019年4月にメルカリに入社してから、政策企画チームにおいて主にメルペイの業務に従事してきましたが、2021年4月からソウゾウに移り、メルカリShopsの立ち上げに携わっています。
今回は、ソウゾウにおける政策企画の業務と、メルカリShopsの立ち上げ時のこと、そしてメルカリShopsによるイノベーションの可能性について書きたいと思います。
※撮影時のみマスクを外しています
この記事を書いた人
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布施健太郎(Kentaro Fuse、@fuseken)
ソウゾウ政策企画参事。1972年生まれ。大学卒業後、百貨店に勤務。その後、国会議員政策担当秘書(衆議院)を経験し、市議会議員、県議会議員として地方自治に従事。介護会社の立ち上げや病院の事務責任者・開発担当等を経て、2019年4月メルカリ入社し、主に政府系キャッシュレス事業を担当。2021年4月より現職。宅地建物取引士、ソムリエ協会認定ワインアドバイザー、ホームヘルパー2級などの資格も持つ。東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻修士課程修了。
なぜメルカリShopsの立ち上げに参画したのか
そもそも、「なぜメルカリShopsの立ち上げに参画したのか」ですが、プロフィールを見ていただければわかるようにもともと自治体の議員をしていた自分としては、メルカリに入社した時からいつか地域に関わる仕事に携わりたいと考えていました。
そしてメルカリに入社して2年目の冬、「BtoC事業をソウゾウという会社で立ち上げるのでメンバーを募集する」という社内公募があり、手を挙げたというわけです。当時、所属していたメルペイの業務が嫌だったわけではないので、そこは誤解はしないでください(念のため)。
政策企画というポジションの人間が立ち上げ時に果たして必要なのかわかりませんでしたし、エンジニアでもビジネスサイドでもない自分が選ばれる可能性は低いだろうなと思いながらも、自分の考えをまとめて応募しました。
ところがその後、日を置かずして「農産物や地方の特産品をメルカリShopsで販売したいので、ぜひそれをメインにやってもらいたい」との連絡があり、その話に驚くとともに大変興奮したのを覚えています。
政策企画チームはメルカリのコーポレート部門(いわゆるグループの管理部門)という組織の中にあり、当時メルペイの業務を担当していても決してメルペイの組織の中にいるわけではなかったので、このように完全にグループ会社に移籍して政策企画業務を行うということはチームとしても初めてのことでした。ある意味、政策企画の業務が会社の中で一定の評価を得た証しだねということで、政策企画のマネージャーも喜んでいたことを今でも覚えています。
ソウゾウにおける政策企画業務とは
では、ソウゾウの政策企画はどのような業務を行っているのでしょうか。私がソウゾウに移る時に作成したスライドをお見せします。ソウゾウメンバーからも「政策企画って何する人?」と聞かれることもあるので、社内での主な連携のイメージについても併せてスライドを準備して、ミーティングで説明したりしました。
もちろんスライドに書かれてあるポジションのメンバーとだけではなく、プロダクトサイドも含めたさらに多くのメンバーと連携しながら業務を行っています。
何となくご理解いただけましたでしょうか。
2021年7月のプレオープンまでの間、メルカリShopsが段階的に開発されていく過程において、自治体や事業者さまからいただいたご意見やご要望を社内へフィードバックしたり、政策企画の観点からリスクチェックを行い、開発やサービスに取り入れてもらいました。やはり現場や事業に近いソウゾウのような組織にいることで得られる責任と喜びは、なかなか他では味わえないものです。
そして、ついにメルカリShopsがプレオープン!
そして7月28日、ついにメルカリShopsがプレオープン!
プレスリリ-スも実施し、いよいよ公開しました(記者会見の場でのQA対応も政策企画の仕事です!)
その後、6月頃からメルカリとすでに連携協定を締結している自治体をはじめとして20以上の自治体に「メルカリを活用した地域経済活性化について」ご提案をしてきていました。毎回その自治体の特産品や経済のことを調べて説明資料を作成するのですが、そのプロセスでの気づきは大きかったと振り返って思います。
自治体の職員さん(主に企画部署や商工部署)にメルカリShopsをご理解していただくために当たり前のことをしているだけなのですが、その地域のことを調べれれば調べるほど、メルカリShopsから全国に届けたいと思えるような商品が目に付き、いつのまにか時間を忘れて作業に没頭していました。
ただし、もちろん楽しいことばかりではありません。プレオ-プン期間中の政策企画が考える戦略はあらかじめ決まっていましたが、その通りに運営される訳ではありません。ソウゾウのValueであるMoveFastの言葉の通り、常に修正、変更の連続で、もう一方の重要な業務である「守り」の部分においては、もっとしっかりコミットすべきだったのではないかと反省もありました(ここでは内容は語れないので、知りたい方はぜひソウゾウにジョインしてください!)。
出張先での一枚。福島県川俣町の「道の駅かわまたシルクピア」さんは、メルカリShopsに出店・出品をしていただいております。「道の駅かわまたシルクピア」ショップページ※QRコードをスマートフォンで読み取っていただくことで、メルカリShopsの画面に進むことができます。メルカリShopsを開くにはメルカリアプリのインストールが必要です
しかしながら、立ち上げ時にこのようなことは付きものです(自分も事業所の立ち上げを過去に経験したので)。つべこべ考えるよりもまず動く。立ち上げフェーズの常だと思います。
現在は本格提供以降に向け、メルカリShopsのパーセプション向上や特長あるショップ出店の呼び水となるような事例を創出するべく、自治体や地域との連携に向け奮闘しています。
なお、8月以降に締結した自治体連携協定においては、メルカリグループの政策企画に主導的に業務を担ってもらい、「攻め」も「守り」も含む全面的なバックアップをしてもらっています。まさしく「メルカリShopsをグループの第4の柱にする」とした進太郎さん(メルカリ創業者であり、株式会社ソウゾウ取締役 山田進太郎)の宣言のとおり、成功に向けてAll for Oneに取り組んでいます。
千葉県船橋市との自治体連携協定の締結(8月16日)
船橋市とメルカリ・ソウゾウが、包括連携協定を締結 – merpoli(メルポリ)|メルカリグループの政策企画ブログ岩手県山田町との自治体連携協定の締結(9月7日)
山田町と、メルカリ・ソウゾウが連携と協力に関する協定を締結 – merpoli(メルポリ)|メルカリグループの政策企画ブログ
9月13日、15日には、メルカリShopsのことを知って、出店してもらうためのオンラインセミナーもトライアル的に開催しました。このセミナーの運営にも積極的に関わって、本来の業務から多少はみ出ているかもしれませんが、Go Bold(大胆)に仕事中です(自治体連携や「守り」の業務だけではないソウゾウ政策企画の特徴です!)。
メルカリShopsはネットショップのファストフード
個人的な考えとしては、メルカリShopsはネットショップのファストフードだと思っています。「はやい」「うまい」「やすい」の三拍子が揃っている。
●「はやい」…スマホ1つで「かんたん」にネットショップが開設可能
●「うまい」…月間1,900万人以上のメルカリ利用者へダイレクトでアクセスでき「売れる」
●「やすい」…初期費用・月額手数料無料。売れるまでは無料
この「はやい」「うまい」「やすい」の三拍子に、自分は大きな可能性を感じています。これまでメルカリがフリマアプリとして、C2C領域で強みとして注力してきた「かんたんに売れる」という部分を最大限に活かして、生産者・クリエイター・小規模事業者さまに対して、サービスをご提供していく。そうすることで、「ITに関するノウハウと知識不足」や「せっかくネットショップを開設しても商品が中々売れない」などといったEC化の課題を解決していけると信じています。
メルカリShopsがもたらすイノベーションの可能性
では、最後に「メルカリShopsがもたらすイノベーションの可能性」についてお話します。
ネットショップで「0⇒1」を実現するために、ここまで最適なサービスは今までなかった、その意味でメルカリShopsは独特のポジショニングをしているサービスだと個人的には捉えています。たとえば、アフリカのケニアでは、銀行などの伝統的な金融サービスなどが発展しないまま携帯電話が普及した結果、携帯を使った送金や支払いなどの金融サービス(フィンテック)が一足飛びに実現してしまいました。
同じイノベーションがネットショップの世界でも起きるのではないか。パソコンを使わなくてもスマホ1台で全て完結できるネットショップ。既存の大手ECモール事業者やEC化支援事業者のサービスでは難しかったことが、メルカリShopsでは実現できる可能性があります。
ネットショップを開設したいと思っていても、敷居が高くて手が出なかった小規模事業者や生産者。起業したばかりのスタートアップ。副業でものづくりをしているクリエイター。そして、障害者就労支援施設や公設文化施設のミュージアムショップなども、今までネットショップとは縁遠かった。
これからは、メルカリの延長線上でスマホだけでネットショップを開設して商品を販売できる。そんなチャンスが少しずつですが確実に、思いや夢をかなえようとする人々に訪れています。
その手助けをする仕事に、これから挑むことができる。その使命感とわくわく感を感じています。
そんなソウゾウ、そして政策企画へ少しでも興味を持っていただいた方へ。
より多くの人たちにメルカリShopsを使ってもらえる世界。そんな未来を実現するために、現在一緒に働く仲間を募集しています。同じ想いを持つ仲間がいると大変心強いです。カジュアル面談も実施しているので、是非お気軽にお声掛け下さい。
社会を、地域をよくしていくために、ともに頑張りましょう!