こんにちは、メルペイQAチームでエンジニアリングマネージャーをしている@miisanです。
2021年も残すことあとわずかということで、「メルペイ女性エンジニアアトラクトプロジェクト」の1年間を振り返ってみました。
「メルペイ女性エンジニアアトラクトプロジェクト」とは、まだ母数が少ないと言われる「女性エンジニア」を増やすきっかけを作り、お互いの成長を応援するプロジェクト。有志のメルペイメンバーによって発足し、プロジェクトとしてスタートしました。このプロジェクトの詳細については、なぜメルペイに女性エンジニアをエンパワーメントするプロジェクトが発足したのかをご参照ください。
この記事に登場する人
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@micchie2021年3月にメルペイへ入社。コードやネット、iD決済などのBackend開発チームのエンジニアリングマネージャーです。いつでも一緒に働く仲間を探しています。プライベートではWomen Who Go TokyoやGo ConferenceといったGo コミュニティのOrganizerとしてGoを存分に楽しんでいます。Twitterはこちら。 -
@kiko2018年にメルカリへ入社。2019年よりメルペイに所属。プロジェクトマネージャー, TechPR担当として、技術広報(エンジニア向けTwitterの運用、テックブログの推進、技術イベントの企画運営、採用候補者へのリーチ施策など)や、エンジニアリング部門の予算管理するなど、エンジニア組織に関することを幅広く実施しています。Twitterはこちら。 -
@miisan2018年7月よりメルペイにQAエンジニアとして参画。入社直後からiD決済領域を主に担当し、信用・与信領域など、メルペイサービスの多くの機能に携わる。現在はエンジニアリングマネージャーとしてプロダクト全体の品質向上や女性エンジニアの推進活動に関わる。Twitterはこちら。
“Share To Empower!”
@miisan:それでは今日はよろしくお願いします!さっそくですが、お2人に質問です。今年私たちは「Share To Empower!」を目標に掲げ活動してきました。2021年を振り返ってみて、それぞれどんなことが印象に残っていますか?
例えば、@micchieさんはメルペイ初の女性エンジニアリングマネージャーです。なので、女性エンジニアのHiringの中心人物というイメージを持っていたのですが。
@micchie:そう言われていますね。なので、プロジェクト立ち上げ当初、私は女性エンジニアのHiringに関するサブKRのオーナーを任されていました。
「女性エンジニア」と言っても幅も広いです。GoのBackendエンジニアの女性だとそんなにたくさんいなかったりしますし、一方で市場全体を俯瞰して見ると、IT職で働いている女性はたくさんいるよねという話になります。なので、このプロジェクトに関しても、プロジェクトマネージャーやプロダクトマネージャーなどにもリーチするような活動をしてもいいんじゃないかと、@kikoさんとの1on1をしているなかで決まりました。そんな感じで唐突に始まり、企画し、人を集め、あっという間に最初のイベント「Women’s Career Talk 〜Web / IT 企業に勤める女性のキャリア戦略〜」を開催しました。あのときの行動力とスピード感はすさまじく、印象的でした!
イベント開催では、知っている人に声をかけたり、こういう人を紹介してくれませんか?といった声掛けをしたり。結果的に、3名の方に登壇いただくことができました。
@miisan:私は最初のイベント開催のとき、まだこのプロジェクトに関わっていませんでした。そのためきっかけを知っていたわけじゃないので…。そんな感じでスタートしていたんですね。メルペイらしいスピード感とボトムアップな進め方を感じますね(笑)。
そして、今年はWomen’s Career Talkを3回開催することができました。どのイベントでも登壇いただくみなさんが快く参加してくださることが、私としても印象に残っています。
@micchie:本当に!みなさん積極的に参加してくださいますし、前向きですよね。このテーマの需要の高さも感じます。
@miisan:@kikoさんは、印象に残っていることはありますか?
@kiko:私は女性エンジニアアトラクトについて、腰を据えて取り組むことができたなぁと思います。
@miisan:というと…?
@kiko:これまでの女性エンジニア向けのアトラクト施策は、想いを持っているメンバーが施策ベースで色々とやっていた印象でした。私自身、何かのきっかけや他のメンバーから依頼があった時だけ女性エンジニアを対象とした施策をやる、という状態だったんです。それが、今年はまず「女性エンジニアアトラクトをやっていくぞ!」という想いのあるメンバーが一同に集まり、ゴールや目的を話し合い、戦略的に施策を考えて実行する流れに変わりました。プロジェクトとして進むからこそ、ちゃんと知見もたまるし、振り返りもできる。進捗も出て、着実に前に進んでいる感覚です。
@miisan:たしかに。私自身、一年前と比べて、こうした活動の広がりを感じることがあります。でもそれってなぜなんでしょうね?(笑)
@kiko:(笑)。ボトムアップとトップダウンの発信・活動が両方増えてきたことですかね?現場と経営層がお互いに情報交換をし始めた気がします。
@kiko
当事者(女性エンジニア)以外の人を巻き込むのに必要なのは、認知、理解、共感、そして距離感
@miisan:この活動を通して、自分自身の変化もしくは、周りの変化を感じることは?
@micchie:正直、私自身の変化としては、実はそんなになくて。もともと私はマイノリティーとして生きてきましたし、「色んな人がいるよね」「みんな違うよね」と思っていました。とはいえ、おかしなバイアスを持ってしまっていることもたくさんありますが…。新しくわかってきたのは、色んな事例を聞きたい人がとても多いということです。
@miisanたしかに、私もいろんな人の話を幅広く聞きたいと思うようになりました。
@micchie:そうなんですよね。ただ成功体験やスーパーマンの話ではなく、失敗体験も含む等身大の話を聞きたいニーズがたくさんあることを実感しました。イベント中も「わかる」といったコメントが多いですよね。
@miisan:なるほど、私たちの活動は背伸びをしない「共感性」がテーマになるのかもしれませんね。ところで@micchieさんは以前からこうした活動や発信をしていたんですよね?
@micchie:そうですね。ジェンダーマイノリティーや女性エンジニアに向けたコミュニティ活動をメルペイ入社前から続けています。
@miisan:こういった活動ってすぐに成果に結びつかないことが多いじゃないですか。そんななかこうした活動を長く続けてこれたモチベーションはなにかあるんですか?
@micchie:私のモチベーションは自分が嫌だったことを歴史的に繰り返したくないというものです。「同じ思いになる人を増やしたくない」「今より良くなるといいな」が私のモチベーションです。
@miisan:めちゃくちゃ共感します(笑)。@micchieさんありがとうございます。@kikoさんはどうでしょう?
@kiko:私は初めて女性エンジニアにフォーカスをあてた採用や課題、理想について考えた1年でした。
@miisan:そんな1年を通して、@kikoさんは気づきや発見などありました?
@kiko:この活動は影響範囲も大きく、やりがいのある分野だと思いました!私は@micchieさんと違い、当事者(女性エンジニア)ではなく「女性エンジニアを増やす人」という立場で関わっています。現状、日本の女性エンジニアの人数やキャリアの幅があまり広くないからこそ、これからやれることやこの先起きる変化がたくさんあるんだろうと感じています。
@micchie:時代がちゃんと変わっている感じはありますよね。だからもっと良くなっていくはずと私は信じているんですよ。
@kiko:エンパワーメントする側の人たちが増えてきたのは最近だと思うのですが、自分もその立場で関われることに楽しさややりがいを感じています。
@miisan:今2人の話を聞いていて、2つの角度からの話があり興味深いと思いました。@micchieさんは「当事者」として、そして@kikoさんは「女性エンジニアを増やす人」という立場からのアプローチをしています。私は、後者を増やしていくことが大切だと考えているのですが、当事者でない人も巻き込むにはなにが必要だと考えますか?
@kiko:必要なこと…。
@miisan:私も@micchieさんと同じく、ネガティブな経験や過去から、少しでも未来のあり方を変えていきたいというモチベーションでこの活動に関わっている部分があります。つまり、当事者意識が出発地点でした。ですが、当事者だけではこの課題を解決することはできません。今対岸で見ている人たちが「え、困っているの?」と他人事ではなく、どうしていくのか考えていける仲間として、一緒に巻き込んでいく必要があると感じています。
@kiko:私が思うのは、「認知、理解、共感」です。まず、当事者で困っている人がいると認知してもらう。その上でそういう人たちがどのように困っているのか、またその課題を解決することでどんなに社会や環境にとってよいかを理解してもらう必要があると考えています。そして重要なのは、その事実を知っているだけでなく、心から自分も何かしたいと思えることです。
@miisan:この活動に関わらず、「認知、理解、共感」は重要なことかもしれないですね。
@kiko:課題との距離感も大事だと思います。私は@micchieさんや@miisanさんが同僚にいて、とても近い距離で働いている。だから、この課題に取り組もうと思うのですが…。当事者の人たちとどれだけ距離が近いかも、「認知、理解、共感」の深さに関わるのかもしれません。
@miisan:目に見えない課題に対しては、どのように関わっていけばいいのかもわからないことが多いです。同時に、そもそもそれが課題かどうかもわからなかったりしますもんね。私たちはここにいて、困っているんだということを伝え、そして周囲の人たちを巻き込んでいく努力をしなければいけません。そういったきっかけがないと課題との距離感は埋まらないのかもしれませんね。
@micchie:当事者の人たちはきちんと声をあげられるようにすることが、大切ですね。それによって、なかったことにしたり、諦めてしまうみたいなことは減らしていきたいですよね。
@miisan:正直、諦めている人は非常に多い気がします。
@kiko:だからこそ私たちが必要なんだと思います。一人ひとりでは伝達力が弱かったり、声をあげることが難しかったりしますが、コミュニティーやプロジェクトにすることでそういう諦めみたいなものを少しは減らせる気がします。みんなで取り組むことの重要性を感じます!
@miisan:私自身、女性エンジニアがマイノリティーであることに対しての課題意識は以前からありました。でも、だからといってなにかすることはありませんでした。@micchieさんや@kikoさんがいたから、私は今こうして活動ができています。近くに仲間がいることってほんとうに大切なことですよね!
@miisan
同志、仲間、共感者の輪
@miisan:さて、2021年もあとわずか。2022年に向けて2人の目標や抱負を最後に教えてください!
@micchie:このような活動は、成果が出るまでに時間がかかるんです。だからまずは続けていくことが大切だと思っています。あとは社内にとどまらず、他の環境でもこうした活動や輪を広げていきたいので、「こういう取り組みをやっていきたい」「やっているよ!」という方とのつながりを広げたいですね。
@miisan:先ほど話した仲間作りにもつながりますね。
@micchie:ですね。あとは課題を感じているけど、解決方法がわからないとかそういう場合もあると思います。自分たちが関わることでなにか前進するのであれば、一緒に取り組んでいきたいです。
@micchie
@kiko:私も社外でこうした支援活動をしている人たちとつながっていきたいです。2021年は社内のメンバーでできることを模索した1年でした。ですが、業界全体で取り組んだ方がもっと良いだろうと思います。なので、もっと社外の方と一緒に活動ができたらいいなと思っています。
@miisan:私たちが向き合っている課題って、決して社内だけの問題じゃないですもんね。残念なことに1社だけががんばっても本質的には問題を解決できない。だからこそ、みんなでこの輪を広げ、取り組んでいきたいですね!
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「メルペイ女性エンジニアアトラクトプロジェクト」では引き続き、女性エンジニアのエンパワーメントにつながる活動を続けていきたいと思っています。そして最終的には、このプロジェクトがなくても大丈夫な時代や”女性エンジニア”が特別な存在でない世界になることを願いながらメルカリグループは、ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向けてこれからも取り組みを継続していきます!
ぜひこのような取り組みに興味がある方、一緒に取り組みをしてみたい方、「メルペイ女性エンジニアアトラクトプロジェクト」ってそもそもなに?と興味をもってくださった方はお話しましょう!社内外で興味がある方はぜひフォームからご連絡ください!
そんなメルカリグループでは採用も引き続き募集中です。ポジションを以下に記載していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!それではまた、次回の#メルカリな日々で!