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「代理店はコーチ、事業会社は選手」PR代理店出身者がメルカリPRチームへキャリアチェンジした理由

2022-1-6

「代理店はコーチ、事業会社は選手」PR代理店出身者がメルカリPRチームへキャリアチェンジした理由

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メルカリグループのPRチームでは、もともとPR代理店に長くいたメンバーたちが活躍しています。彼らはなぜ代理店から事業会社であるメルカリへの転職を決めたのでしょうか?今回はメルカリプロダクトPRの@hanさん、メルカリコーポレートPRの@ohquiさん、メルペイ・メルコインPRの@kahoさんに、メルカリへキャリアチェンジを決めた理由や、代理店時代との違いなどを聞いてみました。

※撮影時のみ、マスクを外しています

この記事に登場する人


  • 韓 昇勲(Sunghun Han、@han)

    大学から日本在留し、11年目。2014年より新卒でベクトルに入社。PR会社プラチナムで、3年ほどTVプロモーターとして、報道番組含めて、年間約20本以上のOA獲得。その後、コンサルタント業務とメディアプロモーターリーダー業務を2年間担当し、メディアでの露出を逆算した企画作りを主に担当。メディアプロモーターリーダーとしては、メディアチームの立ち上げや30人のチーム運営。2018年12月より、フリマアプリ「メルカリ」のPRとして入社。2019年7月から2年間スマホ決済「メルペイ」PRも兼務。 メルカリでは、マーケ連携含めて大型バラエティ番組の露出や、オフライン企画を主に実施。

  • 大木 将裕(Masahiro Oki、@ohqui)

    慶應義塾大学卒業後、株式会社プラップジャパンに入社。外食、アパレル、ITなど様々なクライアントの広報コンサルティングに従事し、慶應義塾大学「広報・PR論」での講師も経験。2020年6月、初めての転職でCorporate PR担当としてメルカリに入社。トップインタビュー、ESG施策、「マーケットプレイスの基本原則」の策定、「メルカリShops」の本格提供開始などのプロジェクトに携わる。主担当としてPRに関わった「マーケットプレイスの基本原則の策定」のプロジェクトが「PRアワードグランプリ2021」でブロンズを受賞。

  • 山口 夏歩(Kaho Yamaguchi、@kaho)

    慶應義塾大学卒業後、2014年に電通PRコンサルティング入社。入社後メディアプロモーターとして新聞・雑誌・Web編集部とのリレーションを開拓しながら、主にB to C領域のプランニングを中心に従事。その後、住宅・家電・飲食・化粧品などのクライアントを担当し、新製品ローンチ時のマーケティングPRから、広報計画策定・ステークホルダーとの関係構築など中長期目線のコーポレートブランディングまで、幅広く従事。2021年6月より株式会社メルペイ/メルコインの広報PRを担当。新サービスローンチや加盟店連携を通じた取り組み発信を中心に、広報業務全般に従事している。ボードゲームにハマっており、社内ボドゲ部員。


代理店と事業会社で、関わりかたはどう変わる?

ーみなさん前職はPR代理店ということですが、代理店の立場とメルカリのようなインハウスの立場でPRへの関わり方はどう変わりましたか?

@han:PR領域としての業務は変わらないと思っていますが、事業会社の方がより本質的な部分に関わることができるため、事業に対しての深さや、PRとして対応できる範囲が広がったと思っています。代理店時代は、クライアントとの契約期間や予算の都合、リソースの問題もあり、そこまで深く入りきれず表面的な取り組みに終わってモヤモヤしてしまったこともありました。

韓 昇勲(Sunghun Han、@han)

ーやはり代理店の場合、いくつものクライアント案件を担当しなくてはいけないため、1つにコミットするのはなかなか難しい、と。このあたり、@ohquiさんと@kahoさんはいかがでしょうか?

@ohqui:代理店も事業会社も、PRとしてのコアスキルは大きく変わらないと思っていて、業務も両者でオーバーラップする部分があると思っています。ただ、事業会社に入ってみて思ったのは、インハウスが「選手」で、代理店が「コーチ」みたいなものということ。

インハウスのPRは、選手として自分で目標を立て、責任を持ち、やりたいプレーを主張し、自分の目指すゴールに向かっていかなきゃいけない。一方PR代理店はそれに伴走するコーチとして、相手(クライアント)の特徴や可能性を客観的に見極めながら有益なアドバイスやノウハウを提供する必要がある。こういった立場や当事者意識の差が一番の違いだと思います。

@kaho:わかりやすい例えですね。私も、代理店と事業会社で共通するスキルはありつつ、動き方としてはだいぶ変わるなと思っています。代理店の場合「自分が何をやりたいか」ではなく「クライアントのためにどうすべきか」が第一。

一方、インハウスのPRは「自分はこれがやりたい」といったWillが必要で。これまで「会社としてどうあるべきか」「このサービスをどうしていくべきか」は考えていましたが、メルカリに入って「あなたはどうしたいの?」と問われる機会の多さに入社当初はギャップを感じました。半年経ってようやく慣れてきたかな、という感じですね。

代理店時代のスキルを自在に組み合わせていく

ー代理店と事業会社でPRとしての動き方が異なるということでしたが、代理店時代のスキルが今の業務に生かされている部分はありますか?

@han:メルカリはいい意味でスピーディーに環境が変化していくので、代理店時代に培った柔軟性と対応力が生きていると思います。また、代理店時代に自分が学んできたスキルや強みを、自由に組み合わせてメルカリのPR業務を行えているとも感じています。

@ohqui:日々のメディアとのやりとりをはじめ、プレスリリースの執筆や記者会見対応、メディアイベント開催など広報の基本動作は前職で学んだことがすごく生かされていると思います。PR代理店のバックグラウンドがあれば、メルカリグループのPRでも活躍できる可能性は十分あるかな、と。あとこれはスキルなのか微妙ですが、「この人はこういう風にして欲しいのだろうな」と察知するいい意味でのカメレオン的な適応力は、代理店時代に学んだ気がします。

大木 将裕(Masahiro Oki、@ohqui)

@kaho:代理店時代はたくさんのクライアント案件を担当していたので、それぞれの会社の広報部がどういう動きをしているのか、を多く見た経験がいまに生きている気がしますね。会社によって広報の業務はバラバラですし、広報と事業部との関係性も違います。前職時代に一つの会社の広報の動きに囚われず、広報に正解はないという視点を得られたのは良かったです。

@han:チームという視点でいうと、我々3人ともバックグラウンドが代理店でありながらも、それぞれ活躍したポジションが違ったので、それがメルカリのPRグループとしてめちゃくちゃいいバランスとシナジー効果を生んでいると思っています。それぞれが違うクライアント、違う環境で働いていたからこそ、いろいろな角度からPRについて話ができているというか。

ー具体的に三人それぞれ、どのような違いがあるのでしょうか?

@han:僕の場合、前職では「やりきる」というマインドのメンバーが多かったので、その影響があり自分自身も勢いで仕事を進めていますね。プロジェクトにコミットする面では、良くも悪くも勢いでゴールまで漕ぎつけるというか。

@kaho:私も前職では「やった方がよいことはとにかく全部やっておこう」みたいな仕事の仕方で、個人のリソースが割ける限り仕事に邁進していました。一方メルカリは「集中してリソースを活用しよう」というカルチャーなので、その辺は違いますよね。

山口 夏歩(Kaho Yamaguchi、@kaho)

@han:「どこまでやるべきか、加減がわからない」というのは、代理店出身あるあるかもですね。自分が働く限りはできるという習慣で育ってきたので、案件が目の前にある中で「やらない」という選択はなかった。業務の取捨選択が大事だというのはメルカリに来て学びました。

@ohqui:僕の前職は善かれ悪しかれ社風が違ったので、コツコツ着実に成果を積み上げることが求められていた気がします。メルカリは前例にとらわれず、大きなチャレンジをしたかどうかや、主体的に周囲をリードしたかどうかも重要な評価軸になっているので、その辺の違いは感じますね。

転職のきっかけは…「企業ミッションへの共感」「プロダクト愛」

ー皆さんがメルカリへキャリアチェンジを考えた背景を教えてください。

@han:代理店時代にメルカリの担当をしていて、その時に売れること前提で物を買うというような人々の行動を変えるパーセプションチェンジに感動したのがきっかけです。メルカリのようなプラットフォームやマーケットプレイスが市場を変え、人々を変えていくのだと実感し、メルカリに入社したいと思うようになったんです。また、多様人材が集まる環境で働いてみたいという気持ちもありました。

@ohqui:前職は右も左もわからなかった頃から、広報・PRに関する様々な経験をさせていたただき、本当にいい環境でした。ただ勤続10年のタイミングで今後もずっと代理店という立場でキャリアを積むべきか迷いが生じたんです。

転職したいというよりは、自分の市場価値や将来の選択肢を知りたいという気持ちから、情報収集を始めました。そしたらとあるルートでメルカリからDMをもらって、カジュアル面談をしたんです。そこでメルカリのことを改めて調べました。僕は代理店時代に日本に上陸したてのライドシェアリングサービスを担当していたのですが、新しいテックサービスが世界を変えていくことを間近で見ていてとても面白いと思ったんです。

日本発の企業であるメルカリも人の生活を変えるテックサービスであり、世界的なマーケットプレイスを目指していることや、コーポレートPRでまだまだ課題があることに面白さを感じて。また、メルカリのPRチームは面接の後に「メルカリのPRプランを考えて提出する」という課題があるのですが、考えていてすごく楽しかったし、選考を重ねる中で、自分のアイデアが受け入れられる土壌がありそうだと感じました。メルカリが駄目だったら一旦転職活動はやめようと思って、パワポで60ページの熱い企画書をつくって提出しました(笑)。

@kaho:私は、きっかけとしては純粋にメルカリのプロダクトがとても好きだったことですね。そして選考に進む過程で、メルカリが掲げる「必要なモノが、必要な人に、必要な量だけ届く」という体験が、私がPRをやろうと思った「必要な情報を必要な人に届けたい」という考えにすごく似ているな、と思って。そんなメルカリグループで、新しい価値観を創り上げていくFinTech業界の広報を担い、お金に対するイメージを変えたいという思いが強くなっていきました。あとは、メルペイのPRポジションを見たとき直感的に楽しそう!と思ったのが大きいかもしれません(笑)。

Willがあれば、大きな予算も裁量も任せてくれる

ー今回みなさんメルカリグループの中で違ったカンパニーのPRを担当されていますが、それぞれどのような施策を行ないましたか?

@han:プロダクトPRで実施した事例としては最近、“ユーズドでおしゃれを楽しもう。”をテーマに身近なサステナビリティを体験できるファッション実店舗「サステなストア」を展開しました。いま世の中ではサステナブル、循環型消費とモノ作りが叫ばれていますが、それをお客さま含めて本当に共感する形で実現できている事業者はまだまだ少なく。それをメルカリらしく表現できればと昨年はファッションショーを実施したのですが、今年は実店舗という形でバージョンアップさせました。これはメルカリ歴代PRチームの中でも最大級の予算と長期プロジェクトでした。

ープレッシャーも大きかったのでは?

@han:そうですね。でも、メルカリのPRグループでは自分のwillがあれば裁量を任せてくれて、実現できる環境があるのは良いことだと思っています。これだけ大きなプロジェクトを任せてくれるという環境は、他ではなかなかできない体験ではないかと思いますので。

ープロダクトPRチームとして課題に感じていることはありますか?

@han:課題としてはプロダクトPRメンバーが2年近く固定化しており、よりGo Boldなチームのバージョンアップするのが難しくなってきていますね。お互いのことを理解し合っている良い環境ではあるんですけど、良くも悪くもお互い不満がない。脱皮しないと、より強いチームにできないなと思っています。次のステージに行くためにも新しい風、自分たちが持ってない新鮮な観点が必要かな、と。

ーメルペイ、メルコインのPRを担当している@kahoさんはいかがですか?

@kaho:メルペイでは決済や与信関連のサービスを提供していて、メルコインでは先日発表のあったNFTや暗号資産領域を展開予定です。

それぞれ難しいと言われることも多いテーマなので、どう世の中に伝えていくかを考えていますね。一つの会社でここまで幅広い金融事業に携わる機会は他社ではおそらくないと思っていて。時代の先端に触れられている気がして楽しいなと思っています。金融というと専門的な領域なんでしょ、と思われることも多いのですが、私も入社してから学んでいるので思いさえあれば大丈夫です!(笑)

ー課題に感じていることはありますか?

@kaho:現在メルペイ・メルコインPRチームは二人しかおらず、やりたいことがあっても、マンパワーが足りない…ともどかしいことも。やりたいことの多さに対して、圧倒的に人が足りません!

ー今後@kahoさんがやりたいと思っていることは?

@kaho:決済だけじゃないメルペイ、を伝えていきたいですね。日本ってどうしてもお金の話はタブーのような風潮がある。でも最近は金融教育も広がってきて、学生の頃からお金について話し合う機会も出てきています。メルペイが実現したいのは、「すべてのひとにとって生きやすい世界なんだ」ということを伝えていきたいです。

どんなストーリーで、メルカリをマーケット内に位置付けていくか

ープロダクトとは異なるコーポレートのPRを担っている@ohquiさんはどうでしょう?

@ohqui:コーポレートPRですが、グループ全体の事業を推進する、あるいはグループ全体のイメージ、パーセプションを創るためにPRを行なっています。主な業務で言えば決算発表や会社のトップインタビューの立ち合い、最近だとソウゾウのメルカリShops立ち上げ、メルロジの立ち上げを経験しました。

D&Iや働き方などの社内制度についてもコーポレートの領域なので、メルカリ全体を俯瞰するような視点を持つ必要があります。昨年関わったメルカリのマーケットプレイスをどのように運営するかを検討する「マーケットプレイスの基本原則」策定の全社的なプロジェクトは、ありがたいことに「PRアワードグランプリ2021」でブロンズを受賞することができました。

ーコーポレートPRチームとして課題に感じていることはありますか?

@ohqui:これだけ新規事業が増えて、メルカリグループ全体としても新たに生まれ変わろうとしているタイミングです。そんな中PRとしてどういうストーリーでメルカリの存在意義や世界観を伝えていくか、再度考え直さなければなりません。

例えばメルロジ設立時のリリースについても、進太郎さん(メルカリ代表取締役CEO、山田進太郎)に「もうちょっとグループ全体でこういうことを実現したいから、メルロジという会社を作ってやっていきます、というストーリーで書けたらよかったんじゃないか」と言われて、確かにその通りだと思ったんですよね。中長期な視点でメルカリという存在がどうあるべきか、きちんと考えないといけないと思っています。

ー確かに「なぜ事業会社化するのか」という文脈がちゃんと伝わっていないと、次々新しいことをバラバラにやっている印象になってしまいますもんね。

@ohqui:横田さん(メルカリ上級執行役員 SVP Corporate 横田 淳)が言っていた「虫の目、鳥の目、魚の目」が必要だと思っています。事業の細かいアップデートや、社内のD&I施策や働き方については「虫の目」で。グループ全体で今どういう動きがあって、それをどう位置づけるかという俯瞰は「鳥の目」で、世の中の流れとメルカリの接着点を探るのは時流を見極める「魚の目」で見ることが大切だな、と。

コーポレートPRとして例えばESGの発信をするにしても、中長期的に「今これが課題だからこういうことをやっていくべきだと思いますよ」って提案を作るなど、コーポレートPRがナラティブを作っていくような状況を目指したいですね。

PRとして自分はどうしたいか「Will」を持っている人なら活躍できる

 

ー最後に、メルカリのPRではどのような人が活躍できそうか、イメージがありましたら教えてください。

@han:Willがある人ですかね。「メルカリに入ったら、こういうことをやりたい」という強い意志があればいい。いまのチームにも「攻めていく」タイプの人が多いので。やりたいということが1個でもあったらいいかな、と思います。

@kaho:これはメルカリグループ通じて言えることだと思いますが、広報と経営層の距離がすごく近いんですよね。広報が会社としての経営層をまき込んだ情報発信に関われる機会が多いです。そういう意味で「自分がどうしたいか」というwillを持っている人は活躍できると思います。

@han:あとはカオスを楽しめる人でしょうか。

@kaho:確かに!「困ったな」となる人より、ヒーヒー言いながら楽しめる人の方が向いてそうですよね。

@ohqui:コーポレートは守りの対応も多いので、しっかりとした広報経験のバックグラウンドがある人がいいと思っています。あとこれは会社共通だと思うのですが、自走力もあると良いですね。今後グローバル展開を加速させていくので、グローバル広報の経験がある人も大歓迎です。

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