フリマアプリ「メルカリ」は、2023年7月2日にサービス開始10周年を迎えました。ここまでメルカリを応援してくださった全てのみなさまに感謝申し上げます。
10周年の節目に、お客さまへ「感謝の気持ちを伝えたい!」という思いで発足した「メルカリ10周年プロジェクト」。
「みんながもっと楽しメル 次の10年へ。」というキーメッセージを掲げ、プロジェクトを進めてきた、マーケテイングを主務とする池田早紀(@sakiccho)と山岸香織 (@yamachan)、デザイナーの橋本テニス(@tennis)、Webディレクターの 南出千賀(@yan)の4名に、根掘り葉掘り聞いてみました!
この記事に登場する人
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池田早紀(Saki Ikeda)2017年入社。2人目の育休中にメルカリにハマりすぎて、育休明けたらメルカリに入社していた。HRとして採用や育成に従事し、職種転換してマーケティングチームへ。現在は、メルカリ教室や公式SNSなど、お客さまに近いタッチポイントの開発・企画を行うカスタマーマーケティングチームのマネージャー。 -
山岸香織(Kaori Yamagishi)2019年入社。「メルカリマガジン」「公式Twitter」などオウンドメディアのコンテンツプランニング・ディレクターを経てグロースキャンペーン PMへ。現在はTVCMやOOHをはじめとしたグループ横断マスマーケティングの推進ディレクター。10周年プロジェクトでは企画・全体推進PMを担当。 -
橋本テニス(Tennis Hashimoto)2018年入社。JP Creative Team / Art Director / Motion Graphic Designer。アプリ内のグラフィックや映像、キャンペーンやWEB広告などなど、マス広告から社内のノベルティまでメルカリに関わるビジュアルを幅広く担当。 -
南出千賀(Chika Minamide)2022年入社。クリエイティブチームに在籍し、コーポレートサイトなどのWebサイトの制作や運用管理業務に従事。10周年プロジェクトでは特設サイトのディレクションと診断コンテンツの企画制作を担当。
お客さまへの感謝を伝えるためのプロジェクトが発足
──みなさん、サウナハットをかぶったり、なにやらいろいろ仕込んでいただいていますが、とりあえず突っ込みを入れずにお話しをうかがっていこうと思います!まずは、「メルカリ10周年プロジェクト」の始まりについて教えてください。
@yamachan: 実はすごくカオスなスタートでした…(笑)。リソースも予算も、なかなか難しい状態でしたね(笑)
@sakiccho: サービスの周年イベントは5周年までは何かしら実施していたのですが、正直イニシアチブをとるチームがいなかったのもあって、それ以降はやっていなかったんです。でも、昨年の9周年の時に、急遽クリエイティブを作って、Twitterに投稿したところ、予想以上に盛り上がって。
その時に、お客さまから感謝の言葉をたくさんいただいたんです。こんな短期間にこれだけの数の「ありがとう」が飛び交うって、素敵だなと思ったことをよく覚えています。だからこそ、メルカリ側からもお客さまに「ありがとう」を伝えるべく、何か面白い仕掛けを作りたいという想いを持った有志メンバーで始まったのがこのプロジェクトでした。
池田早紀(@sakiccho)
@yamachan: それぞれに定常業務がある中での取り組みだったので、普段の仕事とは一味違った新規プロジェクトを立ち上げるイメージでした。始終、勢いと活気に溢れた雰囲気でしたよね!
一同: まさにそう!
@yamachan: 私個人としては、メルカリの10周年のタイミングにしかお客さまに伝えられないことがあると思ったので、自分から手を挙げてプロジェクトに参加しました。まずは、ステートメントを決めるところに1ヶ月半〜2ヶ月くらい、かなり時間をかけましたよね。10周年のタイミングで、何を一番伝えるべきかを考えた時に、お客さまが感じてくださっている価値って何だろう?というのを考え、言語化することにフォーカスしました。外部のコピーライターさんと何度もやりとりしながら、最終的に12稿ほど練り直しました…。山岸香織 (@yamachan)
──12稿…!ちなみに「メルカリの価値」ってなんでしょうか?
@yamachan: メルカリはあくまでプラットフォームであり、お客さまが作ってくれている場。お客さまや暮らしの数だけ多様な使い方があると考えています。たとえば推しのグッズと出会って「好き」がエンパワーされたり、出品したものがすぐ売れるというエキサイティングな体験だったり。
そういうワクワク感を、ステートメントとポップなクリエイティブで表現しながら感謝の気持ちを伝えていこうと考え、特設サイトを作っていきました。
メンバーみんなでこだわったのは「メルカリが10周年を迎えたからお客さまに祝ってほしい」というようなアニバーサリー感をアピールするのではなく、お客さまと一緒にメルカリの10周年を楽しむ「ホームパーティー感」を出す、という世界観の醸成ですね。
@sakiccho: メルカリの多様なプラットフォームを表現する企画自体は、わりとすっと出てきました。お客さまに対してどんな形でお礼を言いたいのか?を考えた時、やっぱりプラットフォームを「つくってくれた」ことへの感謝を伝えたいと思ったんです。だからこそ、「こういう使い方をしてくれてありがとう」という気持ちを込めて「#100人100通りのメルカリ」を企画しました。
@yamachan: また、10周年記念CMも制作しました。なかでも「10周年ありがとう」篇では、メルカリの「検索窓」に入れるワードでマーケットプレイスの多様性が表現できるといいなと思い、代理店さんと工夫したポイントになっていると思います。
@sakiccho: そうそう。このプロジェクトを慌ただしく進めている最中に、yamachanと2人で気分転換に温泉旅行に行ったのですが、宿でもずっと検索ワードで盛り上がってたくらい(笑)。例えば、メルカリ内の検索窓で「パイナップル柄」で定期的に検索しているんですが、そうするとホーム画面の「おすすめ」もカラフルで可愛くなるんです。お客さまそれぞれにとって、メルカリでのモノとの出会いは、検索窓から始まるんじゃないかと思ったんです。
@yamachan:どういうキーワードに例えたらモノと人との出会いの多様性が伝わるかを考え、いくつも検索ワードを提案しました。ワードを考える過程で、こんなにワクワクするっていうことは、多くのお客さまが多くのアイテムを出品してくれてるからこそだとあらためて実感しましたね。
お客さまへの「ありがとう」をシンプルに楽しく伝える
──プロジェクトメンバーの想いを少しずつ形にした結果、出来上がったのがこの特設サイトということですね!制作段階では、どんなことを考えながらサイトを作っていきましたか?
@tennis: 僕が一番やりたかったのは、お客さまに「ありがとう」を伝えること。そこには複雑な言葉はいらなくて、シンプルなデザインでいいんじゃないかなと思ったんです。僕自身、わかりやすいのが好きというのもあるかもしれないけど(笑)。
@yan: 最初は、パステルカラーが基調のイラスト案もありましたよね。もっと柔らかいイメージで。
@tennis: そうそう。でも、なんかわかりづらいな!と思ってしまって、いまいちしっくりこなかったんですよね。最終的に、3Dで原色基調のデザインにして、わかりやすさや目新しさを伝えられたのはよかったなと思います。
橋本テニス(@tennis)
@yan: 外部の制作パートナーもすごく想いを持って関わってくれましたよね。お客さまに喜んでもらえるサイトを作るために、かねてからご一緒したかった会社にお声がけして、今回のタッグが実現したのは嬉しかったです。
制作パートナーの担当者の方がメルカリを日常的に使ってくださっていたので、お客さま目線からも積極的にアイデアを出してくれたのが印象的でした。昔のメルカリのCMで使われていたワードや要素までも提案してくれて、かなり見てくれているんだなと感じましたね。サイト内の演出も含めていろいろなアイデアがサイトに詰め込まれているにも関わらず、サイトの動作がとても軽いのは流石だなと思いました。企画内容だけでなく、サイト動作についても社内外からお褒めの言葉をいただくので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです!
@sakiccho: yanさんは、診断コンテンツや隠しページなど、ここぞとばかりにアイデアを自主的に仕掛けてくれたんです。その結果、SNSで診断結果がシェアされたり、隠しページについて呟いてもらえたり、みなさんが楽しんでくれている実感を得ることができました。
@yan: よかったです!隠しページはサイトのおまけ要素として面白そうだなと採用したのですが、制作パートナーさんのこだわりとこちらの要望とをギリギリまで調整して作り込んでいった甲斐がありました。せっかく10周年サイトを作るなら、「サイトを訪れてくれた方に遊んで帰ってもらいたい!」「ただのコンテンツ置き場にしたくない!」という思いは、全員共通で持っていましたよね。
南出千賀(@yan)
@tennis: 今回、『あなたの「心の隠れキャラ」がバレる診断』という診断コンテンツを作ったのですが、これはもともと、お客さまを描きたいという想いから始まったんです。メルカリのお客さまは、個性的で面白い方が多いので、その特徴を極限までデフォルメしてキャラクター化して、エンタメコンテンツとして作り上げていきました。
「心の隠れキャラ」の一例
@yamachan: 診断コンテンツは、伝え方を丁寧に設計しないと人にバイアスをかけてしまう可能性があるので、注意しましたよね。その意図を汲み取って、エンタメ性の高いものに作り上げてくれたyanさんとtennisさんは本当にすごい!企画からデザインまで内製でアウトプットするメルカリのCreative Teamって、改めて力があるなって思いました。
@sakiccho: このサイトを見た社外の方から、「中の人がメルカリが好きなのが見える」と言われたのが嬉しかったです。でも、それぞれがやりたいことを全力でやっていたら、すごくカオスになっちゃった(笑)。でも、そのカオスがメルカリらしさということで!
──今回、10周年を記念してオリジナルお風呂グッズも制作しましたが、なぜ「お風呂」グッズだったんですか?
@tennis:「 企業の周年グッズといえばタオルでしょ!」から始まった気がします。熨斗(のし)に「粗品」って書いてあるようなイメージで(笑)。
@yamachan: まず、メルカリが日本全国の人に使ってもらえている、ということを伝えるために「47都道府県メルカリご当地データ」を生かした企画を実現したかったんです。メルカリの利用データには地域性があって、都道府県によって売り買いされる商品が変わるので、自分のゆかりのある地域のものは何だろう、と見てもらえるきっかけになるのではないかと思いました。それを「日頃のご愛顧に感謝して」というイメージを表現した「タオル」にして伝えたらどうかなと…。
@sakiccho: でも予算承認の際に、万が一「なんでタオルなの?」と聞かれた時の回答として、理由が少し弱いかもしれないという懸念があったので、メルカリ10周年とお風呂の関係性を考えたところ、たまたま「ARIGA湯(ありがとう)」というキーワードを思いついたんです。「これだ!」とピンときてメンバーに提案し、そのまま採用されました。そこから、「プレゼントにかけて『プレ銭湯』ならタオルもしっくりくるんじゃない?」と連想していきました(笑)。結局のところ、なぜタオルなのかは問われなかったですけどね(笑)。
タオルの他、サウナハットやポーチ、あひるの「ぴよぴよ」など計6種類のグッズを作成
──10周年という節目に、いろんな形でお客さまへの「ありがとう」を伝えたんですね!最後に、これからのメルカリについて、どんなことを期待してほしいですか?
@yamachan: メルカリの機能が順次アップデートされていくので、より進化していくのを楽しんでほしいです。取引コメントにスタンプで反応できるようになったり、テンプレート機能ができたり…。ぜひ使ってみてほしいです。また、今回の10周年プロジェクトをローンチした日に、Twitterで「#メルカリしてよかったこと」というハッシュタグがトレンド入りしたのがとても嬉しかったです。これからもお客さまの声を聞きながらコミュニケーションしていきたいですし、メルカリを使ってワクワクしてもらえればいいなと思っています。
@yan: メルカリが10周年を迎えて、何か新しいことやってくんだな、と予感してもらえると嬉しいです。今回、サイト制作に関わることができて楽しかったので、お客さまに喜んでもらえるコンテンツや表現を、これからも模索していきたいと思います。
@tennis: メルカリ、面白いサービスだからぜひ使ってください!僕からはこれだけかな(笑)。
@sakiccho: 私はお風呂グッズがとても気に入ったので、このプロジェクトで作ったお風呂グッズをメルカリShopsに出品して、お風呂グッズを売る人として生きていこうと思います。
取材と撮影は、始終にぎやかな雰囲気!みなさん、よく似合ってます。
お客さまに伝えたかったのは「ありがとう」というシンプルなひと言。もっとお客さまに楽しんでもらいたいと思いがほとばしり、最終的には情報てんこ盛りになったのはなんともメルカリらしいなと思った取材でした。インタビューに答えてくれたメンバーたちの「やりきった」感のあふれる表情も印象的です。
手前味噌ながら、きっと「お!」と思ってもらえるようなコンテンツやキャンペーンになっていると思うので、ぜひぜひ楽しんでください!