メルカリでは、日々事業や組織が変化し続けています。急速な変化に対応するためには、メルカリを支える「人」の存在が必要不可欠です。
この記事では、メルカリサービスに関わる人材の中途採用活動を担当するMarketplace Mid-Career Talent Aquisitionチーム(以下、中途採用チーム)にフォーカスします。マネージャーの橋本真帆(@mahoh)に加えて、メンバーNicolas Angelone(@AngelOne)、Gerard Noakes(@Gerard)、Keziah Aguila(@Keziah)の4名に、メルカリがなぜ採用活動を重要視しているのか、そしてメルカリ採用チームのユニークなポイントについて話してもらいました。
この記事に登場する人
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橋本真帆(Maho Hashimoto)2018年11月にメルカリに入社。コーポレート部門の採用担当を経験した後、エンジニア及び一部のプロダクト職の採用担当になり、2021年4月からエンジニア、プロダクトの中途採用チームのマネージャーを務めている。 -
Nicolas Angelone8年間の技術系採用の経験を持ち、2021年4月にメルカリに入社。データに基づいた採用を最適化するために主に採用インサイトを担当し、一部のソフトウェアエンジニア職の採用を務める。アメリカ出身で、英語と日本語を話す。これまでD&I文脈での採用やインクルージョンなどのD&Iに関する様々なイベントを開催してきた。 -
Gerard Noakes2023年6月にメルカリに入社。父親、夫、兄、息子、パートタイムDJといった顔を持ち、日本在住11年となる。テック業界で7年間採用担当者として働き、ソフトウェアエンジニアやリーダーなどのチーム作りに携わってきた。イギリス出身。メルカリでは、エンジニアリング上級職、プラットフォームエンジニア、アーキテクトなどの様々な職種の採用を担当している。 -
Keziah Aguila2023年7月にメルカリに入社。UX及びプロダクト職の採用を専門とし、9年間の採用経験がある。メルカリでは主にUXデザイナーの採用に従事。アイルランド出身だが、アジア太平洋地域における採用に精通している。
急速に変わる事業と組織の成長にコミットする
──まずは、メルカリの中途採用チームについてお聞きします。メルカリでは、常に中途採用担当のポジションを募集していますが、今どのようなことにチームとして向き合っていますか?
@mahoh: 現在メルカリでは、新しい事業や領域が生まれていて、全社的に採用目標数が増えているタイミングです。私たちは、採用活動を通じてビジネスの成長に貢献することを目指しているので、事業や組織が変化するタイミングにおいては、採用の重要度も必然的に上がります。
また、メルカリでは、自分たちで採用活動を行う「ダイレクトソーシング」の手法を取り入れています。採用プロセスのほぼ全てを一貫して担当しているぶん、採用担当に求められる範囲が広く、より高いコミットメントが求められます。
橋本真帆(@mahoh)
自律性と柔軟性を重んじるチームの雰囲気
──メルカリ中途採用チームで働く中で、ユニークだと感じているポイントを教えてください。
@AngelOne: 一言で表現すると「autonomy(自律性)」です。何か新しい取り組みをする時に、自らロジックを組み立てて提案するというプロセスを素早く行うことができます。自律性を持って自由に挑戦できる環境はそう多くはないですし、間違いなくメルカリ中途採用チームの独自性だと思います。
あとは、フラットな雰囲気があることもユニークなポイントですね。「チームが何に取り組むか」は事業や組織の方針によって変わりますが、「チームでどう進めていくか」はそのチーム次第です。いわゆるトップダウン構造ではなく、チームメンバー同士のオープンな対話を通して常に最善の方法を模索し、状況に応じてチームの体制を柔軟に変化させています。
Nicolas Angelone(@AngelOne)
@Gerard: 私は、中途採用チームと他の人事部門チームとの関係性の深さがユニークだと思います。私が入社して約1ヶ月(インタビュー時点)が経ちますが、各チームがリーダーシップを持って取り組みを推進する中で、お互いの専門領域を信頼し合っているのがよく伝わりました。私たちのファンデーション(カンパニーバリューを体現するために組織が大切にする価値観)の1つである「Trust and Openess」に紐づいていると感じますね。
@AngelOne: メルカリのカルチャーという点では、「Go Bold(大胆にやろう)」というバリューも強く反映されていると感じます。
新しい施策を実施した場合、必ずしも目に見える成果が得られるとは限りません。仮にその施策が失敗に終わってしまったとしても、トライアルアンドエラーの精神で新しい取り組みにチャレンジし、そこで得たものを次に活かしていこうという雰囲気があります。
@mahoh: 「失敗を恐れずやってみよう!」というカルチャーは全社的にありますよね。コロナの前に、台湾やベルリンに赴いて現地で採用活動をしたことがあるのですが、それも中途採用チームの発案でした。施策内容から予算に至るまで、採用チーム自ら裁量を持って提案・実行できるのは、メルカリで採用活動に取り組む魅力だと思います。
@Keziah: 私が考えるユニークなポイントは、自分の視野を広げて、積極的に新しいことに挑戦することが推奨されているということです。周りからの指示を待っているのではなく、目的達成のためにやってみたいことを自ら発案することが大切だと感じています。
@mahoh: メルカリにおける採用担当の役割は、採用のオペレーションを実行することだけではないんです。改善に向けて自ら考え、柔軟に行動することが求められるのがこのチームの独自性ですし、これからもそういうマインドセットを持った方を採用していきたいです。
多様なメンバー同士、自然に助け合うカルチャー
──今日お話してくれている4名は、全員が異なる国出身(日本、アメリカ、イギリス、アイルランド)で、多様性に溢れたチームですよね!
@Gerard: 本当にそう思います。現在、マーケットプレイスの中途採用チームには9名のメンバーがいて、7つの異なる国籍のメンバーで構成されています。メルカリ全体だと約半数、エンジニア職種に限定するとメンバーの6割以上が外国籍メンバーです。候補者にそれを伝えると、とても驚かれますね。
@AngelOne: 採用活動において、日本国内に限定せずにメルカリにフィットする候補者にアプローチしようとしています。海外にも十分なスキルと経験を持つ候補者は大勢いますし、同じミッション達成に向かう仲間として、一緒に働くメンバーの出身地や国籍は関係ないと思っています。
@Gerard: 特に外国籍の候補者の中には、メルカリに対して、いわゆる伝統的な日本企業のイメージを持っている方もいるかと思いますが、実態は全くそうではありません。厳格なヒエラルキーはなく、とてもフラットな組織ですし、日本企業がこれから目指すべき新しい企業の姿を体現していると感じます。
Gerard Noakes(@Gerard)
──多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まると、言語の問題が発生することもあると思います。メルカリでは「やさしい日本語/英語」という考え方のもと、お互いが自然に助け合うカルチャーがありますよね。
@mahoh: そうですね。実際、今回のインタビューも日本語と英語両方で実施していて、表現に迷ったら自然にサポートし合っていますよね!最も大切なのは、文法的に正しいか否かではなく、「相手にきちんと伝わる」ことだと思います。
@AngelOne: 異なる母国語を持つメンバー同士が、言語を教え合えるのは良いですよね。採用プロセスの最後の方で、実際に一緒に働くメンバーに会ってもらう「チームマッチング」の時間を設けているのですが、「自分の言語能力向上のために母国語以外の言語環境で働きたい」という方もいます。例えば海外から日本に引っ越してきたメンバーにとって、日本語ネイティブのメンバーと働くことは、言語を学ぶいい機会になりますし、教え合うカルチャーはとても良いと思います。
@Keziah: 私は日本に来てから外資系企業以外で働いたことがなく、これまでの仕事も英語環境だったので、最初はメルカリで働くことにとても不安を感じていました。メルカリに入社する前から、利用者としてメルカリサービスを使っていたのですが、サービスの言語が日本語なので、最初は完全な日本企業というイメージが強かったんです。
ただ、メンバーとしてメルカリに実際に入ってみると、想像以上に国際的な雰囲気があると感じました。全社向けのお知らせやミーティングも、ほぼ必ず日英併記されていますし、いい意味でイメージとは異なりましたね。
@Gerard: 私は自分の面接の時、実はとても緊張していたんです(笑)。いわゆる日本式の面接スタイルを調べて、日本語ネイティブの友人に練習相手を頼んだくらい!でも実際は、堅苦しい雰囲気は全くなく、とても話しやすかったです。採用プロセスにも、やさしいコミュニケーションが反映されていると感じました。
@mahoh: 母国語以外の言語を話す時に緊張し、発言を躊躇してしまう人もいます。小さなことかもしれませんが、相手が不安に思っている時こそ、相手の発言に相槌を打ったり、頷いたりと、相手の話が伝わっていることを態度で示すことで、安心感を得られると思います。メルカリにはこのような「やさしいカルチャー」があるので、たとえ完璧な日本語・英語を話す自信がなくても、心配せずに応募していただけると嬉しいです!
新メンバー視点のメルカリの採用チームのリアル
──Gerardさんは今年の6月、Keziahさんは7月に入社した新メンバーですが、メルカリに入社する前に抱いていた印象と期待、そして実際の入社後にどう感じているかを教えてください。
@Gerard: 自分が想像した以上に、さまざまなことにトライできる環境だと感じています。メルカリに入社する前は、もっと組織が構造化されていて、ルールやプロセスも整備されていると思っていたのですが、実際に入社してみると、まだまだ改善できることがたくさんがあると感じました。
前職とのギャップという観点だと、意思決定のスピード感に驚きました。以前は外資系企業で働いていたので、何か重要な決め事をする時は必ず海外の本社を通す必要があったのですが、メルカリはグローバルな価値観を取り入れつつも、日本に本社があるので、さまざまなことが素早く決まるんです。
@Keziah: 私も、Gerardさんと似た感想を抱きました。入社前は、自分の担当範囲がはっきり決められていて、それをただ実行するイメージを持っていましたが、全くそうではなく、自分がやりたい/やるべきだと思ったことに挑戦できる環境です。
また、言語の問題も心配していましたが、メルカリには自然に助け合うカルチャーがあり、英語以外の母国語を持つメンバーともスムーズに会話できています。オープンなコミュニケーションスタイルが全社に浸透しているため、他のメンバーやチームの取り組みが把握しやすいことも助かっています。
Keziah Aguila(@Keziah)
@AngelOne: 私は新メンバーではありませんが、入社当時、日々の会話の中で頻繁にバリューが出てきて驚いたことを覚えています。面接の時だけではなく、日常的にバリューが飛び交っているのはいい意味でカルチャーショックでした。
@Gerard: 特に採用活動において、「All for One(全ては成功のために)」はとても重要な価値観ですよね。メルカリのメンバーは、自分の責任を果たすことだけではなく、チームとして目標を達成するという意識が特に強いと感じました。
@mahoh: 採用しているチームの現場メンバーに当事者意識があることにも現れていますよね。採用プロセスに関わる全ての人たちが、「All for One」に協力してくれるので、より一体感を感じながら採用活動できていると思います。
中途採用チームがこれから目指すゴール
──新しいメンバーを迎えて、チームが変化していく中で、今後はどんなチームを目指していきたいですか?
@mahoh: よりデータドリブンなチームをつくっていきたいです。直近だと、採用に関するデータを分析することで、候補者体験を向上させることを目指すHiring Insight Teamを新設しました。これまで個々のリクルーターがベストを尽くしていた状況だったところから、データを元にした改善提案ができる体制を作ることで、よりスケーラブルなチームにしていけると期待しています。
このチームを作ったのも、元々メンバーから「データに強いチームがあるといいよね」と意見をもらっていたからなんです。今後も、チームをよりよくするための提案は大歓迎です!
@AngelOne: 中途採用チームを1つの車に例えた時に、もっと速く、効率的な採用活動に向けて進化するためにさまざまな装備やオプションを付け加えていきたいです。言うなれば「スーパーカー」にしていきたいですね(笑)。
ビジネスの成功のために採用を推進することはもちろんですが、まずは中途採用チームをより良いチームにしていきたいです。
@Keziah: 既存の採用プロセスを改善し、事業の成長や拡大といった変化に柔軟に対応できるチームを目指していきたいです。
@Gerard: 私はエンジニア採用が主な担当領域なので、真にグローバルなエンジニア組織を作るために、採用担当としてベストを尽くしたいと考えています。メルカリの他のチームのメンバーから「中途採用チームは面白い取り組みをしている」と思ってもらいたいですし、メルカリが次なるレベルに到達するために、採用活動によって組織の成長に貢献したいですね。
@mahoh: みなさんのコメントからもわかるように、中途採用チームとしてやりたいこと/やるべきことがとても多いんです…(笑)。メルカリは完成された会社だと思われがちなのですが、まだまだ成長余地があるので、刺激的で楽しい環境だと思います!