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【私たちの〇〇愛——Vol.3:#z-nihongo(日本語部)】「こんなもんでいいのか!」自信をくれた部活の仲間たち

2023-9-7

【私たちの〇〇愛——Vol.3:#z-nihongo(日本語部)】「こんなもんでいいのか!」自信をくれた部活の仲間たち

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    メルカリでは、コミュニケーション施策の一環として「社内部活制度」を設けています。共通の趣味を持ったメンバーが集まってSlack上で雑談を楽しんだり、オンラインまたはオフラインでイベントを開催したりと、チーム・職種の垣根を越えて交流を深めています。2015年に導入された社内部活制度ですが、現在も毎月のように新しい部活が誕生しており、その数はなんと400以上に上ります(2023年9月時点)。

    そこでメルカンでは、個性豊かな部活を紹介する連載企画「私たちの〇〇愛」をスタートしました!第3回は、「z-nihongo(日本語部)」を紹介。日本語に興味を持ったきっかけや学習の場としてz-nihongoを選んだ理由など、メンバーそれぞれの思いを聞きました。

    この記事に登場する人


    • Stephan Donin(@stouf)

      フランス出身。2013年に日本へ移住し、2019年にメルカリに入社。最初はバックエンド(サーバー側)エンジニアとして勤務し、その後2021年からはエンジニアリングマネージャーとして、プロダクト開発のチームをリード。日本語が大好き。知識は他の人と共有すべきだと考えており、社内の日本語勉強会のリーダーを担当している。主な趣味は音楽(ギター)、日本語、ゲーム、自己啓発。


    • Iris Cortés Ruiz(​​@Iris)

      出身地コロンビアのボゴタでは、異文化への興味から言語学と社会文化学をロス・アンデス大学で学ぶ。卒業後、東京に移住し、英語トレーナーとして働く。さらに勉学を深めたいという思いから、上智大学で社会言語学の研究を続け、修士号を取得。2022年にメルカリに入社し、現在はビジネスサポートチームに所属する。趣味は、旅行、写真、そしてコンサートへ行くこと。


    • Kaoru Kumabe(@Roo)

      プログラムマネージャーとしてPMOチームに所属。日本生まれだが、これまでの人生の大半をカナダで過ごす。カナダのウォータールー大学ではコンピューター工学の学位を取得。 カナダ、ドイツ、そしてイギリスで勤務した後、2019年に日本に帰国。 プライベートの楽しみは、アルティメットをすることや、ランニングをしながらポッドキャストを聴くこと、そしてハイキング後に温泉に入ること。

    日本語との出会いは、アニメから

    ——まずは、みなさんがなぜ日本語の勉強を始めることになったのか、最初のきっかけを教えてください。

    @stouf:私はフランス出身で、日本に来て今年で11年目になります。日本語に興味を持った最初のきっかけはアニメでした。日本のアニメはフランスでも人気で、テレビ放送もされていたので、私もよく観ていました。ただ、吹き替え版が主流だったため、日本語を直接耳で聞く機会はほとんどなかったんです。しかし、友人の家に遊びに行った時に初めて字幕版を観て、日本語の響きの美しさに一瞬で心を奪われました。また、発音もおもしろいと思いました。例えば、驚いたときに使う「えっ!」という言葉。ただの「え」ではなく、小さな「っ」をつけることで感情を表現する手法はフランス語にはないので、とても興味を引かれました。

    これがきっかけで日本という国に興味を持ち始め、観光で日本を訪れることにしました。初めての日本旅行では北海道・札幌市を巡り、その土地の歴史や食文化を体験しました。このときの経験が忘れられず、もう一度日本に行きたいと思うようになり、日本での短期インターンシップに応募したんです。当初は6ヶ月の滞在予定だったのですが、日本の虜になってしまい、気づいたら11年が経っていました(笑)。

    @Iris:実は私もstoufさんと全く同じパターンです(笑)。最初のきっかけは日本のアニメで、特に主題歌に興味を持ちました。私はコロンビア出身で、スペイン語が母語のため、もちろん歌詞の内容は全くわかりませんでしたが、メロディがとても気に入ったんです。「この曲を歌えるようになりたい」という思いから日本語の勉強を始め、最初は歌詞をローマ字で書いてみるところからスタートしました。その後、コロンビアの語学学校や大学で本格的に日本の言語や文化について学びました。日本のことを知れば知るほど、現地を訪れてみたいという思いが強くなり、留学することを決めました。当初は1年だけのつもりだったのですが、stoufさんと同じく、日本の虜になってしまい、気づいたら10年が経っていました(笑)。

    日本を訪れたときに撮った写真(@Iris)

    @Roo:私はお二人とは違い、日本人の両親とともに、3歳になるまで日本で過ごしていました。その後、親の仕事の都合でカナダへ引っ越し、それから約40年間ずっとカナダで暮らしていました。幼少期は日本語学校に通っていましたが、現地の友人に馴染みたいという気持ちが強いあまり、自分が日本人であることが嫌で、必死で英語を勉強したものです。あの頃はとにかくカナダ人になりたくて仕方がなかったんですよね。しかし、大人になり歳を重ねるにつれ、徐々に自分の中にある日本人が出てきたというか…。日本の文化が好きなことに気づき始めたんです。また、私の妻はカナダ人ですが、日本食が大好きで、普段からよく日本の食材を使って料理を楽しんでいました。そんな背景もあって、妻と子ども2人を連れて日本に移住することを決断しました。

    ——三者三様のストーリーがあるんですね。z-nihongoに入部した理由についても教えてください。

    @stouf:私は2019年にメルカリに入社しました。z-nihongoは私が入社する前から既に存在していたのですが、当時はほとんど活動が行われておらず、寂しい雰囲気だったんです。メルカリには日本国籍のメンバーがたくさんいて、生の日本語を学べるチャンスが豊富にあるのに、この環境を活かさないのはもったいないと思いました。そのため、日常生活で使える便利な日本語に出会ったときは、すぐにz-nihongoのSlackチャンネルに投稿するようにしました。すると、徐々にチャンネルが盛り上がり始め、難しい単語や漢字について質問したり、おもしろい日本語をシェアしたりするメンバーが増えていきました。

    ——私もz-nihongoのチャンネルをときどき見ているのですが、日本人でも知らないような難しい漢字やことわざなどがよく投稿されているので、いつも勉強させてもらっています!z-nihongoではSlackでのコミュニケーションだけでなく、定期的に勉強会も開催しているんですよね?

    @stouf:はい。週1回、日本語勉強会をオンライン・オフラインのハイブリッドで開催しています。私はこの勉強会の主催者を務めています。Rooさんはよく参加してくれていますよね。

    @Roo:はい、毎回楽しく参加させてもらっています。メルカリに入社したら積極的に日本語を使い、学んでいこうと思っていたのですが、実際に入社してみると、私のチームは英語が話せるメンバーが多く、日本語を使う機会はほとんどありませんでした。このままでは日本語力が伸びないと焦りを感じ、部活に入部することにしたんです。

    z-nihongoはとても居心地がいいです。日本語で雑談を楽しんだり、ときには難しい漢字について学んだり、カジュアルで楽しい雰囲気がありつつ、勉強もしっかりできる。このバランスがちょうどいいんですよね。

    @Iris:私も以前所属していたチームでは英語が話せるメンバーが多かったので、日本語を使う機会がほとんどなかったのですが、異動先のチームでは英語を話せないメンバーも多く、いよいよ本気で日本語を勉強しなければならないと考えるようになりました。そんなとき、z-nihongoのSlackチャンネルで部員のみなさんがわからない単語や漢字についてフランクに質問している様子を見て、興味を持ちました。ここなら肩肘を張らず、安心して学べそうだなと。

    @stouf:みなさんがそんなふうに思ってくれているとは…!嬉しい限りです。私はできるだけ多くの人と知識を共有したいという思いを持っています。それは言語でも技術でもなんでもです。私が持っている知識が誰かの役に立つのは嬉しいことですし、多くの人と知識を共有し合い、一緒に視野を広げていけたら素敵だなと思っています。

    週に一度の日本語勉強会は、ドリンクを飲みながら楽しくおしゃべり

    悩みを共有できる仲間がいるから頑張れる

    ——週1回の勉強会、とても楽しそうですね!ちなみに、みなさんの好きな日本語はなんですか?

    @Iris:私は感謝の気持ちを伝えるときに使う「〜してくれる」という表現が好きです。こうした表現は英語にも、母国語のスペイン語にもありません。日本語にはこのように丁寧であたたかみのある言葉が多く、とても素敵だなと思っています。

    @Roo:Irisさんと似ていますが、私は「〜させていただきます」が好きですね。あとは、「頑張る」「我慢する」も好き。これらは全部英語にはなく、日本語ならではのユニークな表現ですよね。

    @stouf:そうですね。「〜してくれる」「〜させていただきます」には、他人への思いやりや気遣いが含まれている素敵な言葉だと思います。英語にはない表現なので、使いこなすのはとても難しいですが、こうした言葉には日本の文化が強く反映されていて素晴らしいなと思います。

    ——そんなふうに言っていただけて、日本で生まれ育った身としてなんだかとても誇らしいです。z-nihongoの活動を通じて学んだことはありますか?

    @Roo:z-nihongoのメンバーと一緒に勉強するようになって、自分の日本語に自信が持てるようになりました。メルカリに入社したばかりの頃は日本語をほとんど話せなかったので、ついつい英語に逃げてしまっていたんです。ですが、z-nihongoのメンバーと雑談をするようになり、「きれいに話せなくても通じる。こんなもんでいいのか!」と心が軽くなりました。

    @Iris:私もRooさんと同じです。日本語の勉強は難しいです。特に海外出身の私たちにとって漢字は未知の世界。一人で勉強しているときは何度もくじけそうになりました。ですが、z-nihongoには同じ悩みを持った仲間がたくさんいます。みんなの経験を聞くことで、「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」と思えるようになりましたし、みんなも頑張っているから私も頑張ろうと勇気をもらえます。

    @stouf:私は教える側の立場ですが、言語を学ぶために一番効率的な方法が「人に教えること」だと思っています。z-nihongoではメンバーから日々いろんな質問を受けるのですが、そのたびに本やネットで調べるので、自分の勉強にもつながっています。私は日本語を独学で勉強してきたので、ときどき心細くなることもありましたが、メルカリには力になってくれる人がたくさんいます。部員のみなさんにはぜひこの環境を最大限に活かしてほしいと思っています。

    ——みなさんの今後の目標を教えてください。

    @Iris:私は日本語が必須のチームに所属していますが、まだまだ日本語で意見を述べるのが難しい場面もたくさんあります。そのため、z-nihongoだけでなく、他にもいろんな部活に参加して、日本語を使う機会をもっと増やしていきたいと思っています。日本語をマスターして、自分の可能性をUnleash(解放)していくことが目標です。

    @Roo:とにかく日本語を聞くこと、話すことを大切にしていきたいと思っています。z-nihongoの勉強会では雑談が中心ですが、今後は日本語の記事を読んでわからないところを質問し合ったり、一つのトピックに対してみんなで議論し合ったりするような時間も増やしていければと思っています。ただ、勉強色が強くなりすぎると参加するのが億劫になってしまうこともあると思うので、バランスを取りながら楽しくやっていきたいです。

    @stouf:私は今後もz-nihongoの運営者として、部員のサポートを続けていきたいです。語学学習における悩みは十人十色なので、まずは一人ひとりの事情を理解し、それぞれに合ったサポートをしたいです。これは私にとって永遠のミッションです。

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