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生成AIを用いて人事領域の課題解決を行う「AI/LLM Hackathon」を開催しました! #メルカリな日々

2024-5-1

生成AIを用いて人事領域の課題解決を行う「AI/LLM Hackathon」を開催しました! #メルカリな日々

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こんにちは、HR System & Dataの@iwacciです。

今回は3月26日から28日の3日間にわたって六本木オフィスで初開催された、「AI/LLM Hackathon」のデモ発表についてレポートします!

人事領域をテーマに取り組んだ「AI/LLM Hackathon」

今回の「AI/LLM Hackathon」では、社内業務においてAI/LLMの適用が大きな改善をもたらす見込みのある分野を特定するため、まずは多くの社員の働きに直結する人事領域をテーマに設定しました。

社内から集まったアイデアは全部で124件、そこから有望な5つのアイデアへの絞り込み、People & Culture(人事組織)、Corporate Engineering、Securityの各部門から参加者を募ってチーム編成を行い、部門横断型で開発に取り組んでいきました。

メルカリでのAI/LLM活用について改めて少し説明すると、2023年5月に生成AI/LLM専任チームが発足し、2023年末には出品補助を行うメルカリAIアシストをリリースしました。

これまでプロダクトへの生成AI/LLMの活用は進んでいましたが、生産性向上に向けた取り組みは限定的だったため、Corporate部門が主体となってHackathonを企画しました。

今回のテーマである人事領域において解決したい課題を開発チームへ共有する役割としPeople & Cultureから「Issue Owner」を選任し、Corporate Engineering、Securityからは希望制でEngineerやPMが参加しました。Hackathonは全部で3日間の日程で開催され、最初の2日間でプロトタイプを作成し、最後日にはデモ発表が行われました。

最終日のデモ発表。1チーム7分のプレゼンテーションを行います!

今回のデモ発表では、3つの軸に沿って評価が行われました。一つ目は、LLMを理解した技術活用ができているかという「技術理解」。次に、ビジネスや生産性への「貢献度」。そしてメルカリの事業環境やミッションバリューとのフィットした「メルカリらしさ」です。

審査員はshuji(執行役 SVP of Management Strategy)、maze(執行役員 VP of Generative AI/LLM Marketplace)、zoo(AI/LLM)、Angie(Director of People Experience)、hiroshin(執行役員 CIO)の5名、加えて参加者からの投票も行いました。

では、ここからは受賞チームを紹介していきます!

Silver Award / Audience Award:多言語環境での会議の文字起こし&なめらかな自動翻訳活用

Silver Award(銀賞)とAudience Award(参加者投票)をダブル受賞したのは、社内のコミュニケーションサポートを行う<チームGlobal Operations>の「多言語環境での会議の文字起こし&なめらかな自動翻訳活用」でした!

メルカリでは普段オンライン会議で、Google Meetに標準搭載されている文字起こし機能を使う社員も多いのですが、今回の発表では日英の両言語がリアルタイムで自動翻訳が行われ、文字起こしされるという驚きの内容。普段、様々な場面で通訳や翻訳を担うチームならではの課題感から、リアルタイムな翻訳スピードにこだわって開発され、会場からは「いますぐ実装してほしい!」という声が飛び交いました。

審査員コメント
これまで様々なツールを試してみて課題だった日本語から英語への翻訳のクオリティが高かった。Whisper APIで文字起こしをしてからリアルタイムで翻訳するという仕組みがうまく機能していました(hiroshin)

Gold Award:グレード定義をベースにした「目標設定補助ツール」の提案

グランプリとなるGold Award(金賞)を受賞したのは、評価報酬制度の運用・改善を担う<チームEvaluation & Compensation>の「グレード定義をベースにした「目標設定補助ツール」の提案」でした!

組織や個人のパフォーマンス発揮に大きく影響する期初の目標設定を、グレード定義と照らし合わせて適切かどうかAIが判定してくれるという内容。ミッション達成のためのマテリアリティに掲げる「世界中の多様なタレントの可能性を解き放つ組織を体現すること」につながるメルカリの中長期的な成長を後押しするアイデアという評価で、Gold Awardが贈られました!

審査員コメント
メンバーそれぞれがストレッチな目標設定をできるかどうかが中長期的な会社の成長につながるとても重要なポイントです。今回開発された機能は目標設定のリコメンドツールとして全体のベースアップとより高度な目標設定によって将来の成長が期待できる内容でした。(shuji)

AI/LLMの理解を深め、新たなコラボレーションが生まれるきっかけに

今回、「AI/LLM Hackathon」に参加したメンバーからは、たくさんのフィードバックをもらいました!いくつか抜粋して紹介します。

・ 限られた期間の中で、実用的なアプリケーションにするために何が必要か、技術的にはどういうデザインが必要かなど、具体的に考える機会をいただけ、AI/LLMへの理解を深めることができた(Corporate Engineering)

・ 今回のハッカソンで採用されたテーマのように、AI/LLM を活用できそうな領域がたくさんあることに気付けた(Corporate Engineering)

・ 一つの目標に向かってオフラインでコミュニケーションすることが多かったので。メンバーの人柄も含めて、つながりを強める機会になった。 (Security)

・ スキルセットやコンテキストの違う方とゼロから物事を進める機会が得られるので、単純なタスクだけでなく、進め方やコミュニケーションで学ぶ機会が多かった。(Corporate Engineering)

・ 自チームだけで出せるアイディアの限界を超えられた。各個人の視点からのペインポイントを直接耳にすることができ、学びがあった (People & Culture)

・ 今回は、3日間という期間だったが、3日目は移動や発表準備があるため事実上2日間だった。本質的な課題解決に繋げるには、課題感を共有し、検討している打ち手が本当に良い解決策なのか、深堀りする時間が必要。そうなると、さらに開発する時間が少なくなってしまった。 (Corporate Engineering)

今回の「AI/LLM Hackathon」、実は企画から実施まで約2ヶ月弱という短期間でした。なんとか開催まで辿り着けた…というのが正直なところなのですが、多くの学びと新たな課題解決の種が見つけられ、「Go Bold」なチャレンジによって得られたものが多くありました。

今回、受賞したアイデアは、今後社内で開発プロジェクトを立ち上げ、実装に向けた開発・検証を進めていきます。近い将来、メルカリの従業員体験が大きく変わっていく予感がしています!また続報についてもメルカンでお届けできればと思っています!

ハッカソン終了後には懇親会も実施しました!

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