こんにちは、オンボーディングチームのまどかです。
メルカリは10月20日・21日、世界中のプロダクトマネージャーやエンジニア、デザイナーなど、IT人材を対象にしたハッカソン「Mercari Euro Hack 2018: Implementing Sharing Economy Solutions」(以下、Mercari Euro Hack 2018)をポーランドで開催しました。今回のメルカンではMercari Euro Hack 2018当日の様子をお届けします!
当日の様子がわかるムービーはこちら!
メルカリの知名度ゼロ。ポーランドでハッカソンを開催する理由
中央ヨーロッパは今、世界中で行われている数々のハッカソンで優勝するレベルの人材やテクノロジーがあり、多くのグローバルテックカンパニーからの注目が集まっています。つまり、世界的なテックカンパニーを目指すメルカリにとっても、非常に魅力的なエリアなのです。そこで、中央ヨーロッパの優秀なエンジニアたちにメルカリの技術挑戦を知ってもらうべく、ヨーロッパの中心部であるワルシャワでMercari Euro Hack 2018を開催することになりました。
とはいえ、フリマアプリ「メルカリ」の認知度はほぼゼロ。加えて、ポーランドをはじめとする中央ヨーロッパでは日本企業の採用進出がほとんどなく、「日本で働く」というイメージを持っていない人のほうが多い現状がありました。前回もメルカリの知名度ゼロな国でのハッカソンに挑みましたが、今回はさらに参入ハードルが高く、前例のない挑戦。
ではまず何をしたのか? 今回のハッカソンではメルカリの知名度はもちろん、日本で働き、生活することのイメージ訴求もプロモーション段階からPRする必要がありました。そこで私たちは、ヨーロッパ中を対象としたWebセミナーの開催をはじめ、エンジニアらが集まるテックコミュニティーへの働きかけを行うなど、マーケティング活動からスタート。それを起点に、ハッカソン参加への誘導を進めていきました。
そして、結果はいかに……?
うれしいことに、事前選考では560名以上の方々が参加! 事前選考の応募者にはポーランドやハンガリー、ウクライナなどのヨーロッパ諸国だけでなく、エジプトやブラジルなどの遠方に住む人もいました。
いよいよ、Mercari Euro Hack 2018開催!
Mercari Euro Hack 2018当日、事前選考をクリアしたエンジニアら91名30チームが参加しました。ハッカソン参加者らへの課題は「24時間以内に、現代のシェアリングエコノミーの技術的解決策を考案し、プロトタイプを制作すること」。そして、制作したプロトタイプは、最後に審査員の前でプレゼンテーションしてもらいます。
プロトタイプづくりに没頭する参加者たち
期間中は参加者らの成果をより良いものにするため、作業に没頭できる時間やスペースを提供するほか、アドバイスやヒントを得られるタイミングとして、メルカリのエンジニアメンバーによるメンターシップセッションなども実施。審査員として参加していたメルカリUSのCTOであるMokも、参加者らの相談に応じていました。そのほか、メルカリメンバーが社内カルチャーや技術挑戦について語る時間も設けました。
アドバイスをするメルカリUS CTOのMok Oh
もちろん、リラックスできる要素も欠かせません! 会場にテーブルサッカーやダーツなどのアクティビティーを楽しめる空間、マッサージチェアで体をほぐす空間も用意。飲食スペースでは参加者とメルカリメンバーが一緒に食事をする姿が見られるなど、会場のあちらこちらで和やかな雰囲気が生まれていました。
ソファなどでリラックスする参加者たち
そしていよいよ、参加チームそれぞれが審査員の前でプレゼンテーションがスタート! どのチームも機械学習やAIなどの技術を駆使した技術的解決策を発表していました。どれも高いレベルの発表内容だっただけに、審査員も上位3チームに絞ることが非常に難しく……。白熱した審議のやりとりは、結果発表直前まで行われていました。
世界各国から集まった91名30チームで勝ち抜いたのは?
一位に輝いたのは? 画像認証技術を活用し、CtoCアプリの出品者体験向上のためのアイデアを発表したGiant Leap Labでした! おめでとうございます!! 評価ポイントは、24時間という制限があるなかで技術的難易度が高いワーキングプロトタイプ作成に成功したこと。
今回のハッカソンでは「いかに高い技術力を発揮できるか」にフォーカスしていたため、審査ではアイデアの斬新さやプレゼンの完成度ではなく、技術レベルの高さに注目していました。Giant Leap Labの発表内容は、まさに彼らの技術レベルの高さを裏付けるものでした。
「中央ヨーロッパの優秀なエンジニアたちに、メルカリの技術挑戦を知ってもらいたい」ということではじまった、Mercari Euro Hack 2018。「誰もメルカリを知らない」「日本で働くイメージをあまり持っていない」という国での開催はどうなることかと思いましたが、結果的には技術力も熱量も高い方々にご参加いただき、盛況のうちに幕を閉じました。参加者らに当日のことを聞いてみると、こんなに嬉しい感想が。
Hack teamの一員として参加されたYosypさん:このハッカソンの運営体制は、非常にハイレベルでした。効率的に作業を行うための環境がすべて整えられていたため、参加者である私たちは解決策を提案し、それをプレゼンすることに集中できました。そして、このハッカソンを通じて、自分自身の成長や自己開発につながる機会はまだまだたくさんあると改めて実感しました。また、世界中から来たさまざまな方々と知り合えて非常にワクワクしましたし、これまでとは全く異なる体験となりました。
冒頭でもお伝えしたとおり、ポーランドなどを含む中央ヨーロッパは今、高いレベルのIT人材を輩出しているエリアです。ポーランド政府もスタートアップに重点を置いており、ハッカソンの参加者のなかにはご自身でスタートアップを経営されているチームも複数名いらっしゃいました。今回のハッカソンは技術的挑戦に意欲的な参加者の高い熱量に触れただけではなく、「スタートアップの可能性」を実感することができたイベントでした。