こんにちは!メルコイン QAの@iwashunです。
メルカリグループではメルカリ・メルペイ・メルコインそれぞれでQA(Quality Assurance:品質保証)組織が存在しています。しかし、各サービスの性質が違うため、QA内容や組織構成も異なるものとなっています。
それぞれのプロダクトに適したQAを行っているからこそ、効率的なQAが実現できていますが、各カンパニー同士の情報同期が希薄になっているのも事実です。
そこで今回は、組織を超えたナレッジシェアのために生まれた、QAにおけるグループ横断の取り組みについて紹介します。
背景と課題感
メルコインはサービスローンチから1年ほどが経過し、200万人のお客さまに使っていただくサービスとなりました。
これまでは、メルコイン単独機能のローンチに向けたQAが主でしたが、最近ではビットコインを利用した決済など、カンパニー横断で取り組んだ機能も増えています。
こうした機能のQAは、カンパニー間での連携が必要になりますが、他カンパニーでは普段どのようなQAをしているのか、どのような観点を持っているのか、といった情報をリアルタイムで把握できていないため、必要な情報に辿り着くのが遅くなってしまうこともあります。最悪の場合、検討すべき観点が不十分なことによって、大きなインシデントに繋がる可能性もあります。
また、私たちとしては組織をまたいだ機能開発であっても、お客さまから見れば、メルカリという一つのプロダクトです。こうした点から、プロダクト全体の情報や知見を持っていないことが品質保証においてマイナスに働くことを感じることが増えてきたと感じています。
もちろん、各社のメンバーと適宜連携することで、解決することも多いですが、定期的なナレッジシェアのための取り組みを開始することで、メルカリとしてより良い品質保証を実現できることを期待し、本プロジェクトが発足しました。
取り組み内容
具体的な横断施策は検討段階ですが、現在は定期的に各カンパニーのQAメンバーで集まって情報交換を行っています。
もともとは私個人が、QAにまつわる社内の情報を得るために始めた取り組みでしたが、実際に話しあう中で、QAの方針の違いや課題が可視化され、お互いの知見を活かした情報共有壁打ちができることが増えてきました。
例えば、メルカリではテスト自動化が非常に進んでおり、メルペイでは現在自動化を進めている最中という状況。メルペイ側が感じている課題や、なぜ自動化する必要があるのか、どのようなリターンを得られるのかなど、一歩踏み込んだ話まで議論できています。
メルカリは自動化だけでなく、マニュアルテストの観点でもスマートであり、メルペイやメルコインに比べて非常にスピード感のあるQAを行っています。一方で、メルペイやメルコインはフィンテック領域ということもあり、メルカリよりも細かな観点にも注意が必要である、という性質もあります。
このように、各カンパニーの品質の重要性を議論しながら、良い取り組みは取り入れ、改善点は共に話し合い解決する、そんな場として機能するようになっています。
各社のテストケースや実施状況をシェア
今後の展望
現在はQAにまつわる少人数のメンバーで情報交換を行っていますが、ゆくゆくはこの取り組みをグループ全体に広め、私たちだけでなく、カンパニー全体として品質を向上させることを目指しています。近いうちに横断施策として成果を出し、メルカリというプロダクトをお客さまにとってより使いやすく、より良い品質へと引き上げることを目指します。
本取り組みの今後のロードマップ
また、社内にいる優秀なQAエンジニアの方の知見をよりプロダクトに反映させたいという意図もあります。そのために、この取り組みから具体的なアクション・成果に繋げ、QA全体で活動を推進していきます。
最後に
今回は具体的な取り組みに触れられませんでしたが、今後の推進に際して、メルカリ社内はもちろん、QA業界の発展にも寄与できるような活動報告を行いたいと考えています。
引き続き、各カンパニーの特色を活かしたQA、そして良い取り組みを取り入れたQAを推進し、会社の成長およびお客さまに愛されるプロダクトを開発していきます。
また、6月27日(木)に「Mercari QA Exchange」という、メルカリのQAに関する情報を効果的に共有し合うオンラインイベントを開催します。このイベントでは、メルカリグループのQAが集まり今回の課題についても触れつつディスカッションを行います。ぜひご参加ください!
[イベント詳細]
開催日時:
2024/06/27(木) 19:00 〜 21:00概要:
「Mercari QA Exchange」はメルカリのQAに関する情報を効果的に共有し合うためのオンラインイベントであり、QAに関心を持つ人々が集うことのできる場を提供します。参加費:無料
場所:オンライン
参加方法:こちらのページにてお申し込みください。