メルカリのCorporate PRとして働く津田衣音子(@ioko)です。
現在、Corporate PR チームのメンバーとして、会社としてのメルカリに共感・共鳴してくださる方々を増やすことを目標に、サーキュラーエコノミーやグローバル展開などの取り組みにまつわる発信を推進・プランニングしています。趣味は、小学生のころから続けているジャズダンスです。第1子出産後も舞台に立ち、第2子出産後の現在はしばしお休み中です。踊ることは生きること!
入社以降は一貫してCorporate PRに携わっており、これまで経営陣の取材対応・決算対応・サステナビリティ・人事周りの発信などを担当してきました。
この記事に登場する人
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津田衣音子(Ioko Tsuda)慶應義塾大学大学院修了後、グリー株式会社に入社。Platform PMO室で予算策定やリスク管理などを担当後、ゲーム事業部のHRBP、ソーシャルゲームの企画・プロモーション、企業広報やゲーム・VR事業の広報などさまざまな部署・業務を経験。2018年5月メルカリにCorporate PRとして入社し、サステナビリティ・人事・決算などの広報を担当。入社後に2回の産育休を取得。
入社直後から任せてもらえる環境に感じたやりがい
まずは入社してから印象に残った仕事について書いていきたいと思います!
私はメルカリに2018年5月1日に入社したのですが、ちょうど連休と重なっていたこともあり、初出社は5月7日でした。その1週間後である、5月14日にはマザーズ上場承認という大きなモーメントが控えていました。上場承認当日は私もメディアからの電話対応を担当することになったのですが、事前に膨大なFAQを読み込み、鳴り止まない電話に回答していくのはものすごく緊張しましたが、とても良い経験になりましたし、すぐに会社のことをキャッチアップできました。また、上場前後に取締役 兼 代表執行役 CEO(社長)の進太郎さん・取締役 President(会長)の小泉さんへの大量の取材対応も担当し、入社してすぐに任せてもらえる環境にやりがいを感じました。
もうひとつ思い出深いのが、2018年10月に初めて大規模に外国籍の新卒が入社した際に、大々的な取材誘致をしたことです。
いまでこそメルカリは約50カ国からメンバーが集い、エンジニア組織の約半数が外国籍社員という多様性の高い組織となっていますが、2018年時点ではまだ国内における外国籍のメンバーの割合は1割(約30カ国の国籍)ほどだったので、一気に社内のダイバーシティが加速していくフェーズでした。
私は取材誘致の中でも、ドキュメンタリー番組での放送をめざす担当として夏頃から動き、その後NHKのBSスペシャルでの企画が実現しました。5月の入社後2ヶ月の7月より企画の相談から開始し、翌年4月のオンエアまで完遂できたこと、何よりも12月のインドでの新卒採用活動の密着取材に同行できたことは、ものすごく良い体験になりました。
撮影では、新卒採用の面接風景を取材するということで、センシティブな情報の取り扱いに留意しなくてはなりませんでした。学校側から事前に許諾をえていたものの、現地でも再度交渉が発生するなどの難しい局面もありましたが、なんとか乗り越えて思い描いた露出につなげられたことは達成感がありました。
過去にメルカンでも書いたのですが、インド工科大学の新卒採用はかなりユニークです。学校が開く面接会場に企業側が申し込んで出向き、朝4時から深夜2時(!)まで面接するという、日本の新卒採用とは大きく異なる現場を見ることができ、大きな刺激を受けました。
余談ですが、キャンパスの周りは泊まれるところがないので、車で3時間半くらいかけて(途中、牛の行列の隙間を縫いながら)ホテルからキャンパスまで移動し、その車内でもずっとテレビカメラで撮影し続けたのもいい思い出です。
ミッション実現のために重要なESGの取り組み
メルカリに興味を持ったのは現金出品の問題が起きたときです。前職でも広報を担当していたので、各社の新聞を毎朝チェックしていたのですが、メルカリへの論調が厳しかったことを記憶しています。
『メルカリ』というサービス自体は知っていたものの、どんな会社なのかなと思って改めて調べてみたところ、進太郎さんが世界一周をしていた時に、地球資源が限られているなかで新興国の全員が先進国と同じように豊かに暮らすことは難しい、けれどもテクノロジーの力で限りある地球資源をなめらかに循環させることができるのではと考えた、というメルカリ創業の想いにたどり着きました。
その時の論調とミッションのギャップに驚き、こんなミッションを持っている会社は「もっと応援されるべきだ!」と感じたのと、広報という立場で何かできることがあるかもしれないと思ったのが入社を志したきっかけです。実際にメルカリに入社した後、友人や知人にメルカリの創業のストーリーやサステナビリティの話をすると、知られていないことがほとんどでした。その頃よりもメルカリは多くの人に使われるようになり、フリマアプリのサービスとしては国内で一定以上の認知が得られていて、目指している世界観への共感が広がってきている実感もあるので、もっと多くの人に知ってもらいたいと強く思っています。
私自身、学生時代から事業を通じた社会課題解決に関心があり、大学院でCSV(Creating Shared Value)の実現について研究をしていました。また、幼い頃から漠然と「何か人の役に立つ仕事がしたい」という夢を持っていました。寄付やボランティアのようなものは身近にありましたが、個人にしても企業にしても時間やお金は有限で、そこに余裕がなくなれば終了せざるを得ないので、サステナブルな在り方ではないなと感じていました。CSVという考え方で、ビジネスを通じて持続的に社会に貢献する活動をしたいと常々考えていました。
そういう意味では、入社以来ずっとやりたかったことがサステナビリティに関する取り組みです。私が入社した時のメルカリにはCSRを担うチームがなく、既に取り組んできたことをコーポレートサイトにかんたんにまとめているくらいでした。
ですが、メルカリの目指すミッション実現のために、サステナビリティはますます重要となることは明らかでした。そこで、コーポレートサイトのサステナビリティページの本格的な立ち上げと、2019年の「世界環境デー」のタイミングで「メルカリエコパック」のPRも担当しました。
サーキュラーエコノミーの実現に向け、繰り返し利用可能な梱包材「メルカリエコパック」は、さまざまなチームで長い間構想があったものです。その開発エピソードについては、下記のメルカンの記事をぜひご覧ください。
また、「メルカリエコパック」をさらに広げる取り組みとしては、雑誌『FRaU』にコラボエコパックを付録としてつけていただくことを実現しました。大学院を出た後もサステナビリティ領域の活動をずっと続けていたこともあり、サステナビリティ界隈の集まりに参加することが多く、そこで出会った『FRaU』の編集長とお話しする中で雑誌でのコラボレーションが生まれました。
世の中からのESGへの注目度が高まる中で、サステナビリティページの立ち上げと、メルカリとしてのESGの最初の取り組みである「メルカリエコパック」にPRとして携わることができたのも得難い経験となりました。
サーキュラーエコノミーの実現をともに目指す仲間を増やしたい
私はメルカリに入社してから2回産育休を取得したので、3回新入社員のような体験をしています。そのたびに、「メルカリに入って良かった」と思っています。
世界中で使われるサービス、そしてサーキュラーエコノミーの実現という変わらないミッションを持っていることと、そこに共感する仲間に囲まれているからです。
経営陣の取材対応に同席するたびに、いつも新しい気持ちで「山田進太郎という人が作ったメルカリという“会社”が大好き」ということを再認識します。メルカリは上場もしていて、外から見るとスタートアップよりは大企業に近いイメージがあるかもしれませんが、ミッションの実現に向けては道半ばであり、必ず実現するんだという熱量を感じます。
どうやったらもっと広くこのミッションを伝え、より多くの方に応援してもらえるのか、そしてサーキュラーエコノミーの実現を本気でともに目指す仲間(メルカリのメンバーという意味だけでなく、さまざまな外部パートナーという意味でも)を増やしていけるのかというのを考え、PRという立場から実現していきたいです!
編集・撮影:瀬尾陽(メルカン編集部)