こんにちは!Global Operations Team (以下、GOT) の田井です。
先日、2期のMVP賞をいただきました。とても光栄で、正直しばらく実感がありませんでした。受賞について、社長の小泉や上長である田面木に総評で次のことを言及いただきました。
- メルカリの3つのバリューが体現できていた
- 当事者意識、オーナーシップ、実行力があった
- 他部署を巻き込む力を発揮していた
- 社内はもちろん、社外へのインパクトが大きかった
これは本当にうれしかったですし、そしてとても感動しました。
そこで今回のメルカンでは、メルカリのGOTによるグローバル採用への取り組みと、積極的に採用しているグローバル社員のオンボーディング体制強化についてまとめてみました。
グローバル社員のコミュニケーションサポートを行うGOT
まず、私の自己紹介をさせてください。私は2017年5月に、GOTの一員として入社しました。
当時のGOTはProduct Development Coordinatorと呼ばれていて、主にアプリのローカライゼーションを助けたり、エンジニア間の日英コミュニケーションサポートを行う部署でした。なので、私も入社してから1〜2ヶ月はRedmineチケットやWiki投稿の翻訳をしながら社内会議や全社定例で通訳をするなど、プロダクト関連の業務に携わっていました。
現在、私は主にグローバル採用の推進とグローバル社員のオンボーディング体制強化とサポート改善のほか、プロダクトに関わるメンバーに向けた日英通訳と翻訳業務を担当しています。
プロダクト、コーポレートとともにAll for Oneで挑んだ「Welcome-to-Japan」
私がオンボーディング面を担当することとなったきっかけは、私自身が新入社員として参加したオリエンテーションで、同日入社の日本語が話せないメンバーに急遽、通訳対応をしたことでした。ここから本格的にグローバル社員向けのオンボーディング体制を整えるプロジェクト「Welcome-to-Japan」が立ち上がりました。各担当部署と共に、入社承諾から入社日、そして入社後における一連の受け入れ業務運営フローを見直し、必要に応じて立て直しました。
このようにして私は、採用されたグローバル社員が、日本での生活とメルカリ入社に伴う必要なサポートを受け、なおかつ、入社後仕事をする上でチームと会社にスムーズに馴染めるようなシステムとプログラムを提供するためのオンボーディング強化を担当することになったのです。
「Welcome-to-Japan」ではGOTメンバーだけでなく、他部署との連携が特に重要です。そのため、プロジェクトを進める中で新メンバーの入社に関わるコーポレート側の部署とも直接やりとりをする機会が増えていきました。同時に、会社の組織的な仕組みや課題をじわじわと理解していきました。
私はもともと国際的な環境でのリーダーシップやマネージメントのあり方についての論議には関心があり、前職でも他部署間で横断的な業務の効率化を促す「糊」的な役割を担っていました。組織面の改善業務はもちろん、今思えば、GOTとして様々な部署間のオペレーションに携わるのも必然的だった気がします。
メルカリGOTメンバーです!
そのほかでも、GOTにいると他チームや部署との関わりがたくさんあります。
例えば、私が入社して初めて参加したプロダクトチームのBPD発表会で、上長の田面木から「同時通訳して!」とその場で無茶ぶりをされました。エンジニアがたくさん参加する発表会で、技術的な内容の極みだったのでハラハラしました。しかし、対応後に「田井ちゃん、実はJavaScriptも書けるんじゃない(笑)」と突っ込んでもらえたので安心しました。みなさんの温かいサポートもあり無事に乗り切ったのですが、それを機にエンジニアリング関連の通訳をアサインされる頻度が増えました(笑)。あの時のプロダクトチームの団結感と一体感には胸を打たれた記憶があります。
私は今も、エンジニアのみなさんが好きなのでどんどん関わらせてもらっています。私にとって、現在のプロダクトとコーポレートをまたいだ業務の立ち位置が、個人的には心地よく感じられています。
メルカリ知名度ゼロから開催に至ったインド・ハッカソン
さて、今回私がMVPに選んでいただいた大きな理由が「インド採用プロジェクト」でした。
メルカリではよりグローバルなテックカンパニーとしての基盤を築くため、インドでもエンジニア採用を進める意思決定をしました。「インドの優秀な未来のエンジニアをメルカリで採用する」という明確な目標は、経営陣を巻き込んだ大規模なプロジェクトとして大胆に発足しました。
私のインド採用プロジェクトへの参加は、田面木の「インド、行く?」の一言で始まったようなものです。即決で「行きます、やります」と言いました。新興市場における事業開発、経済開発に携わりたいという思いは学生時代から一貫しており、前職で非営利団体に所属していた頃からビジネスを通じてそれを行ってみたいと考えるようになっていたからです。
これまでも奇抜な機会には「YES」と言うことを私自身のスタンスとしてきましたが、インド経済に関わった仕事ができるという事実には「わくわく感」がありました。
日本では数多くのテックカンパニーが組織的にインド採用を実施していますが、メルカリにとっては完全にゼロからの出発でした。わかっていたことと言えば、インドでメルカリ知名度がゼロに等しかったということと、インド工科大学が国際的に活躍する優秀なエンジニアの卵を毎年たくさん輩出しているということくらいでした。
メルカリが知られていない環境で採用を成功させるには、インド現地での認知度を高めるためのPR活動を行う必要がありました。そこで開催することになったのがムンバイでのハッカソンです。優秀な学生を巻き込み、学生による、学生のためのメルカリをPRしてもらおうと考えたのです。
2日間行われたハッカソンでは、約1,500人の中から選ばれた30名の学生たちがインド都市開発省の「スマートシティ(次世代環境都市)ミッション」というテクノロジーを駆使した地域開発の取り組みに倣い、自らが社会問題を提起し、それを改善するためのデジタルソリューションを考案、開発、発表しました。アウトプットの質はもちろん、プレゼン能力にも長けていて、探究心と意欲、ポテンシャルにあふれた学生達にとても感動させられたのを覚えています。
ハッカソンのおかげで、ムンバイやインド工科大学の学生の間でメルカリがかなり浸透したと参加者らなどから聞きました。
mercan.mercari.com
style.nikkei.com
今振り返ってみると、確かに参加した学生たちはリアルタイムでSNSに近況をアップしていました。学生同士でもよくコミュニケーションをとっていて、あげたメルカリTシャツも喜んで着てくれていました。学生をターゲットにした知名度アップの戦略として、ハッカソン開催は正しかったと感じています。
なにもかもGo Boldに進めたインド採用
インド採用の正念場であったインド工科大学での12月の面接会では、1,300人強の応募者から約200名の面接対象者を選出しました。メルカリから、エンジニア・HR・GOTメンバーを含んだ15名3チーム体制で5都市のキャンパスに出向き、その場で面接した上でオファーを出し、内定承諾者32名という結果を残すことができました。
インド工科大学の就業課によって定められた厳しいルールを守りつつ、エンジニア陣と経営陣を巻き込んで取り決めた採用基準をもとに、妥協のないグローバル採用が展開できたのです。参加した日本企業の中でメルカリへの応募者数が一番多かったキャンパスも存在したという報告を聞き、一つ一つの策が確実に次につながっていたことを実感しました。
インド採用では、当然ながら何もかもスムーズに進んだわけではなく、PRのためにムンバイへ配送していたハッカソン用の装飾品などが届かず、税関に突撃することになった事件(!)などもありました。次から次へと予期せぬことが起きるのが、インド採用プロジェクトの醍醐味でした。
体力的にもスケジュール的にも怒涛の旅でしたが、プロジェクトに協力してくれたメンバーの常に前向きな姿勢とコミットメントには本当に感謝でいっぱいです。
前例がないことを言いわけにしない
すべてのプロセスが手探りのインド採用でしたが、全体を通じてこだわったポイントは、
- 「前例がない」を理由に別の道を選ばない
- オーナーシップを持って自ら行動し実行する
- ためらわず他部署を巻き込む、そのために効果的なコミュニケーションをとる
- 全社的にインドをはじめとするグローバル採用と受け入れ体制への意識を向上させる
でした。
今後は採用したインド学生の受け入れと、会社のグローバル化にますます尽力していきたいと思います。
そのためには、このような採用活動を突き進めることの他に、オンボーディング体制面の改善や、入社後のグローバル向け研修プログラム構築、メンバーの英語(日本語)力強化ほか異文化理解の促進など、さまざまな関連分野でさらなるアウトプットが必要です。
GOTでは、目先の業務にとらわれず、成長の真っ只中にあるメルカリにおいて足らない部分を提起するとともに、臨機応変に問題解決と現状改善に従事できる、そんな意欲のあるチームメンバーを探しています。国際的な環境で「型にはまらない」仕事がしたい方、大歓迎です。
グローバルをめざすメルカリでのお仕事に興味のある方、一緒に働きませんか?
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