2017年12月1日、メルカリ内にあるライブ配信機能「メルカリチャンネル」が、法人企業向けにメルカリ内の「特区」として開放されました。
これまでメルカリはCtoCにこだわってきました。そんな中、法人開放を開始した背景とは? 「法人企業向けメルカリチャンネルプロジェクト」を担った、プロデューサーとビジネスディベロップメント(以下、BD)メンバーに聞いてみました。
石川 佑(写真左)
大学卒業後、京セラ株式会社にて、スマートフォンの商品企画・提案営業を経験。その後、株式会社DeNAにてECコンサルタント業務、カテゴリ戦略立案業務を担い、2017年1月にはショッピングモール「Wowma!」の立ち上げ、編成業務を担当する。
2017年10月、株式会社メルカリ事業開発(ビジネスディベロップメント)に参画、メルカリチャンネルの法人開放を担当する。
篠原 孝明(写真右)
フリーランスのWebディレクターを経て、2012年にグリー株式会社入社。企画ディレクターとしてメディア事業本部に従事し、ソーシャルゲームの開発を担当。
2014年に株式会社ビズリーチへ入社し、プロダクトマネージャーとして転職メディア「キャリアトレック」を立ち上げる。
企画部マネージャーを経て、2017年9月に株式会社メルカリ入社。メルカリチャンネルのプロデューサーを務める。
最も意識したのは「メルカリの温度感を変えずにスタートさせること」
— お2人はそれぞれ2017年の9月、10月の入社ですよね。今回は、メルカリチャンネルの法人開放プロジェクト開始当時のエピソードなどをうかがいたいのですが?
篠原:このプロジェクト自体、僕らが入社したタイミングから始まったものです。しかし…ぶっちゃけて言いますと、実はスタート時点ではまだ具体的な方向性や中身は決まっていなかったんです。
石川:そうなんですよ。なので、このプロジェクトを振り返ってみると正直苦労ばかりでした(笑)。なかでも、上流部分である方向性を確定させることに一番苦労しました。
— 今回メルカリ内で初めて法人企業が利用を開始するということで、プロジェクトを進めるにあたり意識していたことなどはありますか?
篠原:そうですね、今回メルカリのお客さまにお楽しみいただけるコンテンツを増やしたいという思いから、ライブ配信が可能なメルカリチャンネルを“特区”として法人企業向けに開放する話が出てきました。
石川:だからこそ意識したのは、個人間プラットフォーム(CtoC)であるメルカリの温度を変えずに法人企業の利用をいかに開始させるか、です。これがすごく難しかったです。
メルカリならではのCtoC感をいかに残すかは、2人の中で常に意識していました。
— どのようにしてプロジェクトを進めましたか?
石川:BDとプロデューサー(以下、P)で「作品」を作るイメージで進めていました。
通常はビジネス領域(企業アライアンス、規約作成、CSオペレーション構築、広報との調整、経営層との調整)をBDが、システム領域(プロジェクト要件定義、プロダクト設計、オペレーションフロー全体設計)をPが担当する事が多いのですが、振り返ってみるとBDとPで担当セクションは明確に切らずに走った感じでしたね。
スピード最優先で、取れるボールは取れる方が拾う!といった阿吽の呼吸でやりました。
篠原:もちろん私達だけでなくプロジェクトに携わったリーガル、CS、PR全てのメンバーにセクショナリズムがなく、All for Oneでゴールに向かっていたのがメルカリらしい風景だったと思います。
“入社3ヶ月未満”なメンバーを助けた、自発的に動ける組織スタイル
— 入社3ヶ月以内の2人でなぜスムーズに進められたのでしょうか?
篠原:自分自身がオーナーシップを持っていたことは大きいと思います。
2017年11月に、組織の目標と自分の目標がシンクロしたのを感じたことがあったんです。それは、石川さんと2人で出張に出かけた時のことでした。
もともと社内で法人開放の構想を練っている時からプロジェクトに強い想いがありましたが、企業の方々と直接顔を合わせてお打ち合わせをしていくうちに、プロジェクトへの愛情がさらに強くなっていきました。対面している企業の方々の「純粋にワクワクした表情」を目の当たりにして、何としてでもこのプロジェクトを成功させなければ!と感じました。
その時に、定性的に「自分たちがこうしたい!」と思った世界観と、定量的に「直近でこれくらいの規模にしたい!」と掲げた目標がそのまま組織としての目標になったんです。自発的に設定した目標だからこそ、その後もプロジェクトを推進していくのが楽しくて仕方ありませんでした。
石川:加えて、新入社員だろうと「Go Boldにゼロから作っていこう」という組織風土が後押ししてくれました。
メルカリは上長からの指示を受けて動くのではなく、自発的に動く組織です。
ある日、BDマネージャーの小野(直人 )にメルカリチャンネルの方向性について経営層に相談をしたいと言ったことがありました。そのときマネージャーに、
「それって石川さんで決められないの?なぜ自分で決めないの?経営層がYESと言ったからその方針で進めますってそれで良いの?その仕事の進め方はHave funではないですよね。私は石川さんが楽しんで作った石川さんの“作品”が見たいんですよ。」
と言われ、ガツンと衝撃を受けました。上の人が言ったから動く、ではなく、プロジェクトを進めているメンバーが主体的に動くべきだと改めて気付かされました。
それ以来、基本的な報・連・相(ホウレンソウ)は当然実施の上で、そこから大きくズレない限り止められることはほとんどなく、どうすればコトを実現できるかを最優先に考えながら主体的に進めていきました。
ライブコマースは勝者のいない未開拓分野
— 今後、メルカリチャンネルでどういう世界を創っていきたいですか?
篠原:メルカリチャンネルはスマートフォンひとつあれば場所も時間も問わずライブ販売ができます。
例えば農作物を収穫する瞬間を見せるために畑から配信したり、船の上から配信だって可能です。購買体験をエンターテイメントとしてご提供できるよう精一杯頑張っていきます!
石川:ライブコマースは日本ではまだ勝者の決まっていない未開拓の分野だと感じています。今回の法人開放を皮切りに、圧倒的No1.のプラットフォームに進化すべく、チャレンジしていきます!
ぜひ、一緒にライブコマースを作りあげていくメンバーを募集していますので、興味がある方はお話ししましょう!
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