メルカリの中で働くメンバーが、日々どのようなことを考え、どのようにチャレンジしているのかを紹介する場として初めて開催した『Mercari day 2017』。
本稿では、弊社取締役の濱田優貴、小泉文明が登壇したセッション「Productをつくるチームビルディング」の模様をお届けします。
メルカリのプロダクト開発を支える組織体制と思想について、プロダクトサイドを統括する取締役の濱田が、同じく取締役の小泉を聞き手に、開発の裏側を忌憚なく語りました。
徹底した現場への権限移譲
濱田:
メルカリ取締役の濱田と申します。日本とUSの両方のプロダクトを統括しています。前職は主にWebのメディアを作る会社に創業から10年間いて、メルカリには入って3年目です。
小泉:
小泉です。取締役なんである程度分かっている話もあるんですけど、今日はほぼ知らない体で、開発の裏側について聞いていければと思います。まず最初に、メルカリの開発体制について聞いていきます。日米の中では、どういうチームがどういう働きをしているのか、簡単に組織の体制を教えてください。
濱田:
直近ちょっと体制が変わりましたね。現状だけでいうと、アメリカはアメリカで、ソースコードを分割して、別のソースコードで作っています。アメリカの開発チームが大体10人くらいですね。日本には70人くらいの開発メンバーがいて、現在はそのリソースの8割くらいをアメリカに注いでいます。あとはイギリスも準備しており、イギリスは数名の体制です。これも独立して開発しています。
小泉:
現地のメンバーとの役割分担はどうなってるんですか?
濱田:
USはUSでプロデューサーやデザイナーなどのアメリカ人を巻き込みながら作っています。日本からアメリカのプロダクトを作るっていうのは、なかなか想像しづらいケースもあったりするので。ユーザーインタビューをやるためだけに出張に行って、それを持って帰ってきて開発に落とし込んだりもしてますね。
基本的にはリージョンごとにリリースできるような体制になってます。ただ、カスタマーサポートとQAを必ず通さないといけないので、そこの連携は専門チームが行なっています。例えば、配送面で現地のカスタマーサポートチームに、こういうことがあるから問い合わせが来ないか見ておいてくれだとか。
小泉:
補足すると、メルカリ社ではサンフランシスコにマンションを借りて、それを「メルカリハウス」と呼んでいるんですが、この前調べたら、半分以上の社員がすでに出張を経験しています。出張をうまく使いながら現地と役割分担しているんですけど、濱ちゃんから見て、メルカリの開発の特徴はありますか?
濱田:
本当にフェーズごとに変わってきているんですけど、今だと、僕の知らないところで勝手にいろんなものがリリースされていたりします。「こんな取り組みどう?」って雑談レベルで聞くと「ああそれもうやりました」、「どうだったの?」と聞くと「ダメだったんでもう下げてあります」みたいな。とりあえず10%くらいは勝手にリリースできるみたいな権限がチームごとに割り振られているので、後戻りできるような施策なら勝手にやって、ABテストできる状況になってますね。
小泉:
マネジャーだったり、メルカリで言うところのPJO(プロジェクトオーナー)だったりと色々いますが、そこの意思決定はどこのレイヤーで?
濱田:
マネジャー以下のレイヤーでどんどん決めちゃっていますね。5、6人のチーム内でこんなことやりたいよねというのを決めて。「こんなことやりたいです」と特に手を挙げるまでもなく、「こんなことやります」、「やりました」、「こうでした」、「全部リリースしていいですか?」と。100%公開の前の段階になって初めてマネジャーとかが集まってジャッジしている感じですね。
小泉:
そうなると、濱ちゃん自身の役割はなんなの?
濱田:
権限移譲って言葉だと綺麗なんですけど、僕自身のやることはどんどん減ってきていて。僕ができることは大きな意思決定というか。前々Qだと、USで「招待爆発」というのが起こって、アプリストアのランキングが3位になって流通額が激増してカスタマーサポートがパンクしそうな状況になり、どうにかしてヘルプセンターを変えなくちゃいけないよねとかいうことになったので、これはもう来週からアメリカへ5人くらい行ってもらってやろう、という意思決定をするとか。
あとは気付きの部分ですよね。プロジェクトに入ってしまうとどうしても自分のやりたいこと、やっていることに集中しちゃうんで、「これやったほうがいいんじゃない?」とかっていう気付きを与える。だから今は、大きな意思決定と気付きを与えることに集中している感じですね。
小泉:
そういう意味でいうと、企画からリリースのフローはトップダウンではなく、最近はボトムアップを増やしている?
濱田:
そうですね。これもフェーズによるとは思います。小さいうちや上手くいかないフェーズというのは、やっぱりトップダウンが有効な手段だと思うんですけど、今はKPIを設定して、それに向かうようにボトムアップでやるということが多いですね。
小泉:
トップダウンの時代からボトムアップの時代に移るのに、大きなきっかけとか失敗、気付きみたいなのがあったんですか?
濱田:
そもそも管理できなくなってきますよね。70人規模でチームが7、8チームあると、さすがに追えなくなってくるので、任せるしかないな、と。あとはアウトプットを見てジャッジってとこですかね。
責任とともにチャンスと自由を与える
小泉:
さっきのリリースに近づいた時の話で、QAとかまで含めるとメルカリは今どんな仕組みでやっているの?
濱田:
開発着手からのフローでいうと、チームごとにプロデューサーがいて、プロデューサーがこんな施策をやりたいよねというのを企画し、エンジニアと話してこんなアウトプットできるよねというのを考えて、分析チームにこんな施策やるからこんなABテストができるように、あるいはこれって効果あるかなというのを出してもらって、仮説を作って、実装して。QAもリリース前に確認して、リリースして、あとは数字を見て決めるって感じですかね。
小泉:
QAとかにメルカリならではの特徴ってあります?
濱田:
メルカリは各チームにQAがついているのは特徴的だと思います。ただ、最近あるメンバーの1人がUberの勉強会に行ったら、UberにはQAがいないって言うんです。考えてみるとUberって結構バグりますよね。一方でリリーススピードを早めている。
品質を担保するのも重要だけど、それ以上にプロダクトを早く作るってのが重要になるフェーズもあると思います。その辺はバランス感を取りながら。QAも自動化したいという動きを今しているので。やっぱりお金を扱うから、これまではリリースするごとに全て確認して、とすごく慎重にやっていたんですけど、多少粗くてもいいんじゃないか、と。Uberでもあれなら。それこそ「Go Bold」の名の下に、ですね。
小泉:
なるほど。あと組織の面で言うと、メルカリのプロダクトチームの中で活躍している人を濱ちゃんなりに分析すると、どんな特徴がありますか?
濱田:
そうですね。さっきのセッションで、新卒1年目の浅香くんがすごくいいことを言っていたんですけど、マネジャーには現場感のある人の方が多いですね。マネジメントできますって人よりも、プロダクト作れますって人の方が活躍している印象はありますね。
小泉:
今後採用していきたい人もそれに近しいって感じですか? プロダクトドリブンで組織を回していく上では。
濱田:
そうですね。でも、僕も今までいた会社の規模としては150人くらいがマックスなんで、会社がスケールしていくにあたって、これからどういう人が必要になるかはまだ未知数なところがありますね。
小泉:
なるほど。若手の活躍みたいなところで言うと、メルカリとしてどういうチャンスを与えているというのはありますか? どう組織的に力を引き出そうとしているか、とか。
濱田:
やっぱり責任を持っていろんなことに取り組んでもらうために、徹底的にチャンスを与えるというか。いろんな企画を出して、それを実装してもらって、結果出してもらうところも含めて、本当に自由にやってもらうというのが育成には一番いいのではないかな、と。教えてしまうとやっぱりそこの型にはまってしまうというか。だから結構自由にやっていますね。
小泉:
そうは言ってもメンターがコントロールしながら自由を与えているってノリですよね?
濱田:
まあそうですね。
小泉:
メルカリの入社フローとして、カスタマーサポート研修をマストにしていて、濱ちゃんも受けましたよね? プロダクト側から見たときにメルカリのカスタマーサポートの特徴とかってありますか?
濱田:
まあ本当に手厚いサポートをしているなっていう。僕が常に言っているのは、例えばCtoCのマーケットプレイスはみんなちょっと怖いとか、失敗したらやだなとかってお客さまも慎重になられる方が多いんで、ちょっとでも嫌な体験はさせたくないな、と。だからそこの手厚さというのがこのプロダクトの中で一番重要かなと思っていて、なのでカスタマーサポートはかなり手厚く、人数も多く、採用にもこだわってやっているのは特徴的かな。
小泉:
そうですね。実は社員の6割近くがカスタマーサポートで、今仙台に200人くらいいるんですけど、4月からは福岡にもカスタマーサポートのセンターを作るというのもあります。
気付きを与える人と当てに行く人の相補的関係
小泉:
ここまで現場の話だったんで、逆に濱ちゃんからみて、組織の中での進太郎さん(代表取締役の山田)との役割分担ってどんな感じでやってるのかな?
濱田:
進太郎さんは大体僕に権限移譲してくれているんで、好きにやらせてもらっていて。進太郎さんはグローバル経営というか、僕より一つレイヤーを上に上げて経営をしているなっていう。
小泉:
プロデューサーとして見た時に何かあります? 進太郎さんは結構プロダクトの人なんで。
濱田:
外から見ると、メルカリの中でいいプロデューサーって進太郎さんのことだと思う人が多いと思うんですけど、アメリカにいる富島っていうのも目立たないけどすごいプロデューサーで。進太郎さんはどっちかっていうと、大きなことをガーンと言うけど、その中には見当違いのことも結構あって、イチローくらいの打率(笑)
まあそれでもすごいんですけど、一方の富島は、考えて考えて精度をすごく上げて、やることを絞るから打率は9割くらい。気付きを与えるプロデューサーと、当てに行くプロデューサーの、いいコンビなのかなと思いますね。
小泉:
濱ちゃんはどういうプロデューサーなの?
濱田:
僕はどうなんですかね。僕も進太郎さんタイプなのかもしれないですね。だから今、US担当の富島とすごくうまくやれているのかなっていう気がしますね。
小泉:
将来の話に行きたいんですけど、R&D含め、今後やっていきたいことは何かありますか?
濱田:
いっぱいあるんですよね。本当にグローバルなマーケットプレース作るというところだと、まだアメリカは大成功してないわけです。イギリスもこれから始めるところですし、国っていっぱいあるわけで。ヨーロッパだけ見てもやりたい国はいっぱいあって。まだ大した競合はないからチャンスだと思ってるんで早くやりたいんですけど、一方では一つの国で作るのに結構大変で。それこそライセンスを取得しなきゃいけない国があったりとか、決済も違ったり、物流も違ったりするんで。
なので我々は人が足りない足りないって言ってるんですよ。多分外側から見ると上手くいってるし、USも人がいて、これからUKも始めるんだから順調なんでしょって思うかもしれないですけど、全ての国でやりたいんで、それを任せられる人が大量に欲しいなってのが、まずやりたいことかなと思いますね。
小泉:
R&Dっぽいところで、AIとかVRとか興味ある開発分野ってあります?
濱田:
メルカリは出品が簡単と言われてるんですけど、とはいえ写真撮ってタイトル入れて、ディスクリプション入れてとかってやや面倒かな、と。写真撮った瞬間にどのサイズかとかこれくらいの金額で送れるよ、これくらいの金額で売れるよとか、何の商品だよとかって分かるくらいのことも、技術を使えば多分ある程度はできると思うんで、そういうことを直近はやっていきたいですね。
小泉:
もう少し先だと? 越境とかってどうなの?
濱田:
越境も面白そうですよね。アメリカのメルカリを見ていて日本に届けてくれたらいいのになとか、逆に日本の商品でもアメリカ人なら買ってくれるのになとかもあるんで、そこもつなげていきたいですね。そこには物流とか、言語の問題とかもあるんで、そこは自動翻訳したりとか、コマースに特化した翻訳エンジンとか作っても面白いですし。そういうことをやっていきたいですね。
小泉:
そのためのエンジニアをこれからも採用していきたいということですよね。
ナレッジを残すチケット・ドキュメント文化
小泉:
閉める前に会場から2、3問もらいたいなと思うんですが。
質問者1:
一人のプロデューサーが分析も品質管理もなんでもできるようになるっていうよりも、分業の方が効率的に進められると思いますか?
濱田:
分業はできる限りしないのが理想です。できる限り、プロデューサーが全部やって肌感つけて企画に落とし込むようなサイクルを回したいと思っているんで、僕はSQLも書けるプロデューサーになるべきと思ってます。実際うちのプロデューサーはみんなSQLも書いてクエリとかでネタ取ってきてという人ばっかり。分業はしているんですけど、他との深さが違うってとこですかね。
質問者2:
やりたいことがたくさんあるというお話でしたが、優先順位をつける必要がありますよね。大胆にやっていく部分と、いろいろ担保していかないといけない部分、その優先順位の考え方を教えていただきたいと思います。
濱田:
まずはアメリカを成功させるという優先順位があります。その考え方…ネットのサービスやってるからまずはアメリカだよねっていうのが漠然とあります。何かを決める時の優先順位というのは、ものにもよるので一概には言えないと思うんですが、私たちは結構感覚的に決めている部分もあります。
小泉:
メルカリではOKRというものを入れています。プロダクト系でいうと6個くらい。イギリスも入れると7個くらいがプロダクトサイドでありまして、明確にその優先順位でリソースが配分されているます。今でいうとその上から4個くらいが全部USということですよね。
濱田:
そうですね。クオーターごとにOKRを決めて、そこでリソースが全部決まる。
小泉:
その決めが経営としては重要で、過去のことはある程度無視して大胆に振ったりしています。そこを大胆に決められるかどうかは経営の腹づもりですね。結構、濱ちゃんはじめ、進太郎さんとかが普段意識しているところなんじゃないかなと、コーポレートサイドから見ていて思いますね。OKRって途中で若干変わったりもするんですけど、一番インパクトが大きい順でやっているので、全社からしても優先順位がどこなのかっていうのが見えやすい。しかもそれをすごく追うんで。ゴールの達成に向けての泥臭さというか、絶対に達成するぞというのが、普通の会社よりきっちりしているのは強みかな、と思いますね。
質問者3:
新しい施策をするとき、チーム間ではどう共有しているのでしょうか。同時にいろんなものが走っていると、あるチームがすでにやっていて、共有していないとその結果が重複しちゃったりもするかなと。
濱田:
僕が把握していないというのは少し言いすぎた部分もあるんですけど、毎週チーム間の共有ミーティングを設けています。新しく入ってくる人にはチームリーダーが浸透させて行くってところですよね。チケットやドキュメントに全部書いてあるので。あとは、出品にフォーカスした施策、タイムラインの施策などチームごとに役割が分かれていて、そんなに被らないようになっているというのもあります。
小泉:
メルカリって結構チケット文化もありますよね。誰でもいつでも全部把握できるようになってます。濱ちゃんは確か入ったときに全チケットを1か月くらいかけて読んだんだよね。
濱田:
そうですね。多分その時は8,000チケットくらいあって、その歴史からどういう考えでやってきたのかを把握していきました。
小泉:
僕はメルカリに入ってびっくりしたことはそこかもしれない。進太郎さんってチケットに落としてくれという感じで、後の人にナレッジを残すということにこだわってるんで。ともするとそこはめんどくさいなってなるんですけど、そのチケット文化ってのは後から入ったときのやりやすさにはつながっていると思います。
濱田:
かつ翻訳チームがいて、それを英語にもしているんで、英語しか読めない人も見ることができるっていう。それも文化といえば文化ですよね。
質問者4:
3つのバリューなど、企業文化を浸透させるために気をつけていることは?
濱田:
例えばこういう風にパーカーを作って着てもらうとか。あとはそもそも浸透しやすいバリューだったというのもありますね。自然と浸透している気もするし。評価軸に入れることは意識もします。そこはどちらかというと小泉がやってることかな。
小泉:
そうですね。メルカリのバリューは3つあるんですけど、ある意味3つしかないとも言えますね。一般的な会社は5個とか7個とかあって基本的に覚えられない。僕らは作るときに、人間3つくらいしか覚えられないだろうということで3つにしました。しかもGo Bold、All for One、Be Professionalと、全部英語で短いんですよね。
それに対して日本語もいれています。なぜかというと、英語は覚えやすいけど人によって捉える意味合いが変わるんで、日本語が入ることでそれを統一するということです。
あとは全てに入れ込んでいるってことですね。パーカーで見える化するってのもそうですし、会議室の名前もミッションやバリューから付けています。採用も評価もバリューに基づいているので、その徹底ですよね。立ち止まったときは全てバリューに基づいて考えるので。
社員でプロダクトの施策を議論しているときにも、最後に「これもっとGo Boldにやろうよ」の一言で決まっちゃうことさえあります。それくらい日常にバリューが出るというのを経営としては目指さないといけないのかなと思っていて。それができているのが僕らの強みかな、と。そういうバリューを経営陣は作れるかどうか。それが重要かなと思います。
合宿や徹底した自己紹介で相互理解を深める
小泉:
では最後の締めに向かって行くと、濱ちゃんから見て、メルカリの組織的な強みを端的にいうとどの辺ですか? プロダクトの組織に絞ってもいいです。
濱田:
ちょっと話したいこと話してもいいですか? チームビルディングで毎回やってよかったと思うことは、新しいメンバーが入った時に、その人がどんなに優秀でも、チームとして動くにはなかなか上手くいかないところがあったりしますよね。そこで僕らは自己紹介を非常に重視していて。どんなバックグラウンドで育ったかとかっていうのを30分くらいかけて自己紹介をして、また質問して。その人の理解が深まって、同じ発言でもこういう背景の人がこういうことを言っているからこういうことなんだろうなっていうのが一瞬で読めるようになるんです。
合宿に行った時とかも自己紹介を強くやろうっていうのを徹底しています。今一緒に働いていても、よく知らないメンバーとか、知ってるつもりなんだけどその人がどういう人生観を持っているかというのを知らないと、チームとして上手くいきづらい。だから相互理解が重要ということが言いたかったです。
小泉:
メルカリってそういう合宿多いですよね。施策ベースの合宿はあんまりやってなくて。相互理解のための合宿ばっかりやってるっていうのは特徴かな。日常の業務の中で施策は議論できるんで、それを超えたところで握りに行くっていうのは組織的な強みかもというのは確かにありますね。濱ちゃんとして、自己紹介を聞いていてこういう特徴の人が多いというのがありますか? ハイパフォーマーに多い特徴は?
濱田:
共通した特徴…、いい人が多いです(笑)
できる人よりいい人です。できると思う人は、人それぞれなんですよね。喋ったらできるなーって思ったり。
小泉:
面接の時はどこを見ている?
濱田:
入った時にどう活躍できるかのイメージができるかですね。本当は優秀なんだろうけど、入ったときのイメージが持てない人ってのは失敗することが多くて。なんとなくできそうな人を採らないってのはありますね。
小泉:
確かに僕らの評価シートの中に、入社後何をやらせるかとか、最低でもこれくらいは期待できるだろうとか、結構細かく入社後のイメージを書くっていうのは特徴的かなと思いますね。あれは濱ちゃんが言い出したんだっけ?
濱田:
そうですね。採ったはいいけどどうしようというのがあったので、それをなくすために。
小泉:
じゃあ最後に、メルカリの未来に対する抱負を好きなだけ話して終わりましょう。
濱田:
今年はアメリカで結果を出さないといけない年なのかなと思っていて。なので僕自身もアメリカにフォーカスです。来週もアメリカに行って、何個気付きを出せるかが勝負だと思っています。アメリカの成功だけを今年は考えて、僕は取り組んでいきたいと思っています。