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初めてでも参加したくなるマーケットプレイスへ。Core CXチームが描くメルカリの“次”の体験

2026-1-22

初めてでも参加したくなるマーケットプレイスへ。Core CXチームが描くメルカリの“次”の体験

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現在、メルカリではフリマアプリの体験を根本から見直すプロジェクトが進行しています。

従来の「ディマンド(購入者体験)」と「サプライ(出品者体験)」という区分から、「Core CX」「マッチング」「ディスカバリー」という3つの価値軸へと組織を再編。その中心で旗を振るのが、フリマ領域全体プロダクトヘッドを務める古澤智裕(@furufuru)です。

「”はじめて”でも参加したくなるマーケットプレイスで、期待を超える売り買いを」——このビジョンはどのように生まれ、どこへ向かおうとしているのか。安心・簡単・楽しいという3つの柱を軸にしたCore CXの全容と、今後の展望について詳しく聞きました。

この記事に登場する人

  • 古澤智裕(Tomohiro Furusawa / @furufuru)

    メルカリ入社後、データアナリスト・エンジニアとしてホームの推薦機能などを担当。その後PMに転向し、ディスカバリー領域(商品発見・探索)のリードを経て、現在はフリマ領域全体のプロダクトヘッドとして、Core CX・マッチング・ディスカバリーの3領域を統括。

組織再編とビジョンの設定

まず、現在の役割と、フリマアプリ全体を見るようになった経緯を教えてください。

@furufuru: 元々メルカリに入社した時はデータアナリストとして、エンジニア的な仕事をしていました。ホームの推薦機能などを担当した後、PMに転向。ディスカバリー領域——お客さまの商品発見や探索周りをリードしていたんですが、最近になってフリマアプリ全体のプロダクトヘッドを任されることに。以前は「ディマンド(購入者体験)」と「サプライ(出品者体験)」という2つの軸で組織が分かれていたのですが「フリマ」という体験として一つにまとめ、全体を見る体制に変えたのが、ちょうど半年ほど前のことです。

その時に、組織の構造自体を変えたと聞きました。

@furufuru: はい。従来は「どのお客さまに向き合うか」で組織を分けていましたが、今は「どういう価値を届けたいか」で分けています。具体的には、Core CXマッチングディスカバリーという3つの領域を定義しました。

Core CXは、お客さまがメルカリを使い続ける理由となる機能性。不正被害に遭わないようにする、楽しく使えるといった、長く使っていただくための基盤。
マッチングは、探せば見つかる、出品すれば売れる——メルカリのすごく重要な提供価値そのもの。
ディスカバリーは、メルカリに来れば欲しいものが見つかる、見ていると出品したくなる、そもそもメルカリに来たくなるという部分ですね。

ビジョンも新たに設定されたとか。

@furufuru:現在は 「”はじめて”でも参加したくなるマーケットプレイスで、期待を超える売り買いを」というビジョンを設定しています。
「はじめて」というのは、純粋に初めてメルカリを使う人だけを指しているわけではありません。以前使っていたけれど離れてしまった人が戻ってきた時、あるいは今まで買ったことのないカテゴリーで初めて購入する時——そういった「初めて(に近い)」の体験すべてを含んでいます。

Core CXとは何か——安心・簡単・楽しい

その中でも特に注力しているのがCore CXだと。

@furufuru: はい。Core CXは「安心で簡単、そして楽しいからメルカリを使い続けます」という状態を作ることが目標です。これを安心簡単楽しいという3つの要素に分解しています。

安心は、リスクのある購入者や出品者、怪しい商品に出くわさない、トラブルが起きにくい状態。そして万が一トラブルが起きても、すぐに解決できる体制を整えること。

簡単は、例えば出品時に画像を1枚入れるだけで内容が埋まっていく機能であったり、スムーズな決済体験の整理であったり。お客さまが「難しい」と感じる瞬間を減らすこと。

楽しいは、正直これまであまり力を入れてこられなかった領域かもしれません。取引中のスタンプに動きをつけるとか、コミュニケーションを楽しくする工夫ですね。

この3つの中で、最もプライオリティが高いのは?

@furufuru: なにより「安心」ですね。これはプライオリティが落ちることはないと思っています。安心がないと商売として成り立たないし、お客さまは使いたいと思わない。その上にいくら高機能を重ねても、マーケティングキャンペーンを打っても意味がないんです。だから安心がベースライン、スタート地点なんです。

安心安全への具体的な取り組み

安心安全の領域では、具体的にどのような取り組みを進めていますか?

@furufuru: 大きく2つの方針があります。

1つ目は、メルカリを使っている時にトラブルに遭わない、遭いにくい状態を作ること。例えば偽造品っぽい商品はTnS(Trust and Safety)チームが検知して、最悪の場合は出品停止にしますし、怪しそうな商品は検索結果や推薦であまり出てこないようにしています。

2つ目は、万が一トラブルに遭った場合でもすぐに解決すること。現在CSチームがお問い合わせから解決までの時間をどんどん短くしていますし、さらにお客さまが問い合わせたい時に迷わない導線設計を行い、満足いただけるトラブル対応を目指していこうとしています。

安心鑑定なども、この文脈に含まれるわけですね。

@furufuru: そうです。安心鑑定がついていれば偽物を買う心配がない。そもそも安心鑑定を設定するのは偽物だと難しかったりするので、メルカリ上で偽造品に出くわしにくくなっていきます。

ただ、安心鑑定という機能を出すだけでは終わりません。この機能をどうお客さま全体に認知してもらうか、どうすればよりワイドな方々が安心安全に使えるようになるかまで考える必要がある。そのためにマーケティングチームと組んで大きなキャンペーンを打ったり、出品画面だけでなく商品詳細など様々なスクリーンでコミュニケーションを取っていくんです。単純な機能追加ではなく、それが体験として馴染み、実際にサービスを安心して利用できるところまで考えて進めています。

経営レベルでのコミットが大きな変化に

この取り組みを進める上で、特に大きな違いを感じた点はありますか?

@furufuru: CEOのコミットがあったことが、今回一番大きな違いでした。「安心安全に使えるマーケットプレイスを作る」ということを、経営レベルで宣言しています。今回は「これをやる」ということが会社として明確になっていて、担保されている。だから、あらゆる施策を進める上で「なぜこれが大事なのか」を説得する手間がなく、「何をやるか」に集中できたんです。

一方で、難しかった部分もあったのではないですか?

@furufuru: 「重要だ」という旗が立っていると、いろんな人がそれぞれに動き始めるんですよね。同じようなことをやっていたり、本当はここを組み合わせればもっと良くなるはずなのにバラバラになっていたり。

だから僕が取り組んだのは、それらを統合していく作業でした。例えば「安心鑑定のチームだけでできることには限界がある。マーケティングと組んでキャンペーンを打とう」とか「商品詳細など、いろんなスクリーンでわかるようにしていきましょう」とか。いろんな人とコミュニケーションを取りながら、「目的ってここでしたよね」と整理していく。それが結構大変でしたね。

成果の測り方——何も起きないことがベスト

安心安全の取り組みは、極論、何も問題が起きないことがベストな状態だと思います。それをどう確かめているのでしょうか?

@furufuru: 2つの測り方があります。
1つ目はポジティブな測り方で、メルカリを継続して使っていただいていること。悪い体験をすればメルカリを使わなくなるし、良ければまた買ったり売ったりしてくれる。離れていく人が減っているかどうかを見ています。
2つ目は「取引後の問い合わせ率」という指標。問題があるから問い合わせが来るわけで、そこが減っていれば良い取引が増えているということ。
加えて、SNSでメルカリがどう捉えられているか、ブランドイメージの調査なども行っています。すぐには変わるものではないかもしれませんが、徐々に良くなっていくと信じて、お客さまの声に目を向け続けることが大切だと思っています。

Core CXの基盤が整った後、次に着手したい領域は?

@furufuru: 2つあります。

1つ目はマッチングです。例えば「XX(特定のブランド) シューズ」と検索しても、その裏側にはサイズ、状態、配送の早さなど、お客さまごとに様々なニーズがある。でもお客さまはそれを言葉にしてくれないんですよね。でも、日頃のメルカリの使い方がログデータとして溜まっているので、特に何も言わなくても、その人が欲しいものがドンピシャで見つかる——そんな高度なパーソナライゼーションを実現したい。
売り手側のお客さまも同様です。「引っ越しが迫っているから多少安くても早く売りたい」とか「時間をかけてもいいから良い値段で売りたい」とか。お客さまがどう売りたいかまで踏み込んで、何も言わないけどメルカリが自分のことをわかってくれている、使っていて心地いい——そんな状態を作りたいですね。

2つ目はディスカバリー。今ってメルカリは、欲しいものがある時や売ってお金にしたいしか開かないアプリだと思うんです。でも毎日開きたくなる、面白い出品がたくさんあって自分にとって良い情報がある——そういう日常的に使うアプリにしていきたいですね。

AIも活用していくのでしょうか。

@furufuru:当然活用しますが、それは手段の一つに過ぎません。AIを通してメルカリを使いたいというお客さまもいるでしょうから、そういう使い方を提供することもあるし、AIを介さずにメルカリで簡単にお買い物できる体験もちゃんと作っていかなければならない。ブラウザ、アプリ、そしてAI——それぞれに最適な体験を作っていく必要があります。

「当たり前の安心」があるプラットフォームへ

お客さまの声はどのように収集し、活用しているのですか?

@furufuru: いろんな方法があります。ユーザーインタビューは常時行っていますし、機能のテストや、大規模なアンケート調査、SNSのモニタリングなど、定量的にデータを見てもいます。緊急度の高いものはすぐに対応していけるように開発体制を整え、様々な声に耳を傾けながら、体験の改善や、要望の検討などを行っています。
重要なのは、お客さまの声の裏にある本質的な課題を深掘りして、それを解決できる機能を設計すること。それがPMの日常業務だと思っています。

最後に、今後のメルカリについて一言お願いします。

@furufuru: まずベースラインとして、メルカリを使ってもトラブルに遭うことはないよね、という状態を作りたい。「最悪トラブルに遭っても一瞬で解決するから、まあいいか」と思ってもらえる。そこまで持っていくのが、この半年から1年の目標です。

その土台の上に、何も言わなくても自分が欲しいものが見つかる、簡単になんでも売れる、メルカリが自分のことをわかってくれている、そんな心地よいマーケットプレイスを作っていきたいですね。

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