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「メルカリD&Iの役割は“研究所”」発足から1年、大事にし続けてきた3つの活動

2020-3-17

「メルカリD&Iの役割は“研究所”」発足から1年、大事にし続けてきた3つの活動

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こんにちは!エンジニア組織の人事制度、研修、イベントなどを担当するEngineering OfficeのKayoreenaこと大角佳代です。

ところでみなさん、メルカリには3つの「D&I(ダイバーシティ& インクルージョン)コミュニティ」があることを、ご存知でしょうか。

メルカリD&Iコミュニティは、社内におけるD&Iのアウェアネス(認知)を上げるべく、2019年2月に発足しました。有志メンバーで進めていた時期も合わせると、実に2年近くD&I活動に取り組んできたことになります。

しかし、メルカリD&Iコミュニティは正式に発足してから1年ほど。メルカリ社内で取り組んでいる活動に関しては、まだまだ認知が低いです。そこで、私たちがこれまで取り組んできたD&Iに関する活動の振り返りと、それにより変わったこと、今後さらに挑戦していきたいなどをご紹介します!

メルカリD&Iコミュニティが行う3つの活動

大前提として、メルカリD&Iコミュニティは以下3つの活動があります。

・ Multicultural@Mercari・・・多文化・多言語間の理解促進を進める活動
・ Pride@Mercari・・・LGBT+コミュニティとアライを支援する活動
・ Women@Mercari・・・女性のエンパワメントに取り組む活動

それぞれに有志のメンバーが集まり、就業時間の20%の時間を使い、コミュニティの活動に取り組んでします。

今回は各コミュニティからRiley Masunaga(Multicultural@Mercari)、野上和加奈(Women@Mercari)、Juan D. Garcia MP(Pride@Mercari)と、D&I Team Leadである寶納弘奈に来てもらいました!

自分たちのグループや組織でもD&Iに取り組んでみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。

写真左から、Juan D. Garcia MP.、大角佳代、寶納弘奈、Riley Masunaga、野上和加奈写真左から、Juan D. Garcia MP.、大角佳代、寶納弘奈、Riley Masunaga、野上和加奈

メルカリD&I活動を支える3つのコミュニティ

大角:メルカリD&Iコミュニティが正式に発足してから、もうすぐ1年ですね。振り返ってみて、どうでしたか。

寶納:1年やってきて、ようやく会社の方向性と私たちのやっている活動のすり合わせができるようになったと感じています。D&I活動は、進捗が見えにくく、本当に伝わっているのかなと不安になることもありました。改めて振り返ってみると、活動への理解者が増えていることや、実績の積み重ねがあり、もっと自信を持って行動していいんだと感じ始めています。

Juan:僕は2019年5月入社し、Pride@Mercariの活動に携わるようになりました。まだ1年弱ですが、この短期間でもとても進化したと思います。例えば、Prideのステッカーは、僕が入社したときはまだ社内メンバー向けでした。それが社外にも持っていけるようになったことは、すごく良かったです。

メルカリ版「LGBT+Ally」ステッカーメルカリ版「LGBT+Ally」ステッカー

野上:私は2019年4月に新卒エンジニアとして入社してから、Women@Mercariコミュニティの活動に関わりました。そこでの一番大きな変化は「Connected Women Tokyo」が発足したこと。これはTwitter、Facebook、Googleとメルカリが、IT・STEM分野における女性のキャリアディベロップメントやネットワークを支援するものです。2019年9月に、メルカリが主催で第1回目の会を開催しました。メルカリのD&I活動が社外にもつながったのがとても嬉しかったですね。

野上:私自身、社会人として働いてまだ1年しか経っていないので「社会にどういう問題があるか」など、正直わからないところが多いです。大学からエンジニアリングの道を選んで「女性が1人」という環境は、今思うとたくさんあったと思います。同時に、なにか思うことがあっても「自分が我慢すればいいかな」と思って見過ごすことが多かった気がしているんです。この活動を通じて、意見を声に出すことの重要性を感じました。「自分はいいから…」ではなく、次世代のためにも、より良い環境を作っていきたいです。

大角:直近のWomen@Mercariのプロジェクトでは、Build@Mercariがスタートしましたね。これは、さまざまな事情でチャンスに出会えなかった方(特にSTEM分野・IT分野のマイノリティである女性やLGBT+コミュニティの方、またはUnderrepresented groupのメンバーと自覚している方)を対象に、スキルトレーニングの機会を提供するプログラム。この企画は、構想から実現まで1年近くかかっています。ようやく、新しい機会を提供できるので、感慨深いです。

活動する中での課題感「参加メンバーの顔ぶれがいつも同じ」

Riley:Multicultural@Mercariのコミュニティは、正直とても難しかったです。まず「多文化の意味とは何だろう?」を、何度も話し合いました。活動としては、経営メンバーと直接議論する場である社内イベント「タウンホール」の開催や、グローバルをテーマにしたLunch &Learnなどを実施。開催を重ねていくうちに、たくさんの人が参加してくれるようになりました。

Riley:先日は、多様性の切り口を変えて社内部活動の1つである「#z-papamama」とのコラボレーションで「親としての役割と仕事の両立」というテーマでのLunch & Learnも開催。これまでとは違う層のメンバーにも好評でした。

Juan:Pride@Mercariも、たくさんのイベントを開催してきました。しかし、何度か開催しているうちに、ある問題にぶつかったんです。それは参加してくれるメンバーの顔ぶれが、あまり変わらなくなってしまったことでした。この活動を知っている方の中には「当事者でなければ参加ができない」「参加したら当事者だと思われるかも」など、嫌悪感を示す方もいたと思います。

野上:Women@Mercariのイベントも「女性向けの女性のためのイベント」と勘違いされているケースもあり、男性の参加が少ない会もありました。

Juan:Pride@Mercariには「アライ」(Ally=同盟、味方という意味。LGBT+を積極的に支援する人を指し、不平等の解消や権利擁護のために共に動いてくれる人、強力な味方という意味)の概念があり、メルカリの中でも表明してくれている人がたくさんいます。アライを表明したメンバーが気軽に参加できるように、イベントの伝え方や発信方法を考えたいなと思いました。

メルカリD&Iコミュニティは「研究所の役割」を担っている

Juan:「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というメルカリのミッションを達成するためにも、イノベーションを生み出す環境づくりのためにD&Iの視点はとても重要。この点において、メルカリは少しずつ変化してきていると思います。日常から起こっている変化と、会社全体での変化を見た時に、僕は「意志を伝えれば、会社が応えてくれる」と実感しました。

と言うのも、メルカリがいち企業としてのメッセージを発信することで、社外からの認知が高まります。同時に、社外へ発信する過程で、メンバーとの「約束」が生まれ、より信頼関係が強まると考えています。つまり、メルカリD&Iコミュニティとして、社外への発信強化と同時に、より社内側から活動の意義を強くしていくとが大事なのです。

Riley:メルカリD&Iコミュニティの取り組みを、僕は「研究所」の役割だと思っています。この活動自体が「実験」で、その結果、どんな変化が起こるのか、どんな課題があるのかを調査しているイメージです。僕たちの活動は、まだまだ改善できる点もたくさんあります。そして、このような「実験」を、会社が全面的にサポートしてくれているのは、めずらしくて貴重な機会ですよね。

寶納:また、進太郎さん(代表取締役兼CEO、山田進太郎)をはじめとした経営メンバーとのミーティングでも「D&I」という言葉が頻繁に取り上げられるようになりました。組織の課題にD&I視点で取り組んでいくことが当たり前になってきた気がします。

大角:次の1年では、D&Iの活動を通じでどのようなことを実現したいですか?

Juan:将来的には、このコミュニティがなくなるくらい、D&Iが当たり前になってほしい。僕たちコミュニティが、それぞれの言葉の定義や背景を説明しないといけない場面はまだ多いので、次の1年では、活動の認知がさらに広まるといいですね。

大角:たしかに!

Juan:僕は、メルカリが「日本企業」である意味はとても大きいと思っています。外資系企業だと当たり前のことも、日本ではまだまだ一般的でない話も多い。その環境の中で、メルカリD&Iコミュニティの取り組みは、日本企業をリードするめちゃくちゃ意味のあることだと感じます。そういった意味でも、この活動を通じて、より社会へのインパクトを与えられるように価値を提供していきたい。

寶納:D&Iの推進に関する最適解や失敗談、内製している教材、各プロジェクトを推進しているリーダーたちの知見など、さまざまな知見を他の企業や団体と積極的に共有していきたです。これも広い意味で、メルカリが目指す「循環型社会」の一端を担うものだと思いますので、所属組織にかかわらず一緒にD&Iに取り組んでいきましょう。

大角: みなさん、本日はありがとうございました!

私たちD&Iのコミュニティは、誰もが自分の能力を最大限発揮し、安心して働ける環境づくりのための活動を行っています。メルカリの採用サイトでは私たちが大切にするD&Iに対する想いをD&I Statementとして公開しているので、ぜひご覧ください。

さらに1年後、新たな進歩をみなさんに届けられるように頑張ります!今後とも、メルカリD&Iコミュニティをどうぞよろしくお願いいたします。

大角佳代(Kayo Osumi)

Engineering Office所属。2016年からインド現地で就業、帰国後2018年10月よりメルカリの海外新卒エンジニアのオンボーディングを中心に、エンジニア組織の研修、人事制度作成、イベント開催などに携わる。Multicultural@Mercariのコミュニティのコアメンバー。社内ではインド部の部長。

ライリー・ 桝永(Riley Masunaga)

LETコーチ&プログラムコーディネーター。アメリカ合衆国ハワイ出身。2012年からアメリカと日本のスタートアップで、マーケター及びストラテジストとして勤務。現在はメルカリで、LETコーチ&プログラムコーディネーターとして、プログラムデータの分析とチームのプロセス改善を務める。

Juan D. Garcia MP.

Global Operations Team(GOT)所属。アルゼンチン共和国出身。美術修士卒業後、フリーランス翻訳者として活動する傍ら、美術大学でも助教授として教鞭をとる。2012年に大学院書道学専攻入学のため文部科学省国費留学生として来日。現在はGOTで翻訳者・通訳者として務めながら、Pride@Mercariコミュニティのコアメンバーとしても活動。

野上和加奈(Wakana Nogami)

AIチーム、Software Engineer。2019年4月新卒入社。Software Engineerとして画像検索の開発や保守を担当しつつ、Women@Mercariコミュニティのコアメンバーとしても活動。今夏に実施予定のソフトウェアエンジニア育成プログラム「Build@Mercari」を主導。好物は汁なし担々麺。

寶納弘奈(Hirona Hono)

D&I Lead。異文化コミュニケーショントレーナー。大学院在学中から教育非営利団体VIAでプログラムディレクターを務め、卒業後、カリフォルニア州立大学バークレー校でIntercultural Training Specialistに。帰国後、大手IT企業のグローバル研修の企画運営に携わり、2018年5月にメルカリに参画。2019年2月より現職。SIT Graduate Institute(異文化サービス・リーダーシップ・マネジメント修士)。ティラミス部・桜餅部部長。

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