「売ることを買うことよりも簡単に」をミッションに、より気軽にオンラインでモノを売ることができるサービスを目指す、メルカリUS事業。2017年6月より、その経営の舵取りを任せられているのが、メルカリ取締役CBO 兼 US CEOのJohn Lagerlingです。
そんなJohnが訪日するということで、Brand Managementチームがインタビューを実施。メルカリの組織、Diversity & Inclusion、そしてメルカリが大切にする人について伺いました。
※本記事は2019年にインタビューした内容を再編集した記事です。
Profile
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John Lagerlingメルカリ取締役CBO 兼 US CEO。1976年7月19日スウェーデン生まれ ストックホルム商科大学修士課程修了。在学中、東京大学大学院経済研究科でも論文研究を行う。GoogleでAndroidグローバルパートナーシップディレクターなどの重要なポジションを7年間に渡り務めた後、2014年にFacebook社のバイスプレジデントに就任。 グローバルビジネスデベロップメントやモバイルパートナーシップをはじめ、 数多くの分野における事業提携業務を統括。2017年6月、執行役員Chief Business Officerとしてメルカリに参画。2017年9月取締役就任。
メルカリが組織にDiversity & Inclusionを求める理由
ー今日はよろしくお願いします。突然ですが、Johnさん。メルカリは2019年6月にDiversity & Inclusion(以下、D&I)を推進するために、ステートメントを発表しました。Johnさんもコミットしていたプロジェクトだと伺いましたが、これにはどのような背景があるのでしょうか?
John:まずメルカリが今後も世界中のトップタレントを獲得し続けるためには、中立的かつ広い視野で、一人ひとりのメンバーと向き合う必要があると思っています。私たちは、一人ひとり異なる個性をもっており、ある意味で、マイノリティ性を内包しているとも言えます。それらを尊重しながら、一人ひとりに平等なチャンスを与え、コンピテンシー(能力)を備えた人材を採用していくことが、私たちのミッション達成には必要不可欠だと思っています。
John Lagerling(メルカリUS CEO兼取締役CBO)
ー全てはミッションの達成のためだと。
John:そうです。偏見や先入観をなくし、広い心で一人ひとりを受け入れなければ、私たちが探し求めている優秀な人材を獲得することも、ミッションを達成することもできません。本当に大事なのは、それぞれの個性や能力を活かして会社に良い影響を与えることであり、性別や性的指向、エスニシティ(民族)などは関係ないと思います。
ーこのステートメントには、「より本質的な多様性への働きかけは、会社組織が陥りがちな数値的なゴールによってではなく、そこに関わる全ての個人の思想や行動によって示されます。」と書かれていますね。これにはどんな意味があるのでしょうか?
John:メルカリが、採用そしてD&Iで大切にしているフィロソフィーは一人ひとりの個性に目を向けて、メルカリに良い影響を与えながら、共に成長していけるメンバーを見つけることです。なので、採用は数にこだわるのではなく、一人ひとりの個性を尊重しながら採用を行いたいと考えています。
ーなるほど。
John:あと一つだけ伝えるとしたら、私たちは一人ひとりがどういう人間なのか知りたいと思っています。個性や性格はもちろん、エスニシティや性別、そして性的指向なども、個人を形成する大切な要素ですが、それ以上にどういう人間なのか、そしてメルカリのミッション達成にどのように貢献できるかが知りたいです。これはメルカリのD&Iの目標でもありますが、私たちはラベリングは行わず、一人ひとりの個性や人間性を尊重しています。
ーそんな世界観を実現するためには、メルカリの「Trust & Openness(信頼によって生まれるオープンなカルチャー)」が非常に重要になりますね。
John:会社の成功には、Trust & Opennessが必要不可欠です。そして互いに信頼し合うためには、互いの違いを尊重し合わなければなりません。メルカリには、誰もが自分の意見を自由に発信でき、個人の技術や能力を尊重し合うカルチャーが既に存在しています。他のメンバーと会話をすると、みんな独特な意見を持っていることによく気がつくのですが、これはそれぞれの人生経験によるものだと思っています。誰もが自分の人生経験を活かし、会社としてコンピテンシーを高めていける多様性に溢れた職場環境が、Trust & Opennessのカルチャーをより強くすると信じています。
ユニークな道を開拓する意欲と好奇心
ーメルカリの人についても聞きたいです。メルカリUS事業を率いるなかで、Johnさんはどのような人が「メルカリらしい」と感じますか?
John:メルカリに応募してくださる方、そして入社したいと思ってくださる方の多くは多種多様な経験とバックグラウンドを持ち、またそれと同時に、細かな指示を必要としない、自走する力のある方が多いです。私たちはまだまだスタートアップですし、様々な困難を乗り越えなければなりません。それを実現する、様々な専門性、そして力量をもったメンバーを必要としています。特にUSのような市場で戦うにはUS独特のビジネスおよびグローバルビジネスの複雑さを理解している必要があります。
We’re here to help you buy or sell, whatever you need, right #FromYourHome. pic.twitter.com/XhxY5yX5cM
— Mercari U.S. (@mercari_app) May 20, 2020
John:既存のやり方に囚われず、ユニークな道を開拓する意欲と好奇心で、今までにないこと、特に前例のないことにチャレンジしたい方はぜひメルカリに応募していただきたいですね。メルカリUSはシリコンバレーのスタートアップとして挑戦していますが、それと同時に、大きな強みとなっているのが日本、そして日本で起きているイノベーションと深い繋がりがあるところです。メルカリにはユニークな人材と環境が揃っているので、ぜひみなさんに応募を検討していただきたいですね。
ーありがとうございます! では最後にメルカンをご覧になっている読者のみなさんに一言お願いします。
John:オンラインでものを売るということが、特定の人だけがすることではなく、「誰でもできる」ということをメルカリUSによって示すことができたと思っています。今の時代、モノが溢れていますし、その多くはまだ使えるものばかりです。このような、勢い、そして社会のムーブメントにメルカリが寄与していることが非常に嬉しく思いますし、メルカリのUSの成功の兆しとなっています。私たちは誰にとっても面白いチャレンジに挑んでいると感じていますので、これからも応援よろしくお願いします。