ソフトエンジニアの@kajikenがメルカリで働くエンジニアたちをつかまえて、ちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第11回は今年1月にメルカリのEOT(Engineering Operations Team)へジョインしたソフトウェアエンジニア・坂本結衣さん(@yui_tang)です。
※
※
※
@kajiken:@yui_tangさん、ちょっとお話いいですか?
@yui_tang:え、メタルですか? ベアメタルについてですか?
@kajiken:では、まず入社時期と当時のポジションなどを教えてください。
@yui_tang:あ、はい。@yui_tangです。2014年12月に、サーバサイドエンジニアとして入社しました。
@kajiken:メルカリに入社するまではなにをしていたんですか?
@yui_tang:20代後半までは流通業をしている会社で働いていたんです。一時期は店舗責任者もしていましたが、PC作業といえばたまにエクセルを触る程度でした。
しばらくして自分のキャリアについて悩み始めたときに、一念発起して独学でHTMLなどのWebデザインや、Javaなどのサーバサイドを触り始めたんです。それから小さなWeb会社に転職しました。この業界内としては、メルカリは3社目ですね。
@kajiken:最初のWeb会社ではなにをしていたんですか?
@yui_tang:1社目のWeb会社は、社長を含めて3人くらいの規模でした。当時はキャリアチェンジしてWeb業界に入ったばかりということもあり、社長のすぐそばで技術や業界のことを学びながら仕事をしていましたね。IllustratorやPhotoshopを触りながら、サーバーの環境構築、運用点検、お客さまの対応などわりとなんでもやっていました。
2社目はエンジニアとして入社しましたが、最終的にはプロジェクトマネージャーをやっていました。
@kajiken:メルカリに入社したきっかけを聞きたいのですが…@yui_tangさんが入社した2014年というと、まだ今のオフィスじゃなかった時代ですよね?
@yui_tang:そうですね、六本木交差点近くのみずほ銀行の上にオフィスがありました。
エンジニアとしてのインプットの1つとして、ウノウが運営していた「ラボブログ」を読んでいました。だから、もともと山田進太郎さん(@suadd)のことは知っていましたし、メルカリについても興味はあったんです。
@kajiken:ブログの最後のエントリーが印象的でしたね。このシリーズの初回に登場してもらった大谷勇毅さん(@bravewood)さんも読んでいたと言ってました。
@yui_tang:ですよね。そんなある日、参加しようと思っていたPHPカンファレンスの申し込みページで、メルカリが一番上のスポンサー枠にあったんです。私もPHPだったので「あ、メルカリはPHPなんだ」「メルカリに関われるかもしれない」となって、そのまま採用選考に応募しました。
さらにいうと、そのタイミングでちょうどメルカリのTVCMが始まったんです。「この間リリースしたばかりじゃ!?」と驚きつつ改めてアプリを使ってみたら、お客さまも出品数も増えていて使い勝手もすごく良くなっていて「メルカリ、面白いな!」と思い始めていたんですよね。これも採用選考に応募した動機の1つです。
入社してすぐ任されたWeb版メルカリでのエキサイティング体験
@kajiken:入社してみて、どうでした?
@yui_tang:入社した直後にクォーターのMVPとして、現在SREにいる森本茂樹さん(@shmorimo)が受賞したんです。森本さんは前職でも高い技術力を持っていることで有名な方です。そんな森本さんが受賞コメントで「インフラチームは安定稼働が当たり前だと思われていて、このように賞賛された経験がなかった」「メルカリがエンジニアリングやプロダクトを安定稼働させることを評価してくれる会社でうれしく思いました」と言われていたんです。それを聞いて、エンジニアとしていい会社を選んだんだなと思ったんですよね。
@kajiken:メルカリに入社してからはどんな仕事をしていたんですか?
@yui_tang:入社してすぐにWeb版メルカリを「じゃあよろしく!」といきなり任されました(笑)。当時はエンジニアが10人くらいしかいなかったので、Web版メルカリのほか、インフラ周りなどなんでもやらせてもらっていましたね。
Web版メルカリについては、2015年のGW明けに松本龍祐さん(@ryomats)と柄沢聡太郎さん(@sotarok)が入社したタイミングでフルリニューアルを行いました。PHPで実装したのですが、すでにそれなりにトラフィックのあるサイトだったので、既存のフレームワークを使わずに要件に適した薄いフレームワークを同時に実装したのはエキサイティングな体験でした。
その後、チームは解散してもしばらく関わり続けていたので、気づいたら「Web版メルカリのことは@yui_tangに聞こう」みたいな感じになっていましたね。
@kajiken:そのほかに、これまでで印象的だったプロジェクトなどありますか?
@yui_tang:2016年7月ごろに、US版メルカリのお問い合わせ数を減らすプロジェクトがありました。これは要するに、US版メルカリに対するお問い合わせ数がなかなか減らず、それがサービスの成長を妨げていたので「なんとかしなくては!」と立ち上げられたものでした。私はプロジェクトの立ち上げメンバーとして、US現地へ行って調査したり開発したりしていました。
結果的に、最重要課題としていた目標を達成することができました。プロジェクトが始まったときは5人くらいしかいなかったメンバーも10人くらいになっていて、一丸となって取り組めた楽しい経験でしたね。
「1,000人のソフトウェアエンジニアチームを持つ企業になる過程に関わりたい」
@kajiken:そんな現場バリバリな@yui_tangは今年1月からEOTにジョインしているわけですが。このチームを希望した理由はなんだったんですか?
@yui_tang:ざっくり言うと、1,000人のソフトウェアエンジニアチームを持つ企業になる過程に関わりたいと思ったからです。
昨年のUS出張で、GoogleのカンファレンスやFacebook本社などへ行きました。そのときに「同じテックカンパニーだけど、こんなにも大きな規模になれるのか!」とすごく驚きました。そして、メルカリとのギャップも目の当たりにしたんです。
そもそも私は大きな企業を知らないので、メルカリ以外の比較対象がないんですよね。IT系企業がスケールする過程でいろいろなことがあるというのは聞いたことはありますが、実際に中からその様子を見たことはなかったんです。
メルカリは企業として、GoogleやFacebookと同じレベルを目指しています。どうすればなれるのかはわかりませんが、私はメルカリが目指すレベルまでのギャップを埋めていくことに興味がありますし、おもしろそうだと思っているんです。
@kajiken:なるほど。
@yui_tang:もう1つは、やはり現場にいるエンジニアメンバーたちの力になりたいんです。メルカリにはどんどん良いメンバーがジョインしていますが、同時にプロジェクトとしてやりたいことも増えています。なので、現場のメンバーたちは常に「もっと仲間がほしい」と思っています。私はそういった現場のメンバーの力にもなりたいと思って今のチームを希望したんです。
@kajiken:では、EOTとしてメルカリで最初に達成したいことは?
@yui_tang:メルカリでは今、グローバルなメンバーも増えてきていて多様性が高まりつつあります。ですが、GoogleやFacebookなどと比べると、まだまだ多様性は低いんです。この比率をもっと高めないと、そういった企業に追いつくことはできません。メルカリとして一緒に戦えるメンバーというのはもちろんですが、一方で多様性を高めていくような取り組みもしたいと思っています。
@kajiken:@yui_tang、ありがとうございました!
【Engineer Operations Teamでは仲間を募集中です!】