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3万人を超える熱狂と、2300万超のMAU。鹿島アントラーズとメルカリが共有する“熱量”とは

2026-2-13

3万人を超える熱狂と、2300万超のMAU。鹿島アントラーズとメルカリが共有する“熱量”とは

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今回は、メルカリのスポーツビジネス担当として関わり始め、現在は鹿島アントラーズの取締役として出向している濱口昌紀(@hamagucci)に、そのシナジーの秘密と両者が互いに高め合うパートナーである理由を聞きました。

この記事に登場する人

  • 濱口昌紀(@hamagucci)

    鹿島アントラーズ取締役。2024年1月にメルカリ社のスポーツビジネス担当としてアントラーズと関わり始める。2024年後半からは鹿島アントラーズの業務にも関与し、2025年2月より鹿島アントラーズへ出向。

ITとスポーツ、異なる「言語」の衝突

— まず、アントラーズとの関わりの経緯から教えてください。

@hamagucci: 2024年1月から、メルカリのスポーツビジネス担当としてアントラーズに関わりました。いわゆるスポンサー側として、チームを使ったマーケティング活動を考える立場ですね。

その後、メルカリとして鹿島アントラーズをさらに良くするために何が出来るか、といったことを考え、経営陣に提案しました。その後、自ら志願して、2025年2月から鹿島アントラーズへ出向しています。

—メルカリと鹿島アントラーズでは、文化的な違いも大きかったのではないでしょうか?

そうですね。特にカルチャーの違いで印象的だったのは、アントラーズのみんながめっちゃ握手すること(笑)。試合の日に「よろしく」「おはようございます」と握手をして、背中を叩き合ったりする。

オフィスで働いていると、そうしたフィジカルなコミュニケーションって少しハードルが高く感じるじゃないですか。でも、アントラーズでは当然のように行っていて、それがコミュニケーションの一環になっているんだと思うんです。Slackで終わらせるというよりは、実際にデスクまで行って話す。そういう物理的なコミュニケーションの違いは新鮮でした。

メルカリの「OS」が、クラブにもたらした武器

— 経営を強化するために、どのようなアプローチをされましたか?

@hamagucci: 今回優勝して実感したんですけど、「勝つと経営の数字は良くなる」んですよね。チケットが売れる、グッズも売れる、パートナーシップの問い合わせも増える。チームが勝つと業績が良くなるというのは、すごく明確に見えました。

鹿島は常に試行錯誤を重ねて勝とうと尽力していましたが、願った結果には惜しくも繋がらなかった。だから優勝前のシーズンから「ここはしっかり勝利のための投資をすべき」とメルカリへ提案しました。ただ、何のリターンの目処もなく投資判断を行うことはできないので、メルカリに還元される点はどこかを探っていきました。

そこで、単なるブランドロゴの露出だけじゃなく、メルカードラウンジの開設や、メルカリハロを活用したフードデリバリーサービスなど、メルカリのサービスを絡めて、スタジアムに来場されるお客さまの体験を向上させるような、アクティベーションを企画しました。
また、その検討の過程で出てきたのが「ネーミングライツ取得」です。例えば、ユニフォームスポンサーだとDAZNを見ている人には届くけれど、それではターゲットは限定的。一方、スタジアムのネーミングライツを得ると、テレビや新聞にも「メルカリスタジアム」と露出されるし、地域の道路標識にも記載される。このような露出こそ、メルカリのリターンとして大きいんじゃないか、ということで提案し実現に至りました。

—それでメルカリスタジアムが生まれ、さらにアントラーズの選手補強へも繋がっていくわけですね。ですが、苦労されたこともあったのでは?

@hamagucci: ITとスポーツビジネスの違い、という構造的な難しさはありますね。メルカリは毎日、毎週、といったスパンで様々な試行錯誤が行えますが、サッカーは1年間が1セット。タイミングによっては月に1回しか試合がないし、シーズンチケットなど1年間でお客さまにお約束していることも多い。今回はあったけど「次の試合から変えます」ということを繰り返すと、サポーターの皆さんが混乱する可能性もあるので、「来シーズンからにしよう」という判断も多いんです 。良し悪しではもちろんなくて、このようなスピード感の違いを双方にどう伝えるか、ということはよく考えることではありますね。

アントラーズの「熱」が、メルカリに灯した火

— アントラーズのお客さまと向き合う中で、気づいたことはありますか?

@hamagucci: アントラーズのサポーターの中には「30年以上ファンクラブ入ってます」という、私が子どもの時からファンクラブに所属している方もいるんです。その重みや積み重ねを忘れてはいけないと日々思います。

メルカリのお客さまは1日何百万回とトランザクションがあっても、なかなか顔が見えにくい。ですがアントラーズに来てスタジアムへ行った時、3万人のお客さまが応援しているのを見て、メルカリのMAU2300万人超と比べると小さな数字ですが、そこから生み出される「熱狂」はあまりに大きい。アントラーズがみんなに愛されてるとか、見てもらってる、応援してもらってるというこの「熱狂」の肌感覚は、すごく価値があることなんだなと再確認しました

—メルカリ社内の期待も、優勝に近づくにつれて高まっていきましたよね。

面白かったのは、シーズン終盤に近づくに連れて、試合が始まる前から社内Slackで「今日のスタメン誰だ」と盛り上がるようになったこと。終わった後も「今日の誰々のプレー良かったよね」みたいな投稿が増えたりして。試合の時間だけに限らず、その前後含めて楽しんでもらえる現象は、とても嬉しかったです。

ただ、実は最終節はあんまりSlackが盛り上がってなかったんですよ。なぜかというと、みんなスタジアムに行ってたから(笑)。

互いに高め合う「パートナー」として

— メルカリのバリューを、アントラーズにも浸透させようという動きもあったのでしょうか?

@hamagucci: 選手やチームに対しては、直接的にはあまりないかもしれません。ただ、「ない」っていうことこそ、僕はすごくいいと思ってて。つまり、なくとも通底するものが同じであるということなんです。

鹿島アントラーズには「すべては勝利のために」というミッションがある。それってまさしく「All for One」じゃないですか。鹿島という町にあって、そもそもJリーグに入れるわけがないと言われていたところから、スタジアムができて、ジーコさんが来て、という逆境を切り拓いていく連続。その勢いは、本当に「Go Bold」だと思うんです。また、鹿島アントラーズの今があるのは、各人がそれぞれの時代で「Be a Pro」にやってきたからこそ。

メルカリの3つのバリューと、鹿島アントラーズの持っているものは同じだからこそ、あえて「うちのバリューはこうで、こうやっていきましょう」と言わずとも、同じ動きができているんだと思います。

— ではアントラーズがメルカリと組む意味、逆にメルカリがアントラーズから得ているものは何でしょうか?

@hamagucci: アントラーズがメルカリと組んで何がいいかと言うと、メルカリは「意思決定が早く機動力の高い企業である」ということですね。アントラーズがやりたいことを叶えてくれる親会社であり、パートナー企業である。

よく「メルカリの持つデジタルの技術を」とか言われることもあるんですけど、そこはどちらかというと本質的ではないかなと思っていて。やっぱり、バリューとかミッションとか価値観が通底していて、かつ「Jリーグチャンピオン、アジアチャンピオンになる」という目標がもう当たり前であると理解している。さらに今は僕が進太郎さんや小泉さんに直接相談したら物事が進むほど、スピードも早い。意思決定が早くチャレンジが生み出せるというのは、すごく強いメリットです。

一方、メルカリがアントラーズから得ているものは、33年の歴史、伝統、ブランド。逆境から始まって、優勝を積み重ねて、今や前人未踏のJリーグ21冠。高い志を持ちながら日々やっていくとここまで登ってこれるという、この歴史とブランド、ある種の「奇跡」みたいなところは、メルカリと姿勢を共有しながら活用できる部分だと思います。

—では、 お互いに高め合える理由とは?

@hamagucci: 時折、「やっぱりアントラーズはすごいチームだから」「アントラーズだったらそれはできるでしょう」と言われることがあるんですけど、別に元からすごかったわけでも全然ないですし、今も鹿島という場所にあって、都市のクラブと比べると動員を生み出しにくい側面も結構ある。だからこそ、常にチャレンジしないと置いていかれる、ぬるま湯に浸かってしまうという危機感がある。このような危機感も、常にトレンドが変わり続ける中で一線であろうとするメルカリとも共有している部分だと思っています。

なので、やっぱり通底する部分は、カルチャーや「高みを目指す、世界を目指す」というぶれない熱量なんだと思います。アントラーズが「今年は2位でいいや」と言うわけがないし、メルカリが「そこそこの人が使ってくれれば良い」とは、言うわけがない。その基準の高さ、目指すところの高さが同じだからこそ、お互いを高め合える存在なんだと思います。


—最後に、 今シーズンの抱負と、今後の展望を聞かせてください。

@hamagucci: 今年はJリーグの歴史の中でも変則的なシーズンですが、僕らとしては引き続き優勝を目指す。どういう状況でも、優勝を目指すというところは変わりません。

今後の展望としては、まず「新スタジアム」ですね。そのスタジアムをハブとして、アントラーズとメルカリ両方のパートナー企業も巻き込んで、世界に誇る「街づくり」までできると面白い。あともう1つ、今年ACL(アジアチャンピオンズリーグ)にも7シーズンぶりに出場します。アントラーズのグローバルのプレゼンスが広がっていく中で、「アントラーズのグループ会社であるメルカリ」という見え方で世界に広がっていけると、メルカリがアントラーズをグループに持つ意味がもう一つ増えるんじゃないかなと思いますね。

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